無知って奥深い!『知ってるつもり 無知の科学(スティーブン・スローマン)』

無知であることは悪いこと?

無知という言葉を聞いて、どう思いますか?あまり良いこととは思わないですよね。

しかし、どうやら私たちは、自分で思っている以上に自分が無知であることをわかっていないようです。

これは面白い。私たちが、自分が無知であることを理解できていないのは、人の認知する仕組み自体がそうなるようになっているという事のようです。

人の認知する行為には錯覚が混ざっているようです。

たとえば、水洗トイレの仕組みを説明できますか?と聞かれたときに。

一瞬できると思うかもしれませんが、いざ人に説明しようとすると、うまく説明ができなかったり、トイレの仕組みを説明する上で必要な部分を説明していなかったり、自分が考えている以上に幅広い知識を必要とすることに気づいていなかったりといったことがあるようです。

玄関の電灯などもそうです。

普段何気なくスイッチを押して電灯をつけている中で、電灯なんてとても簡単な仕組みで動いているかのように感じているかと思いますが、なぜスイッチを押して明かりがつくのか説明しようとすると、意外とわからないものです。

スイッチのオンとオフの信号は、どうやって電球まで届いているのだろうか?なぜオンとオフでついたり消えたりするようにできるのだろうか?

ここまではどうですか?「なんとなく説明できるかも」と思いますか?

それでは、スイッチを押して電流が電球に流れるとなぜ明るく光るのだろうか?LEDが光る仕組みはどうなっているのだろうか?

どうですか?説明できますか?

さらに、電流ってなんなんだろうか?電気が流れるとはどういうことなのだろうか?

果たして説明できるのでしょうか?少なくとも私には難しい問題です。

世の中は、簡単なように見えても実はものすごく複雑にできていて、その仕組みを一人の人がすべて説明したり、使いこなしたりするのは、不可能なことなんだということです。

しかし、私たちはそれをわかった気になっているところがあるというわけです。これが『知識の錯覚』というわけですね。

とても面白いですね。

自分が知っていることと知らないこと?

知識の錯覚があるせいで、私たちは自分がわかっていることと分かっていないことの境界をうまく把握できていないという事です。

これは投資においてもとても重要なことだと思います。

経済のニュースなどを見て今後の株価の推移をイメージしたりしているかもしれません。また、「自分にはこの企業の業績から株価がどうなるかわかる。」そんな気がしているかもしれません。

しかしそれも知識の錯覚に囚われているのかもしれません。

本当の知識とはなにか?そのヒントとなる考え方に、知識のコミュニティという考え方をこの本の中で触れています。

知識とは、一人で作られるものではなく、周りの人の力を借りてできているという話です。

人の認知する方法の中に、他人が知っている知識で、その他人から聞くことができるとわかっていると、人は他人の知識も自分の知識と考えるところがあると説明しています。

面白い話です。人の認知するという行為にはこういう背景があるんだなと改めて認識した次第です。

最近ではインターネットとスマホの登場により、膨大な知識にすぐに触れられる環境にあるので、より自分が知った気になる状況にあるのかもしれません。

人には知識の錯覚があり、さらに手元にはスマホというものすごい武器によって、自分がより賢いと錯覚する環境になっているんだなと。

危ない、危ない。投資において自分が何を知っていて、何をわかっていないかをわかっていることがとても大切なことだというのは、誰もが理解できることでしょう。

バフェットが、「自分がよく知っている範囲で投資する」というのはあまりにも有名です。

しかし、人には知識の錯覚があり、自分が何を知っていて、何を知らないのか理解できていないのだとしたら、それができるバフェットというのは、やはり賢人だということなのでしょうね。

そこで、まさに知識のコミュニティであるといえる「市場そのもの」、つまりインデックスに投資をしようと考えるのは正しいことなのでしょうね。

とても面白かった。お勧めしたい本として上位にランクイン⁉

この本は投資家にとってもとてもためになる本だと思いました。

とにかく、読みだしたらどんどん進みたくなる。いろんな「目からうろこ」を感じさせられる。

そして、今までの自分を見つめ直そうという気持ちにもさせる。

とてもためになる本だと感じました。

まさにお勧めしたい本として、個人的に上位にランクインです。

知識とは何なのか?人が認知したり考えたりすることとは、どういうことなのか?

結論としては、当たり前のことなのかもしれません。「言われなくてもわかっているよ。」という人もいるかもしません。

でも私にとっては、この本に出合えたことはとても良かったと思っています。

読書って、こういう出会いがあるから面白いのかもしれませんね。

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