不動産投資で資産形成。
とくに都内のワンルームマンションという不動産投資に特化した不動産会社の社長、重吉 勉が書いた本です。
不動産投資の黄金率⁉
この本の中で、もっとも気になる部分といえば、『黄金率』という言葉です。
不動産投資には、安全確実に、資産形成を実現するための黄金率があると、この本の著者は言っています。
実は、不動産投資に限らず、投資や資産運用では、とっても大切な事項があります。
それは、『資金管理』です。
投資や資産運用の話になると、「何を買うか」とか「いつ買うか」といった話題ばかりが注目されますが、実際のところ、投資資金をどうやって使い、管理するか、のほうがずっと大切なことだと考えています。
だいたい、投資で成功している人というのは、「儲かるところへ投資をしている」というという人よりも、「資金管理の上手い人」のほうが多く、そして投資はうまい。
投資の神様といえば、ウォーレン・バフェット。
バフェットも儲かるところに投資をしてきたというよりも、投資の仕方、つまりは資金管理がうまかったのではないかと思っています。
不動産投資の黄金率とは、まさに不動産投資の資金管理の話です。
毎月の家賃収入を増やすため物件数を増やしていくにあたって、どうやってお金を使い、安全に、そしてできるだけ早く資産形成を成し遂げるためには、どうやって投資をしていくか。
そのヒントが黄金率ということです。
具体的には、『ローンなしワンルームマンション2』:『ローンありワンルームマンション1』。
できるだけ早くローンのないワンルームマンションを2つ所有して、そのローンのないワンルームマンションからのキャッシュフローで物件を増やしていくという比率。
そしてローン比率は、40%という数字。
不動産投資は現物があるという難しさ。
不動産投資には、金融資産への投資と大きな違いがあります。
それは、土地と建物という実物があるということです。
ということは、『管理する』という実務が必要になってくるわけです。
修繕したり、入居者を探したり、掃除したり、業者との付き合いがあったり、金融資産以上の手間がかかる資産だということです。
決して『数字だけで扱える投資ではない』ということです。
最近不動産投資に興味を持ち始めた人の多くは、この事実を軽視し、利回りなどの数字だけで不動産投資を始めようと考える傾向があるように感じています。
私個人の経験から言っても、この考え方は、あまり好ましくない。
利回りだけで不動産投資を考えるなら、売却が簡単なREITに投資をした方がいいとさえ思っています。
少し話はそれましたが、この本の著者である重吉勉は、実は投資家の所有している都内のワンルームマンションの管理をしている会社の社長です。
会社の名前は、『日本財託』。
管理を行うことを重要な業務と考えている不動産会社なので、不動産投資の管理の大切さを何冊もの本を書いて説明しています。
不動産投資は、ただ買えば良いものではない。
買ったあとも、どう管理していくかによって、ぜんぜん違うものになってきます。
不動産投資物件を取り扱っている多くの業者は、この『管理の大切さ』ということをあまり重視して説明していないような気がしています。
その点、この著者重吉勉の『日本財託』は、それなりに安心感のある不動産会社なのかなと感じています。
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