「資産運用をしないといけない?」とも限らない?

「資産運用をしないと老後が大変です。」「資産運用をする人としない人では大きな格差ができてきます。」「貯蓄から投資へ」などといった言葉が流行り。

「何もわからないけれど、とにかく資産運用を始めなければいけないのではないか?」という気持ちになったりするものです。

しかし、本当に資産運用をしないと生きていけないものなのでしょうか?

「誰もが資産運用をしないといけない時代が来ます!」

「資産運用をしないと将来大変です。」といった言葉を使う面々を考えると、証券会社とか銀行、保険会社などといった金融機関がほとんどです。

このような点からある程度疑いを持つことになるのは、この方たちの商売のためのスローガンなのではないかという話です。

こういう話は身の回りにたくさんあります。

恵方巻、バレンタインデー、クリスマス、などなどスローガンとともにお祭り騒ぎにして商品を買ってもらおう。そういう考えがあるものです。

古い話であれば『土用丑の日のうなぎ』なども平賀源内がウナギ屋さんの広告として考えた方法で、今でものこの宣伝が使われているわけです。

つまり、いろんなところで『資産運用をしよう』という広告を目にするけれど、『資産運用は本当に必要か?』ということも考えた方がいいのかもしれないってわけですね。

年金だけでは暮らしていけない?

資産運用を勧める理由として多く取り上げられているのが、『公的年金不安』です。

「年金だけでは暮らしていけないって本当なのだろうか?」

でも、今のところ公的年金だけで生活している人は結構多くないですか?

意外となんとかなるものなのかもしれません。

もしかすると、世間で強調されているほど、年金だけでは生活していけないという話に恐怖心を感じるものではないのかもしれません。

「年金額は今後減額される。」「年金は今後もらえなくなる。」

と宣伝されていることも多いですが、少なくとも「年金は今後もらえなくなる。」や「年金制度は破綻する。」という予想はちょっと極端なのかもしれません。

年金制度が破綻するほどのことが起こったとしたら、日本経済自体に大きな問題が起こっている可能性が高いです。つまり年金制度が破たんするときは、おそらく日本経済がヤバい状態ってわけです。

世界でも日本経済はトップ3に入る大国ですから、日本が大きくこけるようなことがあれば、世界経済にも問題が波及する可能性が高いと考えるのが妥当なのではないでしょうか?

「いいえ、そうはなりません。」という意見もあるかもしれません。

しかし確率的に考えれば、そうなる確率の方が高いと思います。長年、株式市場や経済環境を見てきていますが、奇想天外な結果よりも、ある程度想像できる結果になることの方が多いものです。

日本経済は危機だから円安になるという話も聞くことがありますが、現実を見れば、世界で経済的な問題が起これば、ほぼ必ずと言っていいほど円高になっています。

つまり、「日本政府の財務内容は悪く、日本経済も落ち目、これから日本社会は落ちていくことになるので、日本の通貨の円の価値も下落することでしょう。」と言われればそれらしく思える円安だけれど、「もっと現実を見ればことは違うように動いていますよ。」というわけです。

そもそも通貨とは物との交換価値です。デフレの日本で日本円の価値が下がらないのは当然といえば当然です。だから、世界の経済的危機が訪れると、価値が目減りしない日本円や金(ゴールド)にお金が流れてくるわけですね。

何が言いたいかというと、日本の年金制度が破たんするほどの経済的危機が訪れたとしたら、世界経済にも影響して、資産運用で使われるほとんどの投資先の投資環境が悪くなる。

つまり、そんな時に資産運用をすれば逆に損をすることになる可能性の方が高いってわけです。

年金制度が不安だから資産運用と短絡的に考えるのは、ちょっと危ない考え方だよね。というわけです。

インフレヘッジが資産運用の最大の目的ですよね。

資産運用で、お金が増えるというイメージが強いですが、資産運用の一番の目的は、インフレ、つまり物価上昇への備えです。

古くから資産運用をしてきた理由は、自分が持っている資産が、物価と比較して目減りさせないために、あれこれ資産を購入しながら対策してきたというのが、資産運用の歴史です。

資産運用で、お金儲けをするようになった歴史はそれほど長くはありません。

考えてみてください。資産運用で大金持ちになった人は誰がいますか?

