これからは資産株の時代? ピクテの『グロイン』セミナーを聞いてきました。

市場の転換点という言葉に反応しました。

なんとなくこれまで長く続いた米国の株式市場の好調さが、昨年からちょっと変わってきたのではないかと感じていたところだったので、『市場の転換点で見直したい 資産株の魅力と投資信託のしくみ』というタイトルが気になり聞きに行ってきました。

結論から言うと、期待していた内容ではなかったなという感じでした。

市場の転換点というから、株式市場全体の転換点という話をするのかなと思ってしまったのですが、どうやらそうではなく、資産株の転換点という意味だったようです。

資産株というのも、改めて資産株として考えて投資していたりもしていなかったので、どのような特徴があるのか、改めて知っておきたい。

そして、相場の転換点で、その資産株が魅力的となるのはどういうことなのかな?と思って聞きに言った次第でしたが。

先ほども言ったように、株式市場全体の転換点ではなく、資産株というグループの転換点という意味だったようで、株式市場全体が転換点になったら、資産株がどのように魅力的な動きをするのかというのとは、ちょっと違った内容だったという感じです。

セミナーを聞いて、感じたこと。

昨年2018年の株式市場の下落は、世間では、かなり大きなものと捉えられていたんだなという事でした。

個人的には、それほど大きな下落とはとらえていなかった分、意外でした。むしろ、もっと下落しても全然おかしなことではないとさえ思っていたぐらいです。

講師の方も、「今は割安な資産がゴロゴロしている。今こそポートフォリオを見直す絶好の機会」と説明していました。

また、昨年はほとんどの資産の収益率がマイナスになるという珍しい年だったという話もありました。過去30年で見ても、最悪の年だったそうです。

セミナーで使われた資料の中の、「各年におけるプラスリターンを獲得した資産クラスの比率(2018年12月31日時点、米ドルベース)」を参考にすると、2018年は、21という数字になって、リーマンショックがあった2007年ごろの24よりも悪い数字になっているそうです。

正直、「リーマンショックの頃より悪い?」と言われてもピンときません。

というのも実体経済でまだ悪くなっていないことが引っかかっています

個人的な感覚としては、昨年の下落は逆金融相場、つまり長短金利の差による下落であって、このあと実体経済につられた逆業績相場の下落が始まって、さらに深い下落が来ると説明された方が納得がいく感じがします。

「リーマンショックの時より景気も相場の雰囲気も悪くない中で、それっぽい数字を持ち出されて、リーマンショックの時よりもひどいと言われてもなぁ」というのが素直な感想です。

そんなこんなで、説明の雰囲気的に、『ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド』という商品を売るという前提で資産株の魅力の説明というのが前面に出ているというのを感じてしまいました。

資産株ってなんだ?

資産株とは、つまり資産のように長く保有して、保有しているだけで配当という目に見えるリターンを手にすることができる株式という事です。

ズバリ言えば、高い配当利回りの業績安定企業の株式という事ですね。いわゆる公益事業をおこなっている企業の株式のことを『グロイン』では、指しているようです。

たとえば、水道、電力、ガス、通信などの事業をおこなっている企業がそれにあたります。

これらの企業の株式の魅力とは?

まず第一に、高い配当利回りがあげられます。

配当金という確実性の高いリターンがあるため、値動きのリスクを吸収できるという点でも魅力ですね。

次に、高い配当利回りによって、値動きが安定すると言われています。

実際に、今回のセミナーで使われた資料の中に、米国株式と米国公益株式の比較チャートがありましたが、若干ですが公益株式の方がリスクは低くなっているようにも見受けられました。

しかし、そんなに気にするほどのことか?というのもなくもないのかな?

それと、資産株と成長株はパフォーマンスの入れ替えがサイクル的に起こるという資料も入っていましたが、これはなんのため?と思わなくもありませんでした。

そもそも成長株は変動率が大きい特徴があり、好景気に大きく上がり、不景気に大きく下がることになるのは当然です。

逆に公益株は、好景気にそこそこ上がり、不景気には下がりはするが、そこまで大きくはないというところがあります。

つまり、好景気に成長株のパフォーマンスがよく、不景気に公益株のパフォーマンスが良くなるというのは、改めて説明されなくてもなんとなくわからなくもない話です。

そして大事なことは、不景気になったら、成長株も公益株も大きさの違いはあれど、方向的には下落するという事です。

つまりどっちをとっても下落するという事であれば、あえて下落するかもしれないと見ている今、公益株を買うというのは、なんでなの?というところに説明の違和感を感じたわけです。

とはいっても、これから下落すると決まったわけではないですから、成長株を買うほど強気ではないという考えの人に公益株という選択肢がありますよ、といった感じなのかもしれません。

公益株の意外な事実?

公益株の配当利回りの説明は、確かに意外でした。

今までの推移を見せられて、確かに今、公益株の配当利回りは高い水準にあると言えそうです。

つまり、今後、大きな相場の転換(下落相場)が来ても、公益株はさほど下落しないということになるということに対して期待感のある話でした。

今の世界公益株式配当利回りは、3.9%という高水準です。これは、過去25年ぐらいで見ても結構高い位置にいるようです。

そして、他のインカムゲイン投資の選択肢となる債券の利率などは米国国債で2.7%という低水準。この金利が一気に公益株の配当利回り3.9%を超えてくるというのは、あまり現実的ではないかもしれません。

つまり、今公益株に投資をしている人が、これから株式相場が崩れるからと言って、米国国債に乗り換えるというような動きはあまりしないかもしれないというのも想像できそうです。

これは面白い視点です。

しかし、これはあくまで仮説にすぎず、安易に乗る話ではないと思います。なんとなくそんな気がするなと思う人に限り、少しだけ公益株を買ってみるぐらいのスタンスの方がいいのでしょうね。

最終的には、長期的には世界公益株も世界株式もそれほど大きなパフォーマンスの違いはないように思います。

だったら、最初から低コストの世界株インデックスで十分なのではないかという意見が出てもおかしくはないのかもしれません。


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