「リスクとは、 自分が何をやっているかよくわからないときに起こるものです。」(ウォーレン・バフェット)

「リスクとは、自分が何をやっているかわからないときに起こるものです。」というバフェットの名言がありますが、非常に奥が深い言葉です。

「自分でリスクを取っているつもりがない。」と思ってしまうことは多々あります。

例えば、前にも書きましたが、安全だと思われている銀行預金だってリスクのある取引です。

銀行預金というのは、お金を銀行に貸し付けている行為です。

つまり、銀行に何かあれば、お金を引き出せない事態になることは十分に考えられる話です。

たとえば、銀行は消費者から預金を預かり、企業へ貸し出したり、国債を購入したりしています。

しかも、銀行の資産の多くは国債に流れているので、もし仮に日本の国債つまり日本政府の借金が返済できない事態になると、国債の償還が遅れ、銀行預金が引き出しできなくなることもあり得ない話ではありません。

今は、国債の引き受けを銀行から調達できるので、言ってみれば個人の預金が増えれば問題なく日本政府は国債を返済することができるので、そんなことになる可能性はかなり低いと考えられていますが、そこにリスクがあることは間違いないでしょう。

ペイオフという制度があるので、預金に対するリスクは全くないと考えている人がほとんどかと思いますが、果たしてどうなのでしょうか?

こんな風に、自分でリスクを取っていることに気づいていないことは危険だというのが、バフェットのいう「自分が何をしているかよくわかならい」ということなのでしょう。

株式投資などは特に問題です。株式相場が順調な時は、リスクを「忘れがち」になります。

株式市場が上昇していることしか経験していない。暴落を経験したことがない。となると、なぜかリスク資産への投資にリスクを感じなくなります。

そして恐ろしいことに、暴落を経験していても、株式市場が順調な期間がしばらく続いてしまうと、人は暴落というリスクを忘れるようになります。

まさに、「人は昔の経験よりも、直近の出来事に左右されやすい」という行動経済学の理論ですね。

そして、リスクを忘れ、株式のようなリスク資産に資産のほとんどを投資していると、突然暴落がきたとき、目も当てられない事態になったります。

例えば、老後の積立として株式投資信託を積み立てていて、老後を迎えるまで順調に資産残高が増えていったが、これから取り崩して生活費に充てていこうとしたところで、突然の暴落。順調に増えていた資産は、半分以下になってしまったなんてことはよく聞く話です。

このように、リスクを『正しく認識』するというのは、人にとって非常に難しいのです。

だからこそ、バフェットの「リスクとは、自分何をしているかよくわからないときに起こるものです。」は名言なわけですね。

じゃあどうしたらいいのか?投資はやっぱり駄目なのか?と考えてしまうかもしれません。

正直リスクをなくすなんてことは、不可能だと思った方がいいです。

そしてそのリスクはもうどうしようもないものでもあります。投資でなく貯蓄をしようとしたって、そこには必ずリスクが存在しています。

ただ、人は数々の経験をしてきた中で、ある程度リスクをコントロールする術を見つけてきました。

そのリスクコントロールの最も簡単な方法は、分散投資です。

「リスクの違うところに」というポイントを抑える必要はありますが、資産を分散して保有することで、リスクをコントロールしようというわけです。

例えば、タンス預金と土地で資産を分散したとすると。

タンス預金はいつでも使うことができるし、軽いので持ち出しすることも簡単です。土地なんかよりずっと使い道が広く便利です。

しかし、現金は紙でできていますから簡単に燃えてしまうリスクがあります。

その点では、どんな大火事が起こったとしても、決して燃えることがない土地という資産が役に立ちます。

つまり、火事というリスクを取れば、現金と土地に分散して資産を持つことで、全財産を失うリスクを減らすことができているという事になります。

このように、リスクへの性質が違うところに分散して資産を保有することで、資産を守るという発想が分散投資です。

リスクを正確に認識することはとても難しいことですが、リスクがわからなくても、リスクに対処するコントロール方法を基本として学んで、何が大切なのかわからないけど、とにかく基本と言われるかぎりは、やっていこうとすることが、本当のリスクから守ることにつながるのかもしれません。

何事においても、「基本が大事」というわけですね。

田仲幹生

投資会社、FP会社 ㈱あせっとびるだーず 代表取締役

投資、資産運用のスクールを運営。
資産運用、ファイナンシャルプランニングの相談などを行う独立系のファイナンシャルプランナー。

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