老後の生活費が心配だけど、個人年金保険への加入は必要なのか?

老後の生活費が心配だという人は、たくさんいます。

そして、その備えとしてどんなことをしているのかで、もっとも一般的なのは、民間の生命保険会社が販売している個人年金保険なのではないでしょうか?

老後の生活費への備えとして個人年金保険に加入することは賢い選択肢なのでしょうか?

老後の生活費がなぜ不安なの?

老後の生活費について、漠然とした不安を抱いている人は少なくありません。

でも、そもそもなぜ老後の生活費に不安を感じているのでしょうか?

「公的年金の金額では生活していけないという話をよく聞くから」なんて人も少なくないのではないでしょうか?

でも、本当にそうなのでしょうか?

「平均的な家庭では、公的年金だけだと生活費が2000万円足りなくなる」とか、「人生100年時代に突入し、100歳まで生きるのが普通になる」など、私たちの不安をあおるような言葉をたくさん見かけます。

しかし、もっと冷静に周りを見てみましょう。

本当に老後破たんを迎えた人を何人知っていますか?

そして、その老後破たんした人は、年金生活者の中で何割ぐらいいるのでしょうか?

実際のところ、ほとんど見かけないのではないでしょうか?

案外、誰でも今ある収入の中でやりくりしているものです。そして多少足りないと思っていても、本当に生活できなくなるほどお金に困っているわけでもなさそうです。

今や70代の人が、元気にボランティアなどを通じて社会活動を行っている姿も見かけるようにもなってきました。

それなのに、不安な話ばかりが前に出ている。

そして、老後の生活費について不安を煽っているのは、だいたい金融機関に多く見受けられます。

なぜなら彼らは、老後に不安を感じてもらうことで、自分たちの収益につながる商品を売りたいからです。

かれらは決して、人助けのために商品に売っているわけではないのでしょう。

もしかすると、その最たる例が、「個人年金保険」なのかもしれません。

老後の生活費はいくら必要なのか?

老後の生活費について漠然とした不安を抱く前に、実際にいくら必要になるのか計算してみると良いと思います。

今現在の生活費はいくらかかっているでしょうか?

保険会社が提示する『ゆとりある老後生活に必要な費用』は、月約35万円といっています。

しかし、本当に35万円も必要なのでしょうか?

今や親世代と子世代が同居する家庭も少なくなってきました。

そうなると、住むところは今よりも小さくても十分なのかもしれない。もしかしたら自宅を売却して、もっと普段の生活にあったサイズの所に移り住むこともあるかもしれない。

都会と地方では生活費も違うかもしれない。地方の都市部でも、医療機関、公共交通、娯楽施設とそれなりに揃っているところもある。ネットで買い物をすれば地方にいても手に入らないものがない時代にもなってきている。

食費も変わってくるかもしれない。仕事が少なくなることで、時間にも余裕がでてきて、自分で野菜を育てたりするようになるかもしれない。

重要な事は、保険会社などが提示している生活費というのは、誰にでも当てはまるものではなく、一般的にこのぐらいだろうとされているだけの数字です。

そしてその数字に使われている統計が、どこまで正確なのかさえも怪しい。

必要なことは、自分の今の生活水準から、ちゃんと見積もる必要があるという事です。

個人年金保険は、預金するのとたいしてかわらない。

保険会社のネーミングセンスってすごいですよね。

個人年金保険と名前を付けられると、年金として入っておく保険だと思ってしまいます。

学資保険もそうです。子供が出来たら、子供の教育費のために入るものという気になってしまいます。

しかし、どちらも言ってみれば同じ養老保険というタイプの保険であり、ただ名前が違うだけで、貯蓄性能としてはそれほど大きな違いはありません。

学資もそうですが、老後の備えとしてしておきたいこととは何か?

それは、『貯蓄』です。

どんな名前の保険に入るかなんて、実際関係ありません。

重要な事は、貯蓄をするという目的にたいして、どの程度の効果があるのかという事です。

しかし、生命保険の貯蓄効果にあまり高いものは望めないと考えています。少なくとも今は。

なぜなら、保険である以上保障というものが付いてくるため、どうしても保険料というコストが発生してしまいます。

そのコストが、元本が増えるよりも高いコストとなれば、増えることさえなくなります。

その点から言えば、保障を必要としない、個人向け国債や銀行の定期預金などは、生命保険よりもコストが下がるために、貯蓄に向いている可能性が高くなります。

つまりは、『老後の生活費としての問題だから、個人年金保険に加入しよう』と考えるのではなく。

『年金問題は貯蓄が重要だから、貯蓄性から商品を考えよう』と考えなければいけないわけです。

物事の問題点、特にお金に関することは、大人になっても学ぶ機会が少ないために、問題が発生すると、一気に解決法を求める人が多いと感じています。

例えば、老後が心配だから、個人年金保険に加入しようなどといった考え方です。

しかし、特に金融や経済の世界では、このような考え方をすることは、とても危険な行為となることが多いです。

なぜなら、金融や経済には、メリットだけのものというものは存在しないからです。

メリットがあれば、その反対が必ず存在します。物理でいうところの作用反作用の法則と同じです。

さらに、金融商品のメリットには、使う人によってはそれがデメリットとなることだってあるのです。

金融商品を利用した問題解決の方法は、それこそ無数の組み合わせが出来るものです。

その中で、メリットとデメリットを比較しながら、最も自分の家計に向いていると思われる方法を選択していくことが大切なのです。

金融商品を選ぶときには、金融商品を主体にするのではなく、自分の家計をどのような経済状態に持っていきたいのかをまずは考え、その後に、その経済状態となるために、最適な方法、商品は何かを考えるという姿勢が大切です。

ファイナンシャルプランナーの作るライフプラン表やキャッシュフロー表とは、まさに目標確認と目標を達成するための方法、および商品を考えるものなわけです。

中には、商品を売るためにキャッシュフロー表などを作っているファイナンシャルプランナーもいるようではありますが。

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