Q.資産運用におすすめの保険はありますか?

「生命保険で資産運用ができる?」と思っている人も少なくないようですが、そんな方に、ぜひもっとお金のことを勉強してほしいと思っています。

少なくとも日本国内には、資産運用商品としてつかえそうな保険はなさそうです。

そもそも保険という商品自体、運用商品ではないものなのです。

生命保険で資産運用?の商品。

生命保険で資産運用をしましょうと言って、提案してくるであろう保険商品は。

①終身保険
②養老保険、個人年金保険
③変額保険、年金保険

といったところでしょうか?

特に多いのが、終身保険。よくあるセールストークとしては、「お金を普通預金に置いておくよりも、高利回りで運用できますよ。」といったものです。

しかし、高利回りといっても、それ以上に保険会社に支払う手数料や保険として機能するための保険料があり、そこまででもありません。

30年後や40年後に100%以上の解約返戻金(積立額)になったとしても、「30年や40年間も運用した結果がそれ?」と考えるのが、お金に詳しい人なのかもしれません。

もし個人向け国債などで運用していたら、1年目から100%以上になりますからね。

養老保険や、個人年金保険なども似たようなものです。

また、変額保険は投資信託で運用するように運用できる商品ですが、基本保険金額としての最低保証があり、投資信託のように損失で終わる可能性を下げられると考えればお得感があるようにも思われます。

しかし、その分は、保険料や手数料としてしっかりと保険会社に支払う仕組みになっているので、対してお得な商品でもありません。

まず知っておいてほしい事項として、『保険商品は、その商品の設計段階で、保険会社が儲かるようにできている』という事があります。

つまり保険は、保険加入者に、ちゃんと保険というサービス料を負担させる仕組みになっているというわけです。

金融商品にフリーランチはないんです。

保険会社などが提供している金融商品の中には、契約者が一方的にお得になる商品というのはまず存在しません。

金融商品の根本的なところには、株式や債券といった資産があります。

金融機関が販売している商品というのは、この根本的な資産を様々に加工して、加工賃として手数料を加え、一般の人に販売しているものです。

たとえば、お魚を買って、そのお魚をさばいて、お刺身にする。そのお刺身になった時に、お魚をそのまま売るよりも値段が上がっているようなものです。

この値段の差が、お魚をさばいた職人の手間代であり、金融機関の手数料というわけです。

つまりは、直接株式や債券を購入するよりも、金融機関を通して加工された金融商品は、株式や債券そのもののよりも、金融機関の取り分がある分、リターンが下がることになるわけです。

特に生命保険などの保険商品は、非常に複雑な加工を施して販売されているので、その加工する手間代も非常に高くなっています。

保険という商品は、加工代がかかる分、本来得られるべきリターンをはるかに下回る商品設計となっているために、運用商品としては合わないわけなのです。

終身保険のような保険は、基本的に20年後とか30年後とか長期間が経過した後にお金を返すという仕組みです。

つまりは、保険会社は、保険契約者から預かったお金を満期が20年とか30年の超長期の債券に投資して運用していたりします。

これが何を意味しているかというと、保険契約者に返すお金の利回りと、超長期の債券に投資した場合の利回りの差が保険会社の利益になっているわけです。

ということは、保険会社を通さずに直接的に超長期の債券に投資出来れば、終身保険に加入するよりも、保険会社の手間代がとられない分、単純にリスクは同じなのにリターンは上になるわけですね。

だから、保険商品は運用商品としては合わないわけです。

生命保険で運用しようという発想はやめた方が無難です。

中には、生命保険で運用するとうまく行く場合もあります。

例えば、国内の終身保険は数十年間ある程度固定された利回りで運用されていることが多くなっています。

これを逆手に取れば、これから超長期的に投資の利回りが下落しているという予測がつくならば、もう一生今の利回りで運用してくれる約束をしている生命保険商品で運用したほうのが有利になります。

しかし、そんな超長期的な予測は簡単にできるものではないですし、外れれば負わなくてよかったはずの損を追う事にもなりかねません。

また、海外の保険では、もともと金利が高いことや、保険に対する規制が国内ほど厳しくもなかったりで、運用向きの生命保険も実際にあるようです。

ですが、結論としては、生命保険で運用しようなどと考えない方がいいでしょう。

株式や債券の運用で大金持ちになった人は、意外といるものです。世界で見れば、大富豪となっている人も実在します。

しかし、たくさんの生命保険に加入したことで大金持ちになった人というのは聞いたことがありません。小金持ちになったという人でさえお目にかかったことがありません。

小金持ちの保険好きはいるかもしれませんが、この人たちは、保険に加入してお金持ちになったのではなく、もともとのお金持ちの人が、お金を持て余してか、保険に加入しているというケースの方が多いです。

このことからも、生命保険は運用するという商品ではないという事がわかります。

資産運用におすすめの保険商品はありますか?という問いに対しては、『そもそも保険で運用しようなどと考えてはいけません。』ということです。


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