少額で不動産に投資ができる金融商品REIT(リート)。
新型コロナの影響で大きく下落する株式市場と一緒に、REITの価格も下落しています。
また、REITの価格下落によって、REITの分配金利回りも急上昇!
見方によっては、割安になって買いやすくなったような気もしますが。
小口でできる不動産投資のREITとは?
REITは、小口で不動産投資ができる金融商品として有名です。
不動産投資というと、数千万とか数億円とか、個人投資家が手を出すには、ちょっと敷居が高いイメージがあります。
その点、REITは、数万円から始めこともできるため、現物の不動産に投資をするよりも敷居が低いです。
分配金利回りも、株式投資の配当金や債券投資の利息と比較して、高めの傾向にあるので、分配金狙いの安定運用を望んでいる人にとって、REITは、最適と言われることもあります。
REITに投資をすることは、不動産投資をしていることと同じ意味合いがあります。
なぜなら、REITの主な収益源は、不動産が生み出す賃貸収入だからです。
REITに投資をした人が受け取る分配金は、REITが投資をしている不動産を借りている人が支払っている家賃などからきているので、不景気などの影響があまり大きくない、安定収入ということもできるわけです。
そのREITの価格が下落している。
これは、買いなのだろうか?
REITは、不動産投資というよりも、不動産会社への投資に近い?
REITは、小口でできる不動産投資と言われています。
しかし、その実態は、不動産投資というよりも、不動産運用を行う会社に投資をしていると思った方が近いのかもしれません。
REITへ投資をするときに、重要な情報となるものに、『スポンサー』というものがあります。
スポンサーとは、言ってみれば、REITが投資をする不動産を見つけてくれたりする人です。
不動産投資のポイントには、『良い物件』に投資ができるかどうかがあります。
つまり、スポンサーの力が、不動産投資を成功させるポイントになっているわけです。
また、不動産を購入すれば、勝手に収入が生まれるわけでもありません。
不動産とは、いい借り手を探し、家賃の回収や借り手の要望を聞いたり、借り手との間に問題が起これば、専門家などと協力しながら対応し、また、建物にほころびなどがあれば修繕し、適切なタイミングで物件を入れ替えたり、といった様々な管理、運営を行いながら不動産運用をしています。
この、不動産運用のノウハウも、不動産の生み出す収益にとても重要なポイントになっています。
でも、REITに投資をした一個人投資家が、これらの管理、運営を行っているわけではありませんよね。
つまりは、REITに投資をするという事は、REITを運営する企業の力も大切なわけなので、結果的にREIT投資とは、不動産投資としてよりも、不動産投資会社に投資をしているといった意味合いの方が強くなっているわけです。
安くなったリートは買いなのか?
REITの分配利回りは、株式の配当金などに比べると、安定しています。
つまり、株式投資よりも債券投資に近い分配金収入という特徴があります。
REITの分配利回りに魅力を感じるようであれば、下がっているときは『買い』なのかもしれません。
ただ、先ほどの話のように、REITは、不動産投資というよりも、不動産運用会社に投資をする感覚に近いので、株式を買うタイミングについては、債券投資よりも、同じ会社を買う行為となる株式投資に近いと感じています。
つまり、株式が弱気相場に入った時には、REITも安易に買い向かわない方がいいのかもしれません。
実際に、REIT価格の推移は、株式投資と似ています。
(SBI証券:日経平均と東証REIT指数の比較チャート)
株価が上がる時期は、REITも上がり、株価が下がる時期は、REITも下がっている。
だいたい株式とREITは似たような動きをしています。
そして、株式と同じように暴落もするし、実態価格をさらに下回って下落していくこともあるものです。
値動きの大きさも、株式に似ているので、分配金利回りだけでREITが買いかどうかを判断することは、危険なのかもしれません。
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