海外新興国に投資をするファンド募集を行っているクラウドクレジット。
テレビ番組で取り上げられるなど、今話題のソーシャルレンディング業者です。
クラウドクレジットの特徴と言えば、他のクラウドファンディング業者ではなかなか見られない、新興国へ投資するファンドの募集に特化しているという点です。
そして今度新しく登場するファンドが投資するのはメキシコです。
その名も「メキシコ女性起業家支援ファンド」となっています。
メキシコという新興国、そして女性のみ?、起業家?。
なにやらリスクが高そうな印象を受けます。
まず、メキシコに投資をするという事で、メキシコペソの動向がファンドの成績に大きく影響しそうです。実際にこのファンドは、メキシコペソ建てで募集を行うようです。
メキシコペソはFXなどで取扱っている業者も多く、実際にメキシコペソ投資に触れたことがある人もいるのではないでしょうか?
上図のチャートは、メキシコペソの5年間のチャートです。
全体的に右肩下がりの印象です。何より、200日移動平均線が下向きなことが気になります。まだ当分下落方向へ推移する可能性を感じます。
今回新しく募集される「メキシコ女性起業家支援ファンド」の運用期間は、約26ヶ月という事ですから、そのころには、状況も変化している可能性もなくはないかと思いますが。
米国の金利上昇で新興国から資金が流出しつつある今、新興国通貨へ投資をして大丈夫なのかは注意しておいた方がいい気がします。
また、来年にも米国の景気は減速するのではないかという話もちらほら聞くようになってきました。
もしそうなれば、リスク資産を避ける動きが出てくる可能性は高いです。つまり、新興国のようなリスク資産から、円やスイスフラン、金のような安定した資産に資金が逆流する傾向にあるのはいつものことです。
つまり、メキシコペソはより下落傾向へ拍車がかかるという事も想定しておくべきなのかもしれません。
そういったことを考えると、個人的には為替ヘッジが効いている先へ投資をした方がいいのかもしれないと感じています。
また、この「メキシコ女性起業家支援ファンド」の期待利回りは7.3%となっていますが、正直低いと思いました。
5月11日現在のメキシコの政策金利は、約7.5%となっています。
つまり、起業家などへ投資するなど高いリスクを取らなくても、ファンドの7.3%以上の利回りが狙えるという事です。
実際にメキシコという国にお金を貸し付けるメキシコ国債へ投資をしても、7%を超える金利を受け取ることができます。
期間の違いはありますが、10年債の場合、現在金利は7.58%となっています。
「メキシコ女性起業家支援ファンド」の7.3%という期待利回りには、お金を借りた起業家がお金が返せなくなるなどのリスクも考慮した上での数字だと思われますので、かなりの確率でこの期待利回りを受け取ることができる可能性があるかとは思いますが、この利回りだけ見ると、投資したいと思える水準ではないですね。
どうも最近クラウドクレジットは、魅力が失われてきてしまったなと感じています。
ある程度手数料を取っていかないと事業として継続できなくなるのはわかりますが、もう一超え何かが欲しいと思ってしまいます。
クラウドクレジットには、期待をしている分、尚更残念だと感じてしまいます。
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