投資信託がメインの運用先とはならないことに気づいて、何に投資をしていこうかと考え株式投資を中心に行うようになりました。
リーマンショックや欧州金融危機、東日本大震災と株式市場が大荒れの中、ポートフォリオの中心はどんどん株式に偏ることになりました。
しかし、それが結果的にはよかったわけです。
投資信託がメインの運用先とはならないことになぜ気づいたのかは、先の記事をご覧いただきたいと思います。
投資信託は、必要以上に分散投資をしていて、なおかつ成績云々は関係なく、手数料だけはきっちりとられるシステムであるということで、あまり投資信託には頼らない方がいいと思うようになりました。
投資信託は、その商品の仕組み上、運用資産規模が大きくなってしまうため、投資先がどうしても多くなってしまいます。
つまりは、投資信託というのは、過剰な分散投資になっているのではないかと考えたわけです。
株式市場には効率的市場仮説という考え方があり、市場では、今ある情報がすべて株価に反映されているという話があります。
つまりは、「自分が人より(市場の平均値)も株価が大きく上がる良い銘柄だけを発見できると思うことはおこがましい」ことだという事です。
この話については、「株式市場は確かにその通りになっている。」と思わざるを得ない印象を持っています。
つまり、効率的市場仮説が現実的なものであるならば、過剰な分散投資は、結局市場平均と変わらなくなることを意味します。
それであれば、最初から低コストのインデックスファンドを利用したほうがいいのではないかということになってしまうわけです。
ということで投資信託を利用する意味を失いかけていたわけです。
では適度な分散銘柄数とはどのくらいなのかという疑問がわいてきます。
当時読んでいた本に、株式を20銘柄程度に分散投資すれば、市場平均とリスクはほとんど変わらなくなるという話が載っていました。
「これだ!」と思いました。
その当時でも、5~10銘柄ぐらいに分散投資をしていたかと思いますが、その自分のポートフォリオも、日経平均などの市場平均と似たような値動きをしていました。つまりインデックス投資とほとんどかわらないとぼんやりとですが感じていわけです。
また、NYダウであっても、指数として計算するのにたった30銘柄しか採用していない。
さらに『朝日Nvestグローバル バリュー株オープン』という投資信託が、30~50銘柄という少数分散投資で、市場平均を超えるパフォーマンスを上げているということを知り、なおさら過剰な分散投資はいらないという思いを強くしました。
ということで、投資信託ではなく、多くて30銘柄程度の少数分散投資で、株式投資は十分だと考えるようになったわけです。
では次に、その少数分散投資をする銘柄をどうやって選択するかということを考えなくてはいけません。
そこで先ほどの『朝日Nvestグローバル バリュー株オープン』を参考に考えれば、割安銘柄に投資をする『バリュー投資』という方法が市場平均を超えるパフォーマンスを得られる最適な方法なのではないかと考えるようになりました。
ただ、この割安という考え方もまたややこしい話なのです。
市場は効率的であるという、効率的市場仮説が事実であれば、そもそも割安といえるような銘柄はこの世に存在しないのではないかという考え方もできるからです。
割安とは何なのか、投資する基準をどう考えればいいのか、それを様々な検証と失敗、そして本などを読むことによって知りえた知識から形作っていくことになるわけですが、おそらくこの問題というのは、いくら時間をかけても完全な答えは決して出ることがないものなのかもしれません。
ただ完璧は無理でも、いろいろ工夫をしていくことで少しずつ確率を上げていくことができるのかもしれません。どんなに頑張っても、その程度の効果しかないのかもしれませんが、知識と知恵の探求としてとても面白い世界が広がっているのを感じています。
㈱あせっとびるだーず 代表取締役、CFP 田仲幹生
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