Q.高金利の外貨預金への投資で迷っています。

国内にいると、0が並んだ金利ばかりで、5%とか10%とかの数字を見つけるとすごくいい預け先なのではないかと思ってしまう気持ちよくわかります。

しかし、結論から言えば、個人的にはあまりいい投資先だと思っていません。仮にそのような広告を見てもそうやすやすと資金を入れるようなことはないでしょうね。

そこで今回は、外貨へ投資することのリスクを考えてみましょう。

インフレって知ってますか?

通貨への投資を考えるときに真っ先に考えなければいけないことは、インフレという視点です。インフレとは物価の上昇を意味しています。

ちなみにここででてくる物価の上昇というものは、何と比較して上昇しているとみると思いますか?

答えは、通貨です。日本でいえば円、アメリカでいえばドル、トルコでいえばリラですね。

つまり、日本でいえば円という通貨に対して物価の方が上昇していることをインフレというわけです。

逆から見れば、通貨の価値が下落しているという見方もあるわけです。

『通貨の価値が下落』。

あとはわかりますよね。外貨預金しようとしている国の物価上昇率を調べてみれば、その率の数字分、その通貨の価値は下落していることになるわけです。

つまり、外貨預金の金利が高かったとしても、その通貨を使っている国のインフレ率(物価上昇率)が仮に預金金利と同じくらいなのであれば、その外貨預金は実質0の利回りと考えることもできるわけです。

「実際の為替レートはインフレ率と全く同じ動きはしていないよね?」

という声もありそうですが、それもごもっともなことだと思います。

為替投資とは非常に難しいものです、頭で考えているように(理論的に)は動いていません。

しかし、為替の長期的な動きとしては、物価変動率と高い相関性があるともいわれています。

いわゆる『購買力平価説』と呼ばれるものですね。

※購買力平価説:外国為替レートは、自国通貨と外国通貨の購買力の比率に よって決定されるという理論

金利が高いのは、その国の物価が高いからであって、実際の利回りは見た目よりも利回りは低くなってくるといえるわけです。

通貨の利益の源泉はなに?

外貨預金は、預金です。預金というのは国内銀行の普通預金を思い浮かべてもらえればなんとなくわかるかと思いますが、預金自体は利回りを期待して行うものではありません。

つまり、投資とは違うものという認識の方がいいでしょうね。

昔は、日本でも普通預金の金利が高かった時代がありました。

1970年ごろの日本では、定期預金で年利10%を超えるものもあったといわれています。

このころの日本は高度経済成長の最中です。つまり高いインフレ状態であったわけです。

考えてみてください。金利10%でしかも安全なところにお金を預けることができたら、楽にお金持ちになれそうじゃないですか?

しかし、銀行預金でお金持ちになったという人の話を聞いたことがありますでしょうか?

私はありません。これは金利が高いからといってお金持ちになれるわけでない証拠ではないでしょうか?

どんなに金利が高くても、インフレ率が高かったら意味がないというわけですね。

これが高金利外貨預金で考えなくてはいけないことというわけです。

通貨、それ自体はなんの利益も生みません。

通貨は価値を貯蔵し、物やサービスとの交換の仲介をするという機能がほとんどであり、利益を生む機能を有していません。

株式はどうでしょうか?株式投資の利益の源泉は企業が事業を行う上で手に入れた利益です。

だから株式投資は、リターンを生み出し株式投資でお金持ちになった人がいるわけですね。

投資をするときには、その投資先が何を利益の源泉としているのか、またその源泉は尽きることなく利益を生み出し続けるのかという視点をもつといいと思います。

外貨預金は税務的にも不利です。

外貨預金の利息は、利子所得となり受け取った利息に対して20.315%の源泉分離課税が差し引かれます。

また、外貨預金の売却益は雑所得となり、他の株式や債券の譲渡損失などと損益通算をすることもできませんし、外貨預金の売却益は総合課税扱いとなって、株式のような分離課税と違い、所得金額によっては、最大55%の所得税が課税される可能性もあります。

これは、他の外貨投資である、FXや外貨MMFなどと比較しても非常に不利な税制となっています。

ほとんど似たような投資なのに、あえて不利な投資先を選ぶ必要はないように思います。

外貨預金をするぐらいなら、FXや外貨MMFを検討することが先なのではないでしょうか?

結論として外貨預金はしなくていいと思っています!

外貨預金をするからば、FXや外貨MMFの方がいい。

外貨に投資をするぐらいなら、利益の源泉がはっきりしている。その国の株式や債券に投資をした方がいい。

といった感じで、外貨預金の代わりや、外貨預金よりも利益が期待できる投資商品はいくらでもあります。

外貨預金を完全に否定するわけではないですが、基本的に外貨預金を選ぶ理由がないというのが個人的な結論です。

個人的には外貨へ投資をするならば、外国の株式や債券から先に考えるべきでしょうね。

たとえば、高成長のベトナムへ投資をしたい。だからベトナムの銀行へ預金したらどうなのかな?

と考えるのであれば、ベトナムの企業の株式や国債やベトナム通貨建ての債券を買うことができないのか?を先に調べるべきでしょうね。

それに、ベトナムの銀行への預金が安全かどうかがわかりません。

日本にいると預金=安全と思いがちですが、それはペイオフという制度があるからです。

ベトナムではペイオフまたはそれに代わる制度があるのかどうか、また保障額はいくらになっているのかなどを調べてみることをお勧めします。

※ペイオフ:破たんした金融機関に口座を持つ預金者一人につき1,000万円までの元本と利息は保証するという制度。

結論は、外貨預金は投資にならない。あえて行う必要なし。

将来的にその国で生活するもしくは、長期で旅行することを計画している場合などは別ですが。



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