今こそ読みたい?『大暴落1929(ジョン・K・ガルブレイス)』

2020年2月末ごろから、突然株式市場を襲ったコロナショックとも呼ばれる暴落。

しかし、それから数ヶ月、株式市場は、なにごともなかったかのように上昇し、相場は回復しつつあります。

一部では、この株価の回復をバブルと表現をする人もおり、今の株式市場は、バブルの状態なのか、それともコロナによる影響が本当に一時的なものであるのか、判断が真っ二つとなり、非常に難しい局面となっているように感じています。

ただ、先のことはわかりませんが、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という有名な言葉にもあるように、歴史から何かを学んでみたいと思うところです。

バブルは、弾けてみなければわからない。

元FRB議長のグリーンスパンが、「バブルは、弾けてみなければわからない」といったことがあります。

この本「大暴落1929」は、学校の世界史の授業でも教わることがある第二次世界大戦を引き起こすきっかけにもなったと言われている世界的な不況、世界大恐慌に至るきっかけになった株価の大暴落の時の話です。

この「大暴落1929」の著者であるジョン・K・ガルブレイズが書いた別の本、「バブルの物語」を読んで、今の状況と1929年の状況が、かなり似ているのではないかと直感的に感じたこともあり、あらためて、1929年当時のことを知りたくなり、本書を手に取りました。

そして、あらためて思わされることは、バブルの中にいる限り、バブルであることに気づくことは難しいという事です。

今がバブルなのかどうか、それが知りたいと思ったわけですが、1929年を振り返ったところで、今とは違うところがあり、そっくりそのまま当てはまるわけではない。

確かに、大まかなところでは、1929年と似ているなと感じますが、それだけで、今がバブルであるとは言い切れません。

実際に、1929年当時、これだけの大不況を招く投機、そしてバブルでありながら、学者などの知識人、政治家や業界団体の上層部といった著名人も、バブルであるとは、気づけなかった。

もっといえば、弾けてもしばらくは、認めようとはしなかったようです。

どうやら、『社会的にバブルと認める』ということがタブーとされる。

という背景があるようです。

これは、昔も今も、同じだと思いました。そして、これからの未来でも同じことが続くのでしょう。

本書の最後にある、「状況は基本的に健全である。」という言葉。

これこそが、バブルというものの真理なのかもしれないと、心に来た感じです。

バブルは、中にいるとわからないという前提で。

結局、バブルの歴史を読んでも、今がどうかは判断つかないということが分かっただけでした。

しかし、バブルであるのかもしれないと感覚的に思うところがあるのであれば、バブルがはじける確率を予測しながらポジションをとっておくということが大切なのではないかということに気づきました。

つまり、バブルが弾ける確率が50%と予測するのであれば、バブルが来ない前提の投資ポジションを半分、バブルがはじけた時を前提とした投資ポジションが半分。

そういったポートフォリオを作ることぐらいしか、私たちにできることはないのかもしれません。

ただ、本書を読んで思うところとして、バブルが弾けるかどうかはわかりませんが、今はバブルとなって弾けるべきなのかもしれないとも感じました。

本書でも言っていることですが、バブルが弾けたり、不況が来たり、世界に良くないことが起こると、今まで隠れていた問題点などが洗い出され、修正され、良くなることがあると。

今も、1929年にバブルが弾ける前と同じように、一部の者だけが富を得るという格差がとても大きくなっています。

こういった状況は、いずれ是正される。

おそらく、その時には、バブル崩壊などの経済的事件によって是正されることになるのではないかと思っています。

1929年からの世界大恐慌でも、それまで大きくなっていた格差が、小さくなったと本書では言っていました。

いつくるのか、明日来るのか、それともずっと先のことなのかわかりませんが、それでもいつかは、バブル崩壊となって、世の中に変化をもたらすことになるのではないかと思った次第です。

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