投資をするならこれだけでいい。
資産運用のシンプルな回答。
自由を手に入れるためにすること?
この本は、インデックスファンドを推奨している。
この本に書かれていることは、たぶんすべて正しい。
結局資産運用をするなら、インデックスファンドを利用することが最も正解に近い。
「分かってはいるけれど、だがしかし」と思わないではいられないほど、シンプルで、簡単で、わかりやすく、そして反論することが難しい話です。
筆者は、バンガードという資産運用会社の株式に投資をするインデックスファンドに投資をすることを薦めています。(筆者とバンガード社との間に利権関係はないようです。)
そして、複雑な資産配分などは考えず。
ただ株式のインデックスファンドへ投資しよう、と。
株式だけでは難しい状況であれば、債券のインデックスファンドなら加えてもOK、と。
持つべき資産は、株式のETF、債券のETF(どちらのETFもバンガード社のもの)、そして現金の3つだと言っています。
この話、どこかで聞いたことがある話です。
そうです、筆者が薦めいているETFを運用しているバンガード社の創設者。
ジョン・ボーグルが薦めている運用法でもあります。
そして、この運用法は、投資の神様とも言われているウォーレン・バフェットも薦めている運用法です。
バフェットは、自分の死後、財産をバンガード社の株式ETF(インデックスファンド)と現金で90:10の割合で保有するようにと言っているそうです。
それほどに、疑いの余地のないインデックスファンドでの運用。
そのことを、ひたすらに説いている。
そういった本でした。
引き出しは、資産額の4%が黄金ルール?
終始インデックスファンドについて説いていた本ですが、他にはない参考になる話もありました。
それが、『トリニティの4%ルール』。
投資をして資産を築くことに成功しても、今度は、どのくらいまでなら使ってもいいのかという問題が出てきます。
その明快な答えとして、資産額の4%以内で使う分には、資産を減らさず、ずっと引き出し続けることができるという話です。
つまりは、資産額の4%で生活ができるようになった時というのは、経済面での自由を手に入れた時ともいえるわけです。
本書の最初に、「王様側近の大臣と質素な僧侶」というたとえ話があります。
王様側近の大臣は、お金持ちです。
豪華な生活をして、みんなの憧れでもあります。
でもしかし、王様の言う事には逆らえないという不自由を強いられています。
反面僧侶は、質素な生活で、とてもお金持ちには見えませんが、王様を含め誰にも縛られない自由な生活を送っています。
「どっちがいいですか?」という問いから、この本は始まるわけですが。
もし質素な生活で十分、誰にも縛られない自由な生活を送る僧侶の方が良いと思ったのであれば。
その質素な生活の費用が、資産額の4%以内となるようになればいいというわけです。
具体的には、年間120万円(月10万円)というのが、最低生活費とできるのであれば、必要資産額は、3,000万円という計算になるわけです。
この人の場合、3,000万円という金額が、経済的自由を勝ち取れる数字となるわけです。
4%ルールとは、とても面白い基準だと思いました。
インデックスファンドの話が多い印象ではありましたが、『最終的に、経済的自由を勝ち取るためには、私たちは何をしたらいいのか?』、それがこの本の主とする話になっています。
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