投資信託で運用する場合、『インデックスファンド』が最も賢い選択肢だという話を聞いたことがあるかもしれません。
つまりは、投資に詳しい賢い人ほど『インデックスファンド』へ投資をしているという事なのでしょうか?
インデックスファンドは最も賢い選択肢?
インデックスファンドが賢い選択肢だと言われるの理由。
①運用に係るコストが安い。
②定期積立が可能。
③市場平均を超えることは不可能に近いという学説。
といった考え方が、インデックスファンドが最も賢い選択肢である説明としてよく使われています。
しかし、賢いだけでインデックスファンドを選択できるのかと言われると、少し疑問が湧いてきます。
インデックスファンドが有利だという説明を理解していても、いざテレビや知り合いから『金融機関に勤める○○さんに勧められて買った、アクティブファンドが絶好調でどんどんお金が増えているんだよ。インデックスファンドより2倍のリターンが出ているよ。』と言われたらどう思うでしょうか?
人には欲があります。
この手の話を聞くと、「インデックスファンドよりもいい、新しい運用戦術が見つかったのではないか?」といったことが頭をよぎるようになります。
そして、ものは試しと、インデックスファンドに投資する予定だったお金を、この勧められた投資信託の購入に回してしまう。
そんなことってありませんか?
この人は、果たして賢くなかったのでしょうか?
実際に、長年インデックスファンドを上回るパフォーマンスを出している投資信託も実在しています。
インデックスファンドよりもリターンがいいという先ほどの話は、ウソでも冗談でもないのかもしれません。
金融の世界は日進月歩、次々と新しい手法が考えられています。この人は賢いために、インデックスファンドの利点をよく理解している分、デメリットにも気が付いているのかもしれない。
そのため、インデックスファンドを超える運用法にも何となく気づいているのかもしれません。
それなのに、インデックスファンドが最も賢い選択肢だと考えるのはなぜなのだろうか?
おそらくその人は、今までさんざんいろんな投資をやってきて、その中でいろんな経験をし、失敗したり成功したりしてきた中で、たどり着いた、たった一つの答えなのかもしれません。
インデックスファンドは最高をあきらめた運用法?
インデックスファンドが最も賢い選択肢だと言われることも多いです。
しかし、実際には、インデックスファンドは最高をあきらめた運用法だという事も出来るのです。
たしかにインデックスファンドは、最適解となることが多いでしょう。
投資界の最高峰でもあるウォーレン・バフェットも、個人投資家にインデックスファンドで運用することをすすめていたりします。
しかし、最高の運用パフォーマンスを出している人の中に、インデックスファンドだけで運用している人がいないこともまた事実です。
インデックスファンドで運用している限り、平均を超えることはできません。
常に、真ん中ぐらいにいることになってしまいます。
これが最高峰の運用だと言えるのでしょうか?
決してそんなことはないでしょう。
つまり、インデックスファンドは最高の成績をあきらめた運用法なのです。
インデックスファンドを勧めているウォーレン・バフェットも、自分自身の運用ではインデックスファンドで運用していません。
資産運用は最高を目指す必要はないと気づいた人が賢い人?
インデックスファンドが最高の運用法でないことは確かです。
しかし、自分でいろいろ運用をしてみると、インデックスを超えるパフォーマンスを出すのがとてつもなく難しいことだと実感するようになります。
「短期売買でやってみた。」
「長期投資で買ってみた。」
「個別銘柄で集中投資をやってみた。」
「ロングショートなど流行りの運用法にもチャレンジしてみた。」
「資産配分を相場に合わせて変動させてみようとした。」
などなど、様々な運用法を試してみたけれど、どれも上手くいった感じがしない。
「運用成績がいい投資信託を買ってみた。」
だけど、相場が悪くなった時に、やっぱりインデックスを超えることは不可能なのかと感じ、手数料が高いことを嫌気して売ってしまった。
といった経験もあるかもしれません。
そんな最高の運用法を探そうとさまざまなことにチャレンジした結果。
「インデックスファンドで運用することが無難だな」
という事に気づきます。
こうやって、インデックスファンドが最も賢いという発想になってくるわけです。
何の手間もかからず、大きな失敗をするリスクもなく、何にも考えず、それでもそこそこのパフォーマンスで運用できる。
それがインデックスファンド。
失敗することが少ないのがインデックスファンド。
投資で失敗をすることは、お金を失うことになり、私たちの生活に支障をきたすこともあります。
だから、失敗することをなるべく少なくすることが出来るインデックスファンドが最も賢い。
となるわけですね。
さんざん失敗という経験をしたからこそ、最高でなくてもいい、そこそこのインデックスファンドで運用することが一番だと実感したわけですね。
そして、そこがとても重要な事だとも思っています。
インデックスファンドという結論に行きつくまでには、さまざまな経験をしてこないと、なかなかたどりつけない場所なのかもしれないという話です。
人には欲があります。隣の芝生は良く見えます。
そんな中で、そこそこのパフォーマンスで落ち着くことの難しさ、これは経験してみなければ、なかなかわからないことでもあります。
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