世界一の投資家ウォーレン・バフェットも行っているという超長期投資。
その方法は非常にわかりやすく、とてもシンプルなのだが中々実践することができない。それはなぜなのでしょうか?
バフェットはそのことについて、『ゆっくりお金持ちになりたい人なんていないよ』と答えています。
つまり、超長期投資はすぐにお金持ちになれるような方法ではないという事です。ゆっくりと時間をかけてお金持ちになっていくのが超長期投資という事ですね。
超長期投資を行えば、ゆっくりとお金持ちになっていけるのは間違いないのでしょうけど、『ゆっくりとお金持ちになる』と考えて行動できる人がほとんどいないために、バフェットの投資法は、シンプルで再現性の高い方法であったとしても、それを実践できないという事です。
株式投資を始めようと考えた時、すぐにでも株式を買いたい衝動に駆られます。
ですが、ここで間違いを犯します。第一のゆっくりとお金持ちになれない理由ですね。
株式投資を始めようと考える時というのは、大概株式相場が好調な時です。株式相場が好調な時というのは、株式相場が上がっている時なので、それは逆に下落リスクが年々高まっているとも言えます。
超長期投資を行っている人の共通認識として、経済や物事にはサイクルがあるという考え方があります。良いときがあれば次は悪いときがくる。また、悪いときというのは、いつまでも続くものではなくいつか良いときがくる。そういう良いと悪いが交互にやってくるというサイクルの存在を信じています。
そして投資というのは、悪いときに始めるのが良いと歴史的にも証明されているのだから、悪いときに投資しようと考えています。
ここでゆっくりとお金持ちになれない理由第二です。
経済というのは、良い期間が長く、悪い期間は短いものです。株式相場でいえば、良いときというのは徐々に上っていくように続いていき、悪いときは一気に悪いものが出てきて崖から落ちたようになります。
つまり何が問題になってくるかというと、悪いときというのは、長い時間の中でほんの少しの期間だけということです。これは、投資を行うべき悪い時期というのは、数年から数十年に一度といった間隔でしか起こらないという事です。
何が言いたいかというと、数年も十数年も数十年も投資を行わずに待つだけという事ができる人はほとんどいないだろうという事です。
『暴落した時にしか買わない』そう言葉でいうのは簡単ですが、本当に暴落がくるまで我慢できる人というのは、非常に少数派だと感じています。
資産運用の成績を決定する重要なポイントは資産配分と言われています。
これは、運用成績というのは、投資する銘柄がどうとか、どんなタイミングで投資するかとかではなく、投資の資産配分が主な要因だという事です。
たとえば、先ほどの暴落の話に戻すと、景気の良いときはコツコツと現金を蓄え、暴落した時にドカンと株式を買う。
資産配分でいえば、株価上昇期は現金資産の割合が増えていき、暴落時に現金資産から株式資産の割合が増えるという資産配分を行っているという事になるわけです。
このアセットアロケーションが超長期投資の人の資産配分になっているわけですね。
バフェットの片腕チャーリー・マンガーも言っています。『現金が鍵』だと。「投資の好機が訪れた時にすぐにでも行動を起こせるように用意しろ」と。
これまでの超長期投資の話から、超長期投資のポイントは、「我慢」と「忍耐」だという事がわかります。「我慢」と「忍耐」は、勉強して身に付くようなものでもないですし、知識でどうこうできるようなものでもありません。
だから、超長期投資というのは、シンプルで再現性が高くても実行できる人がすくないということになるのだと考えます。
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