バフェット、レイ・ダリオ、ロスチャイルド、本多静六、はっきり言って、人が誕生してからの長い人間の歴史から言えば、ごくごく最近の人たちばかりです。

ではそれまでの資産家はどうやって資産運用を考えていたのか?

目的は、資産を目減りさせない「守り」の運用だったわけです。

資産運用は、お金儲けのためにやるのではなく、資産を守るために行うというのが古来の考え方だったというわけです。

よく富裕層の資産運用という宣伝文句を見かけることがありますが、富裕層は資産を増やす運用よりも、資産を守る運用を重視しているといわれています。

つまりは、資産運用を始めようと考える大部分の人にとっては、富裕層の運用方法は適していない可能性もあるわけです。

「インフレから資産を守る。」という目的に対して、日本で効果的な運用方法は何か?

はっきり言って、銀行預金や、個人向け国債などの日本国債での運用が現状では最も効果的です。

なぜなら、日本はデフレだから。

インフレから資産を守るために、ドル預金やドル建ての保険などを勧める人もいるようですが、インフレの脅威にさらされているアメリカ経済のドルという通貨に換えることのほうが危険という見方もあります。

米国は、基本的にインフレ基調です。ここ数年は落ち着いていますが、ほとんどの歴史でインフレになっています。つまりドルという資産は下落しているわけです。

価値が下落することのない日本円。少しづつ価値が下落している米ドル。どっちを選びますか?

結論から言えば、インフレから身を守るという富裕層の資産運用を目指すなら、銀行預金や個人向け国債でも十分という意見にもなるわけですね。

これって世間でいうところの資産運用とは違うよね。

でも、考え方からしたら十分に資産運用ともいえませんか?

資産運用は日本で必要ないかもしれないけれど、知っていた方がいい気がします。

年金制度の破たんに恐怖心があるのなら、日本経済や世界経済など違うところにももっと意識と注意を向けるべき。年金制度の不安だけで、安易に資産運用に手を出すのは如何なものか?

資産運用の目的である、資産を守るという視点から考えれば、日本では銀行預金という国によって保障された預け先があり、さらにもうすこし利息が欲しいとなれば、個人向け国債という超安全性の高い金融商品もある。

もっと言えば、物価連動国債なんてものもあり、これならインフレへの脅威はかなりの程度抑えられます。

これでは、下手な資産運用はかえって非効率的とも言えなくもありません。

でも、株式や債券などで運用することを知っていれば、資産運用でお金儲けができる時代だということが、資産運用を知っていた方がいいという理由です。

これから先も資産運用でお金儲けができるのかどうかは、わかりません。

でも、資産運用でお金儲けができるような時代になってから、その基本的社会構造は、まだほとんど変わっていないとも思っています。

つまり、株式や債券で運用できるようになることは、自分にとってプラスになると信じているわけです。

しかし、現状無理に勧めるものでもないのかもしれないという思いもなくはありません。

年金保険料は支払った方がいいでしょう。

老後どんなに長生きしても年金が受け取れる。

平均寿命程度生きれば、ほぼ間違いなく、支払った保険料の何倍にもなって返ってくる。

こんな有利な金融商品他にはないでしょう。

あとは、預貯金や個人向け国債で余剰資金を作っておいて、老後の楽しみとして取っておく。

そして、プラスの楽しみとして、株や債券で運用する。

こんな感じでいいのかもしれません。

資産運用のコツとして、『投資を楽しむ』ということがあると思っています。

資産運用でそこそこに資産がある人のほとんどは、投資することを楽しんでいます。そういう人が本当に多いです。

必死になって苦しい顔をしながら資産運用で資産を築いている人には、これまで記憶にある限りあったことがありません。

余裕があるから資産運用をしているのか?

資産運用を楽しんでやっているから余裕があるように見えるのか?

どっちが正しいのでしょうか?

個人的には、『資産運用を楽しむ気持ちがある人だから余裕があるように見える。』が正しいように思います。

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