ETFがさらに使いやすくなる!?

ETFは、似たような金融商品である投資信託と比較して、信託報酬手数料が低い傾向にあり、また株式市場で売買できるために、注文してすぐ購入したり売却したりするといったこともでき、さらに投資信託にはできない、指値注文や逆指値注文といった株式投資と同じ注文方法が使える他、証券会社によってはトレーリングストップ注文といった、さらに高度な注文方法も使うことができます。

もっと高収益を狙おうとするときには、株式投資と同じように信用取引を行うこともできるのなど、投資信託よりもいろいろな使い方ができます。

そんなETFですが、問題点として挙げられていたのが、流動性という部分です。

ETFは投資信託と違い、株式市場で売買されている証券ですので、売りてと書いての両方がいないことには、売買が成立しません。

つまり、相手がいなければ、「売れない。買えない。」といったことが起こる可能性もあるという事です。

このように、売りたいときに売れない。買いたいときに買えない。そういうリスクを流動性リスクと呼んでいます。

また流動性が悪いために、ETFの正しい価格を市場が提示できていない可能性も出てきます。これをトラッキングエラーと呼んでいます。

このようなETFの流動性のリスクを避けるために、ETFを選択する時には、時価総額が大きいものや、取引量が活発なものを選びましょうというのが、今までの基本でした。

しかし、今日7月2日から、ETFの流動性を気にする必要がなくなります。なぜなら東京証券取引所に上場しているETFに「マーケットメイク制度」が導入されるからです。

マーケットメイク制度とは、ざっくり言えばETFに流動性を用意するための制度です。

つまり、ETFを取引する場合、その反対の取引をする役をマーケットメイカーが果たしてくれるので、成り行きで注文すればほぼ必ずその注文は成立することになります。

また、注文をすればほぼ確実に約定成立する効果の他に、買い注文と売り注文の価格差が少なくなり、注文時の予定価格でほぼ購入できる可能性も高くなります。

いままでETFの弱点とされていた部分がまた少なくなりました。

インデックスファンドに投資をするのであれば、必ずETFを使いましょうと言われる時代もまもなくなのかも言しれません。

ETFの弱点としてあと上げられるのは、定額購入が難しいこと、定期購入が自動でできないこと、買付時に手数料がかかるといった点が挙げられますが。

この辺は、証券会社によって工夫しているところも見受けられます。

ともかく、ETFの流動性の問題がクリアになることで、ETFの商品設計に注目して取引が可能になることはいいことです。

たとえば、『上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(βヘッジ)』などは、売りと買いのポジションを同時に持つという運用をしているもので、日経平均などの市場平均インデックスとは違った値動きをすることがポイントとなって面白いと思える商品なのですが、名前がややこしいこともあるのかあまり活発に取引されていませんでした。

ですが、この銘柄もマーケットメイク対象となっています。なので、売買が成立しない流動性を気にせず、『上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(βヘッジ)』の商品設計に注目して売買することができるようになるのはうれしいことです。

ETFがどんどん便利に、そして有利になっていくのはうれしいことです。

投資信託も、投資信託ならではのメリットを作っていくようにしないと、みんなETFに持っていかれてしまうのかな?



田仲幹生

投資会社、FP会社 ㈱あせっとびるだーず 代表取締役

投資、資産運用のスクールを運営。
資産運用、ファイナンシャルプランニングの相談などを行う独立系のファイナンシャルプランナー。

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