株式投資をしている人に、なかなか理解できていない「株式投資に必勝法はない」という現実。
どうしても、「投資のプロには必勝法があるのではないか?」、「ウォーレン・バフェットやジム・ロジャースといった著名人は、必勝法を駆使して儲けているのではないか?」という幻想を持ってしまうものです。
しかし、株式投資をやるなら、そんな幻想は持たない方がいいでしょう。
株式投資で儲けている人は、必勝法を持っているのではなく、株式投資の戦い方を知っているだけだからです。
株式投資に必勝法はない?
株式投資と言うと、「どの銘柄を買えば、儲かる」、「どのタイミングで買えば、儲かる」といった話が後を絶ちません。
そして、「必勝法」といった言葉を使って、株式投資で儲けられる指南をするといった怪しいサービスの話もたくさん聞きます。
株式投資に「必勝法」があるなら、なぜ投資の神様とも呼ばれるような投資家である、ウォーレン・バフェットが、たまに「失敗を犯してしまった」と公表したりするのでしょう?
だいたい必勝法があるなら、なぜその必勝法を知っている人は、投資で失敗することもあるバフェットよりも大金持ちになっていないのだろうか?
なぜ必勝法をつかって株で十分に儲かっているはずなのに、わざわざ情報をこまめに発信するような面倒な仕事を必死に行っているのだろうか?
株式投資に必勝法があるなんて幻想は、決して持ってはいけません。
下手すると、その幻想によって、あなたに大きな損失を負わせることになってしまうかもしれません。
必勝法はないけれど、攻略法ならあるかもしれない。
株式投資をしていて、損をするのは当たり前。
株式投資で儲けている人ほど、そのことを良く理解しています。
大切なのは、株式投資で負うことになるであろう損とどう向き合うかという事。
よく聞く言葉として、「損小利大」という言葉があります。
損を小さく、利を大きくという単純な意味です。
ですが、これを実践することが、言葉で言うほど簡単なことではありません。
株式投資で儲けている人の共通点があるとすれば、そのことをよくわかっているという点にあるのかもしれません。
株式投資では、ファンダメンタル分析、テクニカル分析といろんな投資法が言われていますが、どれが正解という答えもありません。
ただ一つ重要なことは、「自分に合った方法を理解してる」という事なのでしょうか?
そして、その自分流方法が、「損小利大」を実現する、必勝法ではなく攻略法だということです。
どうやら株式投資には、攻略法というものがあるようです。
株式投資は、一種のゲーム。
株式投資のルールを知れば、なんとなく攻略法も見えてくるというわけです。
株式投資とは、ルールを知り、攻略法を探すゲーム。
株式投資の攻略法を探すのが、株式投資の面白さであり、また難しさでもあります。
株式投資の世界は、『不確実性の世界』です。
不確実性である限り、予想通りに進むことは決してありません。
株式市場の将来を予測する仕事をしているアナリストなどと呼ばれる職業も、やっていることは星占いとほとんど一緒。
ほとんど当たることはないと、いろんなところで知ることができます。
もっと言えば、株式投資の攻略法には、予測というものはあまり必要ではありません。
むしろ株式投資の攻略法の必須条件は、『不確実な中にある、確実そうなものを探すこと』にあると考えています。
インデックスファンドの長期投資だって、この『不確実な中にある、確実そうなもの』の一つでしかありません。
経済成長があるかぎり、株式市場は大きくなり、その結果、株式市場そのものに投資をするインデックスファンドは、経済と共に成長する。
しかも、長期で見れば、経済は成長するものだということが、『過去の株式市場の歴史から推測される』。
という事で、インデックスファンドの長期投資が推奨されているわけです。
ですが、それさえも不確実であるのが、株式相場なのではないかと個人的には考えています。
株式投資の難しさは、この『不確実な中にある、確実そうなもの』が時代と共に変化してくるということにあると思っています。
言ってみれば、それまで勝てそうだと考えていた攻略法も、時の経過とともに使えなくなることもあるというのが、株式市場の必然なのだと思います。
難しい話かもしれませんが、だからこそ、株式投資は興味の尽きないところなのかもしれません。
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