トルコリラといえば、高利回りで人気があります。FXではトルコリラ/円の取引でスワップポイントが10%近いと、昨年から注目されていました。
ところが、トルコリラは下落を続け、さらに先日急落に見舞われました!さらには、株式市場など他のリスク資産の市場へと波及しています。
果たしてここからどうなるのでしょうか?
昨年から、トルコリラの高スワップに目を付け、トルコリラのFX取引を行っていました。
しかし、今年の夏前に、どうやら見込み違いだと感じ、トルコリラの取引から手を引きました。
トルコはインフレに悩まされてはいるが、経済環境は好調と聞いていたため、いつまでもズルズルと値を下げ続けるようなことはないのだろうなと思っていたのですが、思っていた以上にズルズルと値を下げていたので、なんかおかしいなと感じ思い切って手を引きました。
さらにはトルコリラには、突然急落する局面がちょくちょくあり、そういう時はだいたい決まって、エルドアン大統領がおかしなことを言ったなどの、政局不安が主な要因でした。
政局不安に市場が振り回されるのは、まるで日本の民主党時代のようですが、日本とは違い、ほぼ独裁政権となってしまっているトルコでは、日本のように政権が変わることをほぼほど期待できませんから、トルコリラはやめた方がいいのかもと思ったわけです。
そして先日、米国との関係が悪化し、さらに追加関税という報道によって暴落となりました。これは嫌な予感のする暴落でした。
日本の株式市場も夏休みという事も影響しているのかもしれませんが、13日昼の時点で350円超の下落となっています。
今まで、暴落の震源地になりそうだと思われていたのは、中国だったように感じます。中国と米国の貿易戦争というのが、世界経済に多大な影響を与えて不景気となり、金融市場も悲惨なことになるのではないかと思われていたように思います。
ところが、突然湧いてきたトルコという国の問題。こういう突然くるカウンターパンチみたいのは、結構ダメージが大きくなることがあると経験的に感じています。
トルコリラの急落⇒トルコの債券や金融に問題発生⇒トルコ債を保有する欧州などの金融機関へ波及⇒EUや通貨ユーロへ問題が飛び火⇒・・・。と悪い作用が拡大する要素もたくさんありそうです。
まさに複雑系の負のフィードバックというやつですね。
金融市場に大暴落を起こすのは、こういう負のフィードバックが巻き起こった時です。
ただの危惧であればいいのですが、果たして今後どうなるのでしょうか?
賢い投資家であるためには、この状況をどう見ればいいのでしょうか?
おそらくその答えは、「あまり気にしない」ということでしょう。「また、始まったか?」程度に考えているといいのではないでしょうか?
世の中には、何事にもサイクルというものがあり、世の中はサイクルすることでバランスをとっていると考えています。
つまり、市場において悲惨な時というのは、いつか必ず訪れると考えているわけです。
その時その時によってその原因は違っているし、実際に起こってみないと把握することができないものなので、今回はたまたまトルコがその原因になるのかもしれないな程度に考えているといいのではないでしょうか。
「市場のサイクルとはそういうものだ。」程度に考えていることが、賢い投資家になるためのポイントなのではないかと考えています。
本当にトルコが金融市場に大ダメージを与えるのかどうかは、まだわかりませんが、たとえそうであったとしても、これも世の中のサイクルの一部でしかないと、ドーンと構えていきましょう。
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