医療保険の解約返戻金なし、終身保障に要注意?

民間の保険会社の医療保険に加入するときに、『解約返戻金なし』『有期支払』『終身保障』といったタイプの契約をしていることありませんか?

解約返戻金がないことで、支払う保険料を低くでき、また60歳までなど支払が終わる期間を決めることで、保険料の支払いが終わった後も、亡くなるまで保険が続くということで、なんとなくお得感を感じます。

しかし、金融商品の大原則は、「金融商品にお得なものなど存在しない」です。

お得に感じるところがあれば、必ずその反対となるデメリットが存在するものです。

「解約返戻金なし、有期支払、終身保障」の場合、最大のデメリットは途中解約すると損するという事です。つまり一度加入したら、一生涯続けることが前提の加入の仕方になります。

しかし、保険商品というのは一時期のブームみたいなところもあります。

保険会社は、常に保険商品を見直し、加入したいと思わせるような魅力を見せようと頑張っています。まぁ、それが良いものとは限らないところもありますが。

つまり、加入する時には一生涯続けようと思って加入しても、その後あたらしい保障内容や保険金の支払われ方など使い勝手のいい商品がでてくることがあったり、生活スタイルの変化などにより、契約内容を変更したほうのがよさそうだなと思うこともあります。

その時に、そっちの方がいいなと思っても、一生涯加入が前提の『解約返戻金なし、有期支払、終身保障』に入ってしまうと、切り替えに悩むことになります。

ところで、『解約返戻金なし、有期支払、終身保障』は中途解約するとなぜ損をするのか?

有期支払、つまり60歳払い済み、終身保障というのは、60歳以降の保険料は0円という意味ではありません。

60歳以降の保険料は、60歳までに支払ってしまう商品設計になっているが正しい認識です。つまり、60歳までの保険料というのは、60歳以降の分も前払して支払っていることになっています。

ということは、本来保険のためだけに使われるはずの保険料よりも多く支払っているというわけです。

そこで、『解約返戻金なし』という仕組みがネックになってきます。

保険会社としては、途中解約されることで前払してもらっている分の保険料は丸儲けになります。(実際には同じ保険に加入している他の人の保険料としてまわしている分もある。)

そして保険加入者は、前払している分の保険料を返してもらうことができないことになります。

この前払分が中途解約者にとって損失になるというわけです。

だから、損をしたくなければ最後まで続けなければいけないということになるわけです。

「解約返戻金なし、有期支払、終身保障」は最後まで続けることができれば確かに解約返戻金ありや、終身払い終身保障などよりも、有利な契約方法です。

ですが、そこには予定している未来が変わるというリスクがあり、そのリスクを取ったことで得ることができるメリットなんだという事です。

金融商品に、メリットだけの商品はありません。

一見良さそうでも、そこには必ず良い点と対極のデメリットが存在していると考えましょう。

リスクとリターンが相反して存在している。それが金融商品です。

そしてあまり認識がないように感じますが、生命保険は決してメリットを主張できるような金融商品ではないことも覚えておくといいように思います。

田仲幹生

投資会社、FP会社 ㈱あせっとびるだーず 代表取締役

投資、資産運用のスクールを運営。
資産運用、ファイナンシャルプランニングの相談などを行う独立系のファイナンシャルプランナー。

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