ソーシャルレンディング最大手、maneoが行政処分?

ソーシャルレンディング業界最大手のmaneoに行政処分の勧告が出されました。

最近、フィンテック業界の不祥事が多いです。同じソーシャルレンディング業者のラッキーバンクも数か月前に業務改善命令が下されたばかりです。

他のソーシャルレンディング業界の行政処分と言えば、みんなのクレジットの印象が根強いです。これは投資家がかなりの損失を被った事件として記憶しています。他にはクラウドバンクが2度行政処分を受けていますが、クラウドバンクに関しては無事その処分を乗り切って、今のところ問題なく営業が行われている感じです。

フィンテックの不祥事と言えば、コインチェックが大事件になりました。顧客の資産管理が徹底されていないことで顧客の資産が何者かに盗まれるという事件が起こりました。ただ、盗まれた分はコインチェックが損害賠償するということで、失われた資産は返還されたようです。

その後、仮想通貨業界としては、これも仮想通貨取引所の最大手と言えるビットフライヤーが行政処分を受けるということがありました。

日経新聞では、このうようは状況にフィンテック業界の金融機関としての認識の甘さを感じるといった内容を書いていました。

さすがに、立て続けにこのようなことが起こると、日経新聞が指摘した通だと感じざるを得ないです。

今回のmaneoの件に話をもどすと。

今回行政処分が行われるかもしれない対象となっているのは、正確にはmaneoではなくmaneoマーケットです。

maneoマーケットは、複数のソーシャルレンディング業者の資金集めの窓口となっているような会社です。(その中にmaneoがあります。)

maneoマーケットは、それらのソーシャルレンディングのファンドを募集するときに、本来であれば募集するファンドの中身をきちんと精査したうえで募集しなければいけなかったのですが、それが不十分だったという事が今回問題となったわけです。

maneoマーケットの仕組みは意外と複雑で、資金募集をするのがmaneoマーケット、ファンドを作成し運用するのが、maneoマーケットを通じて営業しているソーシャルレンディング業者となっていて、必要とされる免許などが違っているという仕組みになっています。

通常のソーシャルレンディング業者は、資金を集めるための免許と運用するための免許の両方を取得して営業を行っています。

そのため、実際に募集した資金を不適切に運用していたと疑われているのはグリーンインフラレンディングというソーシャルレンディング業者なのですが、グリーンインフラレンディングは今回の行政処分の対象とはなっていません。

こういう流れを考えると、今のmaneoマーケットという仕組みは、今回の行政処分で是正される可能性もあるのかもしれないと考えなくもありません。

そうなると、maneoマーケットが取り扱っている他のソーシャルレンディング業者はどうなるのだろうかと心配にもなります。

それと、もう一つ思うところがあります。

今回の行政処分は、maneoマーケットに「最終貸付先企業が、ファンドの 取得勧誘の際の事業とは異なる事業等に一部資金を使用していたこと、これにより取 得勧誘画面が事実と異なる表示となっていたこと」として虚偽説明の疑いということでした。

つまり、今回の事件で投資家に損失を与えることになるかもしれない事態を招いたのは、maneoマーケットに責任があるとされることが考えられそうです。

ということは、今回の事件で投資家が損失を負った場合、投資家への損害賠償はグリーンインフラレンディングではなく、maneoマーケットが行わなければいけないことになるのかもしれません。

投資家の立場としては、内容のわからないグリーンインフラレンディングよりも財務内容がしっかりしているmaneoマーケットが損失をカバーしてくれたほうが安心できる気もします。

一部報道では、今回の事件で焦げ付きを発生させる可能性のある額は、10億以上と言っていました。

maneoマーケットの2018年度の財務諸表を見ると、純資産が16億円以上となっています。また単期の当期純利益も46千万円となっていることから、10億程度の焦げ付きであれば、maneoマーケットが本気で損失をカバーしようと思えば、コインチェックの時のように損失分を補える可能性は十分にありそうです。

フィンテック業界が一気に拡大してく中で、こういった不祥事が起こることはある意味仕方のないことなのかもしれません。できれば、こういった事件を乗り越えて、健全に市場が出来上がっていくことを期待したいところです。


田仲幹生

投資会社、FP会社 ㈱あせっとびるだーず 代表取締役

投資、資産運用のスクールを運営。
資産運用、ファイナンシャルプランニングの相談などを行う独立系のファイナンシャルプランナー。

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