バフェットがインデックス投資をお勧めしているという話をよく見かけます。
「個人投資家はアメリカ株のインデックスであるS&P500に連動するインデックス運用をしなさい」といった内容の話をしたことで、改めてインデックスファンドが注目されるようになったようです。
しかし、バフェット自身は決してインデックス運用をしていませんし、株価指数に連動するETFをたくさん保有しているわけでもないです。
その点では、世界最大と言われるヘッジファンドを運用しているレイ・ダリオの方がETFとインデックスを良く利用しているイメージです。
ただ、バフェットが亡くなった後の資産の管理法については、S&P500に連動するETFで資産の9割を運用するようにと指示しているそうです。
正直矛盾していると感じる人もいるような気もします。
バフェットの運用法は、インデックスというよりもアクティブ、分散投資というよりも、ほどよく分散した集中投資ってイメージです。
バフェットは、インデックス運用を勧めていますが、誰にでもというわけでもなさそうです。
投資に賭ける時間、労力がたくさんある人については、別と考えているのではないかと思っています。
インデックス投資をするべきなのは、個人投資家、特に普段は会社などで働いていて、株式投資は片手間という人は、アクティブ投資ではなくインデックスを選ぶべきという事のように感じます。
アクティブ投資がダメな理由は、一番はやっぱり運用コストなのかなという気がします。
バフェットがヘッジファンドとS&P500のインデックスでどっちの方が長期でのリターンが上かの賭けをしたという話がありますが、その賭けは、バフェットが選択したS&P500の圧勝だったそうです。
その結果となった一番の原因は、高い運用コスト、つまり運用を行っている人への報酬の影響が大きいというものでした。
アクティブではなく、インデックスを選べというのは、高い運用報酬を支払ったからと言って、大してリターンが上がるわけではないという株式市場の特徴があるためなのでしょう。
だったら、個人で銘柄を選択して株式投資をした方がインデックスファンドよりもコストが低くなるので、そっちでもいいのではないかと思うところです。
個人的にはこの考え方はいけると思っています。
株式投資は、20銘柄以上に分散させると、ほぼ市場平均と同じような動きになると言われています。
実際に分散して投資すると、20銘柄まで行かなくても、だいたい市場平均と似たような騰落率になってくる印象です。
年に一度程度で保有銘柄の見直し、投資配分の変更などを行う分には、投資額にもよりますが、おそらくインデックスファンド以上にコストを抑えられることと思います。
それで、だいたいインデックスファンド程度のリスクで運用できるようにと考えながら運用すれば、インデックスファンドを購入するよりもいい結果になるのではないかと思っています。
個別銘柄への株式投資を始めて10年ほどたちますが、正確な運用成績はもうわからなくなってしまいましたが、感覚としては、インデックスファンドを購入していた場合、もしくはそれ以上になっているように感じます。
インデックスファンドにも弊害はあります。
皆がインデックスファンドを買ってしまうと、割高の株がより割高になり、正しい価格付けをするという市場の自然調整機能が働かなくなってしまいます。
これは、株式市場という存在にとってマイナスなことだと思います。正しい市場調整機能があってこその資産保全なのではないでしょうか?
かといってインデックスファンドを否定しているわけではありません。
株式投資に時間を掛けられない、投資の勉強を行う余裕のない、または投資の勉強に時間を費やす気がない人は、インデックスファンドに投資をすることが賢明であることは間違いないと思っています。
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