人生100年、いつまでも楽しく。『お金の整理学(外山 滋比古)』

「いつまでも楽しく!」

老後は、年金収入で生活するとか、社会保障で何とかしてもらおうなんて後ろ向きな感じではなく、むしろリスクをとって積極的に楽しい人生を送ろう!

「思考の整理学」という有名な本を書いた、この本の著者の人生を楽しんでいる感がにじみ出ているなと、この本を読んでいてすごく感じました。

特にリスクへの考え方が納得です。

リスクというと避けたいもの。リスクはない方がいい。

という考え方が一般的でしょう。私個人も株式投資などをしながらも、リスクは避けるべきだとか考えていたところがありましたが。

『人間らしい生き方をするために、リスクを伴う選択は必要だ。定年退職したら、あとは安全運転で過ごす―そんな思考では、長い人生は面白くならない。』

と言っています。

よくよく考えるとその通りでした。株式投資がこんなにも面白くて、魅力的なのは、株式投資に『リスク』があるからなのだということに改めて気づきました。

人生のリスクとの向き合い方を考える。

要は、日本人が今まで生きてきた社会環境がリスクとはほど遠くなってしまっていたがために、リスクの取り方を学んでこなかったということが問題なのだと思いました。

ちょっと前までは、「いい大学出て、いい企業に就職して、老後は退職金と年金で悠々自適」なんて考えられていたようですが、まさにこれがリスクからほど遠くなってしまう考え方だったのでしょうね。

今は、そんなレールに乗るような人生はなかなかないかもしれません。突然のようにリスクをとっていかないといけない世の中になってきてしまいました。

しかし、今までリスクと向き合ってこなかったことで、リスクの取り方がわからなくなり、気づかぬうちに過大なリスクをとってしまい再起不能の失敗をしたり、一家離散になったりといった最悪のケースを想像してしまい、積極的にリスクが取れなくなってアタフタしている。

実際、株式投資などにかかわっていると徐々にわかってくることですが、リスクには取り方があります。

「小さく賭ける。分散する。」というのが、その基本です。

このリスクへの考え方が、株式だけではなく、人生にも応用できるということです。

リスクの取り方。

本書の中でも触れていますが、定年後にそれまでの経験や人脈を生かし事業を始めるという選択をした場合。

何も、大きな店舗を建てて、借金して、社員を何人も抱えてといった感じで大々的に事業を行おうと考える必要はないわけです。

定年後は、自分のできる範囲で、コストをかけず、ボランティアをするようなところからスタートし、今までの経験と知恵を使って人様の役に立ち、小遣い程度の収入を得るところから始めてもいいじゃないかということです。

まさに「小さく賭ける」です。このリスクの取り方であれば、リスクを必要以上に恐れることはないはずです。

また、定年を迎える10年ぐらい前から、徐々に定年後の自分の事業のために、少しづつお金をため、計画を立て、定年後の事業にかかわるいろんなことに挑戦してみる。

まさに「リスク分散」の考え方ですね。

リスクは取り方を知っていれば、必要以上に恐れるものではない。これは株式投資などを行ってきた中で、無意識のうちに何となく学んでいたことなのでしょうね。

だから私も、こうして今まで自分のお金を使って経験し勉強することで培った資産運用のノウハウを提供していこうと、投資家兼ファイナンシャル・プランナー(FP)として独立できたのでしょうね。

リスクは避けたいけれど、ないとつまらない。

リスクがあるのは嫌だけど、そのリスクを頭を使ってなんとかしようと考えるのが、また面白い。

リスクに慣れて、ある程度コントロールができるようになってくると、気持ちに余裕ができて、さらにリスクをとってみたくなる。

でもリスクは避けたい。

そんな矛盾した行為が、人生を楽しくさせるのかもしれません。

そんなことを考えていると、もっと学校や子供たちの社会教育の場で、リスクとは何なのか?

リスクとの付き合い方、上手なリスクの取り方といったものを教える必要があるのではないかと考えてしまいます。

個人的には株式投資というのは、リスクを学ぶ場として、結構いい線行っているのではないかと感じています。

この本の筆者も、95歳現役投資家というぐらいですから、そういう株式投資のメリットというのは感じているのではないのかなと思います。

そもそも手厚い社会保障は必要か?

本書の最初の方で触れていた話ですが、『手厚すぎないか社会保障』というのがありました。

社会保障の問題といえば、「日本の財政問題」が上げられます。日本の手厚い社会保障が日本の財政を圧迫しているという問題です。

しかし、「そもそも手厚すぎないか」という視点には、驚かされた感じです。

社会保障の中でも、やっぱり目立つのが年金です。

老後を年金に頼ろうという人が多いから、こういう問題になるという視点には、批判の声もあるかもしれませんが、ちょっと感心してしましました。

そもそも社会保障をここまで手厚くする必要があったのだろうか?と考えると、疑問に感じることもなくもありません。

社会人としてスタートしたばかり人間と、定年まで勤め上げた人間の大きな差は何か、仕事をしてきた知識やノウハウはもちろんですが、何よりも人生で稼いだお金、そして貯えとして残っているだろうお金ではないでしょうか?

つまり、定年後は今まで稼いできたお金で収入を得るという方法が使えてもおかしくないはずですし、実際はそうやって資金は循環しているのではないかということです。

働きながら株式や不動産などの資産を購入し、それが企業の事業資金として使われ、経済の成長を促進し、老後はそうやってコツコツ買ってきた資産からの収入を使って生活する。

そして、その使われたお金が社会に循環して、下の世代の収入に移り変わっていく。

そういうお金の循環が本来の在り方なのではないかとふと思ってしまいました。

あまり言いたいことではありませんが、そういうことを考えてしまうと、日本の制度の在り方や、政府の作ってきた仕組みに、明らかにおかしいところがあるように思えてきてしまうこともなんか残念に思えてきてしまいます。

とにかく、私たち一人一人が、社会保障に必要以上に頼ってしまうような考え方から脱却しないといけないのかもしれませんね。

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