ソーシャルレンディングのmaneoファミリーの一つガイアファンディングで、信じられない支払遅延の問題が起こりました。
ソーシャルレンディング業界では、まさに不正、もしかしたら詐欺なのではないかと思えるような事件が多々起っています。
みんなのクレジット。ラッキーバンク。グリーンインフラレンディング。そして今回のガイアファンディングと、4件目です。
これではもう、投資とは呼べなくなってきます。
少なくとも投資初心者が手を出すべき運用ではなくなってきていると言わざるをえないでしょう。
ソーシャルレンディングは、その投資の内容だけ見ると、まさに運用初心者向きと言える投資商品でした。
値動きがなく、貸付利息を受け取るだけ。さらに貸付期間が1年未満のものも多く、短期の貸付であること。そして定期預金などには見られない高金利であることなど、運用先として安定性と高利回りで、非常に魅力的な商品設計でした。
しかし、ここ最近ソーシャルレンディング投資に見えてきたのが、事業者リスクです。
ソーシャルレンディングという事業を行っている事業者自体のリスクです。
本来、ソーシャルレンディングの主なリスクと言えば、ソーシャルレンディング業者が貸し付けた貸付先の信用リスクでした。
ですが、ソーシャルレンディング投資のリスクは、そこよりも、ソーシャルレンディング業者自体のリスクの方が大きいということが、ここ最近表面化してきた事実です。
ソーシャルレンディング投資は、投資募集案内にあるところへ貸し付けているのではなく、ソーシャルレンディング業者に貸し付けているんだという意識をもって投資しないと手ひどい仕打ちを受けるということがここ最近起こっている問題です。
本来、証券会社のように、証券会社の資産と顧客の資産を分別して管理する、分別管理が徹底されていれば、このような問題は起こらなかったはずです。
証券会社内で分散投資をするように、1つのソーシャルレンディング業者内でも投資するファンドを分散投資していれば、投資したファンドの内いくつかはデフォルトという事態になっても、ほかのファンドがきちんと資金が回っていれば返してもらえるはずでした。
しかし、今回ガイアファンディングで起きた問題は、個別のファンドの運用が上手くいっているかどうかは全く関係なく。
『”全ファンド”で遅延発生』ということです。
『全ファンド』なんてことがあるのでしょうか?貸付先が分散されていれば、そのうちいくつかはちゃんと返してもらっているのではないかと思うのが普通ではないでしょうか?
明らかに怪しい、不正のにおいがする事件です。
どうやらソーシャルレンディング業界に、”コンプライアンス”という言葉はないようです。この状態で投資をするのはやめるべきと言わざるを得ないでしょう。
近年、ソーシャルレンディング業界が活発になってきて、市場も大きくなっていたので、どこかで膿がでるかもしれないと思っていたところはなくもありませんでしたが、まさかここまで膿がたまっていたとは、思いもよりませんでした。
被害甚大です。
ソーシャルレンディング投資は、規制などがきちんと整い、業界が安定するまでしばらく様子見をした方がいいかもしれません。
若しくは、クラウドバンクのように証券会社として登録し、証券会社の規制がかかっている業者などを利用することを考えるというのも一つかもしれません。
それでも安心というわけではなさそうですが。
ちなみに、クラウドバンクは、2度の行政処分を受けながらも、顧客資産は問題なく利息の支払いと償還が行われてきたので、他の業者に比べれば、まだ安心感があるのかなと思っています。
クラウドバックは、はじめてソーシャルレンディングへ投資をした業者でした。行政処分を受けた時、クラウドバンクは新規ファンドの募集停止にまでなりましたが、当時クラウドバンクに投資していた貸付残高に対する、利息の支払いも、貸付金の償還も一応予定通りにありました。ここ最近ソーシャルレンディング界隈で起こっているような恐ろしい問題とはならなかったです。
言い訳かもしれませんが、この経験がソーシャルレンディング業者の信用リスクに対する認識を甘くしてしまったのかもしれません。
投資をする場合には、どれだけリスクをコントロールできるかは、とても重要なポイントとなります。
リスクがよくわからない所へ投資をすることは、決してやってはいけないことだと言われています。
今回のソーシャルレンディング投資は、まさにこれでした。
貸付先のリスクを気にして、分散投資はしていたものの、まさかソーシャルレンディング業者自体にこれほどのリスクがあるとは思っていなかったといった感じです。
しかもガイアファンディングの場合、つい最近ガイアファンディングのファンドの募集を行っているmaneoマーケットに金融庁の監査がはいり、行政処分があったばかりです。
行政処分を受けながらもファンドの募集をしていたので、行政から見ても適正に運営されているとみていたのかなと思っていた矢先でした。
いってみれば、クラウドバンクよりもmaneoマーケットの方が処分が軽かったわけですから、クラウドバンクより問題が悪化することはないだろうとさえ思っていたわけです。
『おいしい話には裏がある』
この言葉は忘れてはいけませんね。
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