マネオマーケットでの被害拡大も沈静化し、あとは今まで出てきた被害がどう解決に向かうのかということで、お祭り騒ぎも少し落ち着きを見せ、また、大手企業がソーシャルレンディング業界に参入したり、ソーシャルレンディングの問題点が改善された新しいソーシャルレンディングの『funds』というサービスが開始されたりと、少しソーシャルレンディングに希望の光も見え始めた途端に、また新たな問題が発覚!
こんどはトラストレンディングで、2度目の行政処分という異例が発生です。
トラストレンディングって?
トラストレンディングといえば、公共事業関連への融資という特徴を持ったソーシャルレンディング業者でした。
しかも、ソーシャルレンディング業界でもトップクラスの利回りで、年率10%を超えるファンドを募集をしていました。
公共事業という安定しているイメージと、高収益で人気のソーシャルレンディングでした。
トラストレンディングの役員には、官公庁出身の方が名を連ね、公共工事を得意としているのをイメージさせる感じになっていました。
気になっていたのは、これだけ官公庁出身ということが、逆に悪いイメージもあるのではないかというところです。官公庁出身というと、よく言う天下りのように、悪いイメージもありますからね。
そして今回、まさにこの役員による問題が発生したというお知らせが来ました。
トラストレンディング、新たな問題は、官公庁出身役員による横流し?
今回問題となったのは、トラストレンディングの元役員山本幸雄氏が、トラストレンディングで集めた投資家のお金を、公共工事の資金と偽り、山本氏の会社に資金を流していたということが発覚したからです。
投資家の立場からしたら、これは堪りません。
こんなわかりやすい犯罪に巻き込まれたとなっては、もうお金が返ってくることは期待しにくいです。
トラストレンディングでは、山本氏の会社を相手に損害賠償請求の訴訟を起こしたとのことですが、はたしてどこまで期待できるのでしょう。
どちらにしても、トラストレンディングからのお知らせにあった通り、「これまで出資者の皆様へ遅滞なく行われてきた利益金の分配や元本償還が行えなくなることが予想されます。」
というのが問題です。
トラストレンディングが行政処分を受けていこうも、利益金の分配や元本償還は、きちんと行われてきたため、ソーシャルレンディングの行政処分の中でも、ラッキーバンクやみんなのクレジット型行政処分ではなく、クラウドバンク型行政処分だと思っていたのですが、これははっきり言って怪しい。
ラッキーバング型に移行したと考えた方がいいのかもしれないと思っているぐらいです。
トラストレンディングはどうなるのだろうか?
クラウドバンクは、行政処分を受けていこうも、利益金の分配と元本償還が滞ることはありませんでした。
つまり、ソーシャルレンディングとしての事業は間違いなく行われていた実例というわけですね。
しかも行政処分が終わった後も、自主的に事業内容を見直し、改善し、状況が良くなるまで新たなファンド募集を行うことをやめていました。
今考えると、行政処分は受けたものの、実際に健全な運営をしていたのかもしれないと思うところです。
トラストレンディングもここまではクラウドバンクと同じ経緯で進んでいましたが、今回の件で残念ながらクラウドバンクとは違う流れとなりました。
今回のことも踏まえて、あえて思うことは、利回り10%というのは、危険な水準なんだなということです。
おそらくこれは、ソーシャルレンディングだけというわけでもないのでしょうね。
年利7~8%程度で満足するべきだったのでしょうね。
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