2009年の本ですが、当時、株価指数にレバレッジをかけて運用するという方法を気づかせてくれた本として印象に残っています。
株価指数にレバレッジをかけて運用しよう!
今では、外国株ETFが一般化したり、東京証券取引所でもレバレッジ型ETFが登場するなど、株価指数にレバレッジをかけて運用するというのは、別に珍しくもなんともありません。
しかし、本書が発刊された当時はまだ、株価指数にレバレッジをかけるというと、先物取引やオプションなどを利用する方法が一般的でした。
米国では、日本に先駆けレバレッジ型のETFがあったので、本書ではNYダウのレバレッジETFを使った運用方法を紹介していました。
本書を読んだ当時、思ったこととして。
まず、インデックスファンドが投資信託の中で最も効率的で、間違いのないものという事が前提にあったので、そのインデックスファンドのパフォーマンスを2倍、3倍となるように、レバレッジをかけて運用すれば、比較的安全に、かつ簡単に運用パフォーマンスを上げられる、画期的な方法だと思ったわけです。
株価指数のインデックスは、個別銘柄のように、価値がほとんどなくなったり、ゼロになるようなリスクが全くない。
もしかすると、日本国以上に破たんリスクがない投資先かもしれない。
そう考えれば、単純にレバレッジをかけて、リスクを引き上げても問題ない。
そして、リスクを上げた分、リターンはグンと伸びるのではないか?
と単純に理解したわけです。
アクティブファンドのように、投資戦略や投資法を変えて、インデックス以上のリスクを取るよりも、インデックスへレバレッジをかけた運用方法は、よっぽど確実で、リスクの少ない投資法なのではないかと思いました。
そういうことに気づかせてくれたのが、この本でした。
なので、他の内容はともかく、とても印象に残る本だったわけです。
株価指数にレバレッジをかけてみた?
さっそく気づいたことを実践してみようと考え、あれこれ最適な商品がないかと探したものです。
そして見つけたのが、当時の『くりっく株365』でした。(2020年10月から商品内容が変わります。)
オプションや先物取引だと、限月の関係などで長期投資がやりにくい。
信用取引だと、金利や貸株料などのコストが高い。
といった理由で却下。
しかし、くりっく株365は、長期保有ができ、コストが安い。
配当の受け取りなどもできて、まさに株価指数にレバレッジをかける運用先として最適だと判断しました。
そして、実践した結果。
2009年から日経平均株価に数倍のレバレッジをかけて長期投資したらどうなるか、簡単に想像したもらえれば、分かることと思います。
本書の内容は、初心者向けと言えそうです。
投資初心者に、株価指数にレバレッジをかけようというのは、若干違和感があることでしょう。
個人的には、別に間違っているとも思いませんが、実践するのには少し壁があるように思います。
実は、本書の中では株価指数(NYダウ)にレバレッジをかける投資戦略は、ほんの少ししか触れていません。
詳しい説明もほとんどなく、レバレッジ型ETFを長期投資で使うには適さないとされている理由などの解説もありませんでした。
つまり、この本を読んだ当時レバレッジ型ETFが上場していて、くりっく株365ではなく、レバレッジ型ETFを使って長期保有の投資をしてしまっていたら、結果は違うものになっていたのかもしれません。
ただ、本書の内容自体は、株式投資をする上で、持っているといい基本的な知識を実践的立場から、わかりやすく教えてくれているというところがあります。
タイトルを見ると、レバレッジの話がメインのような気がしてしまいますが、いきなりレバレッジをかけて運用しろという本ではありません。
内容はともかく、資産運用の方法に新しい気付きを与えてくれた本として、とても印象深い本です。
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