「日本はスゴイ‼」と言われることってたくさんある。
でも、あまり注目されていないことも多く、しかも活かしきれていなかったりもする。
その中の一つ、「コンテンツ産業」とは?
日本だってコンテンツなら負けていない!
本書を読んで、まず思わされるのは、米国ディズニーの圧倒的な力です。
ディズニーと聞くと、アナ雪などのディズニー作品が真っ先に思いつくところですが、実は企業としてのディズニーは、ミッキーマウスなどのディズニー作品だけでなく、ピクサーのトイストーリー他、マーベルのアベンジャーズ、スターウォーズ、などなど様々な作品を売り出しています。
他にもみんながご存知の通り、テーマパークの運営をするなどコンテンツを広く活かし、多角化させ、ビジネスをしています。
まさに、コンテンツを中心に事業を行う、世界的なコンテンツ企業です。
「こんな会社、他にない」と思わされ、改めてディズニーのすごさ、米国のすごさを痛感させられました。
日本にディズニーに対抗できるような企業があるのだろうか?
日本がコンテンツで世界と勝負することは難しいのではないか?
と思ってしまうとことですが、決してそんなことはない。
ディズニーのすごさは、コンテンツを事業として展開する凄さであって、最も重要なコンテンツを生み出す力は日本の方が凄い。
この本を読んで、そう気づかされました。
日本には、ストーリーとキャラクターを生み出す、他の国には、まねできない圧倒的な力がある。
マンガを見れば一目瞭然。
次々と新しいストーリーとキャラクターが生まれ、それが多くの人に愛されている。
これこそが、日本がコンテンツ産業で世界トップになれる可能性になってくるというのが、本書の主題です。
コンテンツという産業?
コンテンツとは何か。
観光、マンガ、映画、食文化、これというのは難しいけれど、無形の財産や文化と言える広義なものとして考えられています。
しかもコンテンツというのは、今後、世界の経済の中心となってくるポテンシャルがあるという事を実感しました。
どんな優れた機械を発明したとしても、結局その機械で利用できるコンテンツに魅力がなければ、その機械は広く普及することはない。
優れたコンテンツを作ることは、優れた機械を作ることよりも重要と言うのが、これからの産業だということです。
そして日本は、過去の失敗を通してそのことをすでに学んでいて、気づいているはずという話でした。
GAFAと呼ばれるITの世界大手でも、コンテンツを抜きにして今後の事業展開はないと考えているというのです。
確かに、GAFAは、それぞれが様々な形で優れたコンテンツにアクセスできる仕組みを作ろうとしているように感じます。
電子書籍や動画配信、最近ではストリーミングゲームというサービスに力を入れはじめたりもしています。
実は、このゲームというコンテンツは、今すごい勢いで市場規模を拡大しているそうです。
その背景には、スマホとオンラインゲームの普及があるようです。
コンテンツ産業とは、これほどに重要なものになっているのかという事を、改めて思い知りました。
これからの日本に期待するコンテンツ力!
日本には、コンテンツを生み出す力がある。
ストーリーを生み出し、世界を作り、多くの人に愛されるキャラクターを生み出す能力が高い。
問題は、米国のディズニーのようにコンテンツを発展させ、ビジネスとし売り出す仕組みがないことだという話でした。
原因は、著作権などのコンテンツ産業の仕組みにも問題があるように考えられるそうです。
それでも、本書では決して悲観することなく、日本はコンテンツ産業で世界のトップになると予想しています。
日本には、世界トップクラスの長い歴史がある(同一の部族で続いた長い歴史)。
この長い歴史は、それそのものがコンテンツになりえる。
歴史というストーリー、歴史上の人物、そして歴史を感じさせる観光地として。
さらに、自然風景などもコンテンツになるという話も出てきました。
そして、マンガなどにみられる日本人の特性として見られるコンテンツを生み出す能力。
日本には、コンテンツ産業をやっていくだけの、素地ができている。
確かに、マンガ、アニメ、ゲームといった分野はもちろん、ラーメンや寿司といった日本の文化は、世界的にも人気が出てきている。
京都などの日本の歴史、文化も人気がある。
葛飾北斎なども有名。
世界の経済の中心ともなりえる、コンテンツという産業。
このコンテンツ産業で世界のトップとなれば、日本の未来は明るいものとなるような気がしました。
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