テクニカル分析の代表と言えば、移動平均線です。
著者の小次郎講師は、移動平均線を使った相場の分析をおこないトレードをするという方法をセミナーなどで教えている投資家です。
本書で紹介されている移動平均線の分析の仕方は、ざっくりと言えば、短期、中期、長期の移動平均線と価格の位置を確認しながら、買いポジションを取るか、売りポジションを取るか、それとも様子見にするかを決めるというのが、大まかな内容です。
著者は以前に、『小次郎講師流目標利益を安定的に狙い澄まして獲る真・トレーダーズバイブル』という本を出していますが、この本をより簡単にかみ砕いて説明しているといった印象です。
『移動平均線 究極の読み方・使い方』を読んで、トレードの概要をつかんで、『小次郎講師流目標利益を安定的に狙い澄まして獲る真・トレーダーズバイブル』で実践的な方法を学んで、「トレーダーズバイブル」の通りにトレードを行うという感じで読んでみるといいのかなと思います。
言ってみれば、『移動平均線 究極の読み方・使い方』は、小次郎講師流トレード法の入門編といった感じでした。
移動平均線に限らないことですが、トレードで重要なのは、トレンド分析という事を言っています。
トレンドに従って「買い」と「売り」のどっちのポジションを取るかを決める。また、トレンドができていない時には、トレンドが確認できるまで「待つ」べきだと言っています。
良く、「逆張り」とか「順張り」といったことを言いますが、トレードの基本は順張りだという事です。
これは、非常に納得がいく説明でした。
トレードをして100発100中で利益を抜ける人は絶対にと言えるくらいいないです。
そこで、利益を出して決済できる確率を高めるには、トレンドに従うのが一番だと思っています。
逆張りは長期投資であれば有効かもしれませんが、短期トレードