確定申告と株式の配当金。確定申告することで得することがある?

株式の配当金。本気で株式投資をしている人の中には、年間にするとそれなりの額になっている人もいるのではないでしょうか?

高配当の銘柄の中には、配当利回りが3%や4%を超えていることも珍しくなくなってきました。

株式の配当金は、所得税と住民税を合わせると、約20%も税金として控除されているため、確定申告することで税金を還付してもらうことができたりします。

確定申告することで配当金を受け取るときに差し引かれた税金が還付される仕組み?

株式や投資信託を購入する口座を作るときに、「特定口座」にしますか?「一般口座」にしますか?という質問があったかと思います。

この2つの選択肢のうち、「特定口座」を選択しているという人がほとんどだと思いますが、「特定口座」を選択することで、配当金を受け取ったり、株式を売却して利益が出た時などに、自動的に税金を計算して差し引いてくれるようになります。

たいして、「一般口座」で開設すると、税金等を差し引かれず、そのままの金額で配当金などを受け取ることができます。

「一般口座」の方がお得なのでは?

と思われるかもしれませんが、「一般口座」であっても配当金に税金がかかることに違いはありません。口座内で税金を徴収してくれない分、自分で税金を計算して納税しないといけません。

それが確定申告の時に行う手続きというわけです。

ところが、特定口座にしていることで、自動的に税金を控除されているわけですが、その控除額が適正な税額なのかどうかというと、そうとも言い切れないところもあり、そのギャップが確定申告を行うことで、税金の還付を受けられる理由となってきます。

サラリーマンの年末調整に似た仕組みですね。

確定申告で配当金にかかった税額の還付が受けられるケース。

ややこしい話になりますが、配当金には、「総合課税」という課税方式と「分離課税」という課税方式の2パターンを選べることになっています。

「分離課税」の場合には、その言葉通り、配当金だけを他の所得とは分離して税金を計算することになるので、特定口座で計算された税額とそう変わりはありません。

つまり、あえて確定申告をしなくてもいいケースとなることがほとんどということです。

しかし、もう一つの「総合課税」という課税方式を選択した場合には、配当金を給与などの他の所得と合算して税金を計算することになるので、結果的に税額を減らすことにつながることがあります。

配当金の税率は、所得税および復興特別所得税が15.315%(他に住民税5%)となっています。

つまり、個人に係る所得税の税率が15.315%以下なのであれば、配当金に係る税金は徴収されすぎているということになるわけです。

所得税というのは、累進課税と言って、所得が増えるにしたがって税率が上がる仕組みになっています。

逆に言えば、所得の少ない人に係る税率は低くなるように設定されているわけです。

ちなみに一番低い所得税の税率は、5%です。その差は約10%、それなりに大きいですよね。

要は、この差が還付される税額となってくるわけです。

配当金の確定申告、お得とは限らない注意点あり⁉

確定申告によって本来払うべき所得税と配当金から自動的に差し引かれている所得税の差額が、確定申告によって還付を受けられるということはわかりましたが、実際はそう簡単ではないところがあるのです。

実は、住民税という視点が抜けています。

配当金に係る住民税が5%というのは前にも触れましたが。

確定申告をして配当金から差し引かれた所得税を還付してもらうために、「総合課税」という方式を選んだ場合、なんと住民税の税率は10%に増加することになります。

つまり、確定申告で「総合課税」で計算した場合、所得税は軽減できるが、住民税は増えることになるというまったく逆の効果になるというジレンマがあります。

つまりは、所得税と住民税の両方を考えながら確定申告をしないと、配当金からすでに差し引かれている税金(源泉徴収税額)を還付してもらうことは、逆に納税額を増やす結果になってしまうこともあるというわけです。

ややこしいですね。

ズバリ境目はどこ?と思ってしまうことでしょう。

結論から言えば、課税所得が330万円以下というのがポイントになってきます。ただ税金というのはとても複雑で、場合によっては330万円以下だからと言い切れないところもあるし、330万円を超えても総合課税の方が有利になることだってありえるかもしれまえん。

それともう一つ問題となってくるのが、健康保険です。

もし自営業やその配偶者など、社会保険ではなく国民健康保険に加入していた場合には、確定申告で配当金を含めてしまうことで、国民健康保険料が上がってしまうことも考えられます。

なかなか難しい問題です。

これに該当する人は、ぜひ確定申告を!

よく主婦層で株式投資などをやっている話を聞きますが、まさにこの人たちは、確定申告をすることがおすすめです。

①配当収入など株式投資等以外に特に収入がなく、総収入は年間38万円以下。

②配偶者が会社で社会保険に加入していて、その配偶者の扶養になっている。

といったケースです。

この場合、総収入が38万円以下、つまり課税所得は0となり、配当金を確定申告で計算することで有利となる課税所得330万円以下という範囲に当然のように収まっています。

それと、税務上の配偶者の扶養にも影響しません。

また、社会保険の扶養ということは、配当金を含めて確定申告をしたところで、社会保険料の増減にも影響しません。

ということで、税金の還付だけが受けられる人ということになります。

まさに確定申告しないと損する人といえるかもしれません。

仮に配当収入だけ年間30万円あったとすると、特定口座で差し引かれる税額は、30万円×20.315%ですから、60,945円です。

もしこの金額で還付を受けられれば、ちょっと背伸びの家族豪華ディナーなんてこともできちゃいますよね。

主婦層は税金を気にする必要がないという印象があるためか、確実に有利であってもそのことに気が付かないことがあるようです。

主婦が何となく銀行で投資信託を買っている。なんてケースもよく見かけます。

おそらくこの人たちも「確定申告でお得になる人」に該当する可能性が高いと思われます。

確定申告。面倒なことなのは否定しませんが、少し税金の勉強と思って計算してみるのもいいのかもしれませんね。

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