シンプルに行こう!『ダウの犬投資法 ──プロにも株価指数にも勝つ「単純」戦略(マイケル・B・オヒギンズ)』

「単純明快、シンプルに行こう!」

非常に簡単でわかりやすい、なおかつ効果的。

ダウの犬投資法って知ってますか?

株式投資を難しく考えすぎ⁉

「企業の業績見通しは?」

「事業の継続性と成長性は?」

「PERはどうなっている?」

「景気はどうなる?」

「株価のチャートに、もうすぐ天井の気配が?」

株式投資をしていると、本当にいろんなことを考えてしまうものです。

実際には、そのほとんどが、ノイズ。

ずばり、無駄な情報です。

パレートの法則という言葉がありますが、この法則によると、本当に重要なことは全体の2割ぐらいしかないと言われています。

その2割まで考えることを削減した投資法とも言っていいのが、この本で紹介されている。

『ダウの犬投資法』なのかもしれません。


ダウの犬投資法って何?

「NYダウという株価指数に採用された銘柄の中から、負け犬5銘柄を選べばいい。」というのが、ダウの犬投資法。

この投資法の画期的なところは、

①負け犬と言っても、NYダウに採用されている、正真正銘の優良銘柄から選んでいる。

②配当利回りに着目し、確実性の高い企業収益からリターンを得ようとしている。

③超優良銘柄群の中で自然なバリュー投資を行うことと、小型株効果を狙っていること。

その全てが、株式投資戦略の理にかなっていて、しかも簡単に実行できるようにしている。

インデックスに勝つことも難しいと言われている株式市場ですが、このシンプルな投資戦略を実行すれば、「簡単にインデックスに勝てる」という話です。


あまりにもシンプルすぎて、いろいろと疑問を持つ人もいるかも知れませんが、決してそんなことはありません。

「5銘柄では、分散投資にならないのでは?」

決してそんな事はないようです。

なぜならNYダウ採用銘柄という超優良企業に絞って銘柄選択しているので、それほど大きな個別銘柄リスクはありません。

個人的な経験から言っても、5銘柄程度に分散させれば、十分に市場リスク程度のリスクに抑えられるように思います。

「配当狙いでは、税金などが課税され、不利なのでは?」

このダウの犬投資戦略は、買ったらずっと保有するバイ・アンド・ホールド戦略ではなりません。

配当金や売却益にかかる税金に関してデメリットが有るのは、確かだと思います。

それでも、配当金というインカムゲインは、様々な意味で投資をより有利にしてくれるものです。

そして、米国株のトータルリターンの40〜50%は、配当金から来ているという話もあります。

「大型株なのに、小型株効果?」

小型株には、リスクは大きいけれど大型株を上回るリターンを生み出すという話はよく知られています。

その小型株効果の一つに、変動率が高くなるという効果があります。

ダウの犬投資戦略で狙う、小型株効果とは、小型株本来の効果ではなく、こっちの低位株の変動率の高さになります。

ダウの犬投資戦略で投資する銘柄は、決して小型株などではありません、ご存知の通り、超優良企業の大型株です。

でも、取引価格が小さいという低位株効果によって、変動幅が大きくなる傾向から、リターンが出るときの変動が大きくなる傾向を狙っているというわけです。


とても単純だけどよく考えられた投資戦略です。

でも、実践するのはなかなかできないようですね。


『ダウの犬投資法』が広まらないのはなぜ?

『ダウの犬投資法』が最初に出てきたのは、1991年。

登場してからだいぶ時間が立っています。

それなのに、実践している人の話はあまり聞いたことがない。

なぜ、こんなにシンプルで効果的なのに誰もやっていない?


問題は、シンプルすぎるという点です。

人間というのは、変な生き物で、シンプルなものなのに、シンプルなまま受け入れることができず、どうしても複雑に考えてしまう傾向があります。

その結果、これほどまでにシンプル化された投資法が定着しない結果になっているのだろうと思います。

NYダウの中から5銘柄だけで良いと言われて買っても、最初はそれで良かったかもしれないが、グーグルやアマゾンといった、NYダウに採用されていない将来有望な銘柄の話を聞いたら、どう思うでしょう。

お金ができれば、買いたくなるものです。

そうやって、NYダウ投資法から離れていくのではないでしょうか?


「投資信託などで採用して強制的にNYダウ投資法をやってくれれば?」と思う人もいるかも知れません。

しかし、それは規制があってできないことになっています。

投資信託の分散投資として5銘柄では少なすぎるという規則が、問題になってきます。

また、投資信託のように大金を集めて動かす場合も、また5銘柄では少なすぎます。

このダウの犬投資法が好調だと、みんながこぞって資金を出してきて、あっという間にその5銘柄の株価を自分(投資信託自身)で動かしてしまうような資金量になってしまう恐れだってあります。

つまり、ダウの犬投資法というのは、個人投資家だけに許された投資法だということです。

なのに、個人投資家は自分自身の心の問題によって、『ダウの犬投資法』を単純に実行することができない。

なんとも悩ましい話ですね。

なんにせよ、この『ダウの犬投資法』という投資コンセプトは、個人投資家にとって非常に有益なものだと感じています。

そもまま実行することが難しくても、ぜひ自分の投資戦略の中に何らかの形で取り入れてもらいたいと思うところです。

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