99%って、そういうことか⁉『初心者でも勝率99%の株ポートフォリオ戦略(山本 潤)』

勝率99%なんてタイトル、きっとろくでもない内容なのではないかと思うなかれ。

ここで言っている勝率99%という意味は、99%の確率で儲かる銘柄を見つけることでも、ましてや99%の確率でトレードが成功することでもありません。

聞けば、当たり前のような話になってしまいますが、とても大切なことを言っています。

勝率99%の秘密?

「株式投資で勝率99%なんてウソだろ?」

と思った人は、株式投資の経験者や、ある程度のノウハウを学んだことのある、株式投資について健全な見方を身につけた人だと思います。

なぜこのタイトルにしてしまったのか?

最初から「ウソだろ?」と思わせてしまった時点で、内容が粗悪だという印象を持たれてしまうと思うのです。

株式投資など投資本の中には、数年程度のちょっとの期間で上手くいったからと言って、自分の手法を自慢げに語る本や、「この人は、本当に投資で成功している人なのか?」と思うような人が、投資をわかったつもりで書いている本だと思わされるような本がたくさん出回っています。

投資関連の本は、胡散臭いものが多い。

投資の本を読むときには、こういった類の本に対する免疫をつけておく必要があり、初心者には良い本を選ぶことさえ難しいと感じています。

そのような中で、決まって粗悪な内容となることが多いのが、「絶対勝てる」とか「10年で100倍」などといった、タイトルで始まる本です。

つまりは、この本のタイトルにある「勝率99%」というのは、危険な香りのするタイトルということになるのです。

しかし、中身を見ると、「なんだそういうことか!」と気づかされます。

本書の序盤では、今いった投資話の胡散臭い部分を紹介する話が書かれています。

「すぐ上がる」とか、「投資手法を教える」といったものは、ほとんど”詐欺”だとも書かれていました。

それなのに、勝率99%と言っているのは何故なのか?

答えは単純でした。

月次 0.02 年次 0.08 4年 0.58 11年9カ月 1.00 16年 1.17

これが何を意味するか分かりますか?

この数字は、リターンをリスクで割った数字として本書で紹介されているものです。

何を意味しているかというと、たとえば16年後は、リターンの方がリスクよりも大きいことになり。

言ってみれば、『負けるほうのが難しい(確率は低い)』。

というわけです。

びっくりするほど高成長をする銘柄でなくても、まともな銘柄を複数銘柄保有するポートフォリオ運用で、超長期で投資をすれば、損することは、ほとんどないと言っているわけです。

答えを聞けば、簡単な話です。

このことは、学術的な側面からも、いろんな本で紹介されています。

初心者向けなのかベテラン向けなのか微妙な本。

内容としては、悪くない。

結論も、理解できる話でした。

決して間違いではないと思うし、損するわけでもない本だと思うのですが、ちょっと残念な印象を受けました。

初心者向けにしては、数式などを持ち出して、理解しにくくしてしまっている。

そして、ベテランからすると、その数字の根拠が乏しい。

「長期投資で、優良銘柄をポートフォリオで運用することで株式投資はリスクが少なくなる。」、言いたい結論はわかる、正しいと思う、けれどこの本の内容をすべて信用するには、ちょっと物足りないかなと感じてしまいました。

そして個別銘柄をズバリ紹介してしまっている。

人は、過程よりも結論を欲しがるものです。

そして、株式投資において、投資する銘柄というのは、投資初心者にとっては、結論と感じるものでもあります。

ましてや、数式などを持ち出して、理解しにくくしてしまうと。

結果的に、内容を飛ばして、結論である銘柄を買えばいいんだと考えがちになります。

しかし、それではこの本の意味がありません。

個人的には、銘柄の紹介などしなければ良かったのではないかと思うのですが、もしかすると初心者向けとして、そうはいかなかったのかもしれません。

初心者に理屈を教えたい。でもそれでは初心者に響かない。だったら個別銘柄を紹介しよう。そうすると、初心者は理論をすっ飛ばして個別銘柄に記憶が残る。

なんとも矛盾した話です。

FPたなか/㈱あせっとびるだーず


『お金のいろはファイナンシャル・プランニング』という独立系FP事務所で資産運用プラン策定の相談を行っています。

https://fpoffice.okane-iroha.com/

㈱あせっとびるだーず 
 代表取締役 田仲幹生 です。
【保有資格】
 CFP
 1級FP技能士
 宅建士

生命保険会社に勤め、その後税理士事務所に勤務すると同時期に、投資信託や株式投資を始めたが、2年後リーマンショックという株価大暴落に巻き込まれ、総資産の半分近くを失いました。
しかし、その後もめげずに投資と勉強を続け

0コメント

  • 1000 / 1000