「経済ってなんだ?」の疑問に答える。『 父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。(ヤニス・バルファキス)』

ヤニス・バルファキス。って何者だ?

実は、この方、リーマンショック以降の金融危機当時、ギリシャでおこった債務不履行の最中、財務大臣になった人です。

この本は、経済について、とても分かりやすく、しかも重要なポイントを理解しやすい話で教えてくれている本です。

「経済ってなんだ?」と思っている人にお勧めの本ですね。

経済って難しい?

経済の話というと、難しいというイメージが強いようです。

中には、経済という言葉を聞いただけで、拒否反応を示すような人もいたりします。

でも本当は、経済って、もっと直感的な話で、聞けば納得できるような話なのだと実感させられます。

そもそも、本書を読んでいると徐々にわかってくると思いますが、経済って、私たちの直感的な心と密接な関係性があるものなのです。

私たちの心が、経済事象として表面化してくるのであれば、話を聞いてなんだかわからないというのは、おかしな話だったわけです。

経済学を難しくしてしまっている一番の原因と思うところは、数式でむりやり経済を表現しようとするからなのでしょう。

経済学とは、占いのようなものと本書の中でも出てくる言葉ですが。

本当にその通り、占いとかわらないという話は、他でも聞いた話です。

経済は、複雑系で成り立っている。

「なぜ起こるのか?」を説明しようとしても、その要因となっているのは一つの原因によるのではなく、本当に多くの様々な要因が重なって事象が発生している。

つまり、「こうだから、こう」とは説明がつかないものであり、ましてや数式にするなんて、そもそもがおかしいという話でした。

似たようなものに、天気の話があります。

海面からの水蒸気が、上空で冷やされ雲になり、その雲が陸地に来ると、雨として降ってくる。

といった天気のメカニズムは、理解されていますが、実際にどの地点で、どのくらいの雨が降るかといった天気予報では、メカニズムによって予測することが出来ないと言われています。

実は、今の天気予報は、天気のメカニズムから予報を出しているのではなく、過去の天気データを利用した統計的なアプローチにより予報を出しているというのです。

天気予報がどんどん正確になってくるのは、時の経過とともに、よりデータが蓄積されていくからだそうです。

経済も天気と一緒。

「こうだから、こうなるはず」といったことは、あまり当てはまらず、天気のように、風や気温、はたまた太陽と惑星そして地球の位置など、本当に多くの事象が絡み合い、複雑になっているため、単純な数式で説明できるような話ではないというわけです。

でも、根本的なところにあることは、天気と一緒。

予測はできなくても、経済の根本的な仕組みは、なんとなく過去をみているとわかってくる。

そんな話が、この本の内容です。

経済は面白い!

この本の良さは、「物語で経済の話をしてくれる」ところです。

物語で説明されると、人は理解が早い。

人はストーリーが好きなので、この本のような説明の仕方は、本当に良いなと思いました。

当然、難しくて訳の分からない、経済学の数式なんてものは登場しません。

そもそも経済学とは、数式ではなくストーリー的な、そういうものなのかもしれないと、本書を読みながら感じていました。

もっと簡単なことを、やたら複雑にして小難しく言っているのが、今のそれが経済学なのか?

結局、経済とは、人によって成り立ち、人によって動かされている。

経済学の根本は、人の研究なのかもしれないとも思いました。

「経済ってなんなのか?」

この本は、経済に触れる本として、おすすめの一冊だと感じました。

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