資産運用で株式だけでなく債券投資を加える効果とは?

資産運用を始めようと考えた時に、株式投資や投資信託、不動産投資といった種類が思いつきますが、資産運用でいきなり『債券投資』というイメージを持つ人は少ないかもしれません。

しかし、株式投資と債券投資を同時に行うポートフォリオ運用には一定の効果があるとも言われています。一体なぜなのでしょうか?

債券投資のメリットとは?

債券投資とは、ズバリ言えば貸付を行うことです。企業や国などにお金を貸して、貸している期間は利息をもらい、期限が来たら返済してもらうというのが、債券投資の基本的な流れです。

対して株式投資は、債券投資のように返済期限がありませんので、株式を売却することが株式を現金化する主な方法となります。

つまり、債券は期限まで所有していれば、債券投資で元本割れすることは、貸付先がデフォルト(倒産などで返済できないこと)にならないかぎり、基本的にないと言えるわけです。

そのことから、債券投資は、比較的元本を保全するという意味では”安全”と考えられているわけです。

債券投資の主な特徴とは、

① 償還期限があり、基本的には償還期限が来れば、額面通りに返済される。

② 保有期間中に”決められた”利息(利益)を受け取れることができる。

対して株式投資の場合には、

① 償還期限がなく、決まった価格で売れるわけではない。

② 配当金を受け取れることもあるが、企業の業績に応じて増減し、安定していないことの方が多い。

といった感じで、債券投資と株式投資には、それぞれ全く反対となるような特徴を有しています。

このような特徴が、債券投資と株式投資の両方を保有することで、ポートフォリオに安定性が生まれる理由と考えられています。

債券投資は安全な投資?

一般的に債券投資は”安全”な資産運用と考えられているようです。

確かに株式投資などに比べれば安全な投資先といえるかもしれません。

先ほどの話と重なりますが、①デフォルトにならない限り額面通りに返済されること、②債券を購入するときに受け取れる利益が計算できる、などといった特徴が債券投資に元本の安全性を感じさせられます。

そのためか、資産運用初心者が金融機関などに資産運用の相談に言った時に、一番最初に勧められる投資信託が、債券に投資するファンドであることが多いのかもしれません。

しかし、実際の債券投資はそんなに単純なものでもないところがあります。

ましてや債券に投資をする投資信託となるとなおさらです。

なぜならば、債券の価格も株式と同じように値動きするものだからです。

その点に関しては以前にも記事にしています。

実は、債券も株式と同じように売買できる市場があり、償還される前の債券が売買されているのです。

そしてその債権の価格を変動させる主な要因として『市場金利』があります。

債券の金利は債券が発行されたときに決められていて、あとは償還されるまでその決めたとおりの利息が計算されることになるわけですが。

もしその債券を購入した後に、新しく発行される債券が、先に購入した債券よりも高い金利だった場合をイメージしてください。

「新しく発行される債券の方がいいな」と考えてしまいませんか?

そうです。その時に、購入した債券を売却し、新しく発行される債権を買おうかなと考えたりするわけです。

ただ、金利の低いすでに購入してる債券を購入する相手も馬鹿ではありません。

後から新しく発行される金利の高い債券を買った方が有利なことは百も承知です。

つまり、「先に購入した債券を値下げしてくれたら買ってもいいよ」と言ってくることが考えられるわけです。

ということは、先に買った債券は、その債券を買った時の金額よりも低い価格で売らなければいけなくなるわけです。

これが債券価格の下落です。

このように債券の価格は常に変動しています。

そして債券価格を変動させる、市場金利というのは、企業が倒産しそうだ、国の財政が危ない、といった信用リスクの変動。

景気が良くなり、政策金利が引き上げられる、逆に不景気になり政策金利が引き下げられるといった、経済環境の変化のリスク。

といったものが影響して、常に変動しています。

満期まで保有し続ければ、基本的に損失が発生することがないとしても、保有期間中は債券価格の変動リスクにさらされているわけです。

債券投資だからといって、ほとんど元本を毀損することがないわけではないというのはこういうことです。

債券投資と株式投資は互いにリスクを打ち消しあう?

債券投資は、比較的安全と言われてはいるけれど、債券にも取引価格の変動リスクがあるということがわかりましたが、そのリスクを補うものとして、ちょっと意外かもしれませんが、実は株式投資が考えられています。

先にもご説明した通り、債券投資と株式投資には相反する特徴があるためか、債券価格と株式の価格は、相反する動きをすると考えられています。

例えば、債券価格が上昇すれば、株価は下がり、債券価格が下落すれば、株価は上がるという動きです。

なぜこのような動きをするのか、簡単には説明できませんが、その理由の一つとして。

金融市場にリスクを感じるようになると、株式の価格は下落するようになり、逆に、比較的安全と考えられている債券が好まれて買われるようになるため、債券の価格が下落する。

そして、金融市場がイケイケどんどんの、リスク選考期になると、比較的高リターンな株式が買われるようになり、リターンが乏しい債券が売られるようになると考えられています。

ただ、実際のところはわかりません。

一般的にそう考えられている風潮があり、そして実際にその通りと言えるような動きを見せているという事です。

このその通りのような動きを見せているということが重要です。

たまに、違った動きをすることもありますが、ほぼほぼ、債券価格が上がれば株価が下がり、債券価格が下がれば株価が上がるといった傾向がみられます。

そして、これが株式投資と債券投資を同時に行うと、ポートフォリオが安定することになるといわれるゆえんです。

ただ、日本にいてこの投資を実践するのはちょっと工夫がいります。

というのも、日本の債券は、日本銀行、言ってみれば国の意思でその価格をコントロールされているところがある上に、超低金利という値動きがほとんどない資産だというところです。

債券価格をそれなりの幅で値動きさせるためには、それに見合った金利の幅も必要になります。

国内債券のこのような取引環境では、国内の債券と、国内の株式を組み合わせてポートフォリオを組んでも、リスク軽減の効果はほとんど望めません。

ならば、国内の債券をやめて海外の債券にしようと考えても、今度は為替の影響を受けて、国内の株価が下落すると、外国の債券も円で見ると下落してしまう傾向がみられます。

つまり、一緒に下落してしまうことになるので、ここれもまた、同時に保有する意味がないことになってしまいます。

国内で、債券と株式のポートフォリオでリスクを軽減するというのが実行しにくくなっているのは、こういう背景があるからです。

そこで登場するのが、為替の影響を受けず、高い信用力があり、そこそこの金利及びリターンがある債券ということで、為替ヘッジの債券ファンドという選択肢が出てくるわけです。

現時点で、株式と債券のリスク軽減ポートフォリオを作ろうと思うなら、株式と、為替ヘッジ付きの外国国債ファンドという選択肢になるのではないかと思われます。

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