会計ソフトや請求書作成ソフト、給与計算ソフト、といった経理に必要な様々なPCソフト。
そのPCソフトを、パソコンにインストールして使う従来のタイプから、インターネット環境を利用し、ソフトのインストールがいらないクラウド型のソフトを利用する人も増えてきました。
しかし、いざ使ってみると、クラウド会計ソフトを利用したからと言って、あまり良くなったとは感じないという人も少なくありません。
果たして、クラウド会計ソフトは、本当に有用なのでしょうか?
クラウド会計ソフトを活用すると何ができる?
まず、クラウド会計ソフトのメリットについて説明します。
① パッケージのソフトを違って、バージョンアップなどの作業がいらない。また、バージョンアップするたびに、買い直す必要もない。
② 銀行口座の情報や、クレジットカードの利用状況などが自動で取り込まれ、仕訳入力作業が楽になる。
③ 仕訳データがクラウドで保存されるため、会計ソフトをインストールしたパソコンが壊れると、データも消えるといった心配がない。
④ 税理士やコンサルタントとリアルタイムで情報を共有できるため、相談しやすい。
といったことが挙げられます。
これらは、とてもメリットのある特徴だといえます。
たとえば、③のデータが消える心配がないという特徴。
これは、あるお客様が、会計データをクラウド会計ソフトに入力していた時に、突然パソコンの電源が切れて、パソコンが使えなくなってしまったという事がありました。
しかし、新しいパソコンを買い直して、インターネットブラウザを起動したら、入力していたところまで無事にデータが残っていたという事があり。
クラウド会計ソフトを使っていて良かったと実感した事件がありました。
また、消費税の税率が変わったときにも、クラウド会計ソフトを使っていたので、ソフトを買い直すことがなくて良かったという声もありました。
④でも、銀行からの融資を受ける都合で、急に試算表が必要という時に、電話で税理士に連絡したところ、税理士に来てもらうことなく、すぐ試算表をまとめてくれた。
といった事もありました。
これらは、まさしくクラウド会計ソフトのメリットと言えるのではないでしょうか?
クラウド会計ソフトを使うと、仕訳入力が楽になるというのは、若干微妙?
クラウド会計ソフトを利用すると、仕訳入力が楽になるという話が、クラウド会計ソフトの一番のメリットとして上げらることが多いようです。
しかし、この話は若干怪しいというのが、実際に利用してみての実感です。
仕訳入力が楽になるというよりも、正確には、『仕訳入力が、誰にでもできるようになり、帳簿が簡単に作れる』という発想が、間違っているようです。
どういうことかと言うと、仕訳入力自体は、クレジットカードの利用明細などを取り込むことで、取引先の名前や、取引金額などの情報が自動で反映され、確かに入力が楽になります。
しかし、楽になるためには、『そもそも簿記の知識がないと難しい』というのが現状のようです。
クラウド会計ソフトを使うと、AIによって、誰にでも帳簿が作成できると、多くの人が思っていたようです。
しかし、簿記も会計も良く知らない人が、クラウド会計ソフトを利用して帳簿作成をしようとすると、大概無残な結果となっていることが多いです。
その無残な結果となった帳簿を訂正して直すぐらいなら、最初から入れ直した方が早いと思えることだってあります。
たとえ、自動記帳の機能を持っていたとしても、やはり扱う側にそれなりの知識と技能がなければ、宝の持ち腐れというのが、今のクラウド会計ソフトの現状のようです。
いうなれば、『猫に小判』みたいなこととなってしまうようです。
簿記のわかる経理が雇えない中小企業はどうすればいいの?
クラウド会計ソフトを使って、経理を楽にしようと考えても、結局は経理の力量による。
それでは、優秀な経理を雇う余裕のない中小企業は、クラウド会計ソフトを利用するメリットはないのではないかと思うかもしれません。
しかし、そんな中小企業でもクラウド会計ソフトの使い方によっては、とても強力な味方にできる可能性もあります。
例えば、帳簿の作成を税理士などにお願いしている中小企業。
このような場合、会計ソフトをクラウド会計ソフトに切り替えてもらうことで、試算表などの帳簿の作成時間が早くなる可能性もあります。
具体的には、
① 現金支払いを極力減らし、会計ソフトと連携できるクレジットカードなどを利用する。
② クラウド会計ソフトなどと連携できる請求書作成ソフト、給与計算ソフトを利用する。
④ 場合によっては、クラウド会計ソフトと連携できる経費精算ソフトなどを利用する。
これで、『仕訳入力もしない』『会計事務所に送る資料もほとんどない』『普段の仕事をしていれば、勝手に試算表ができる』といった状態に持っていくことができます。
どうしてそんな状態にできるのか?
秘密は、クラウド会計ソフトを通して、会計事務所側で記帳仕分けをしてもらうのです。
会計事務所は、簿記のプロフェッショナル。まさにクラウド会計ソフトを効率的に利用できる方々です。
中小企業である我々が利用しようとするのではなく、会計事務所側に上手く使ってもらうのです。
そうすることで、現金支払いの領収書を郵送、もしくは写真を撮ってメールで送るだけで済んでしまうかもしれません。
ある意味、会計業務の外注化、はたまた在宅ワーク化ともいえますね。
その結果さらに、正確で早い試算表の作成ができるとなれば、いう事なしですよね。
クラウド会計ソフトをつかった、会計業務の外注化は、優秀な経理が雇えない中小企業の大きな助けになるかもしれません。
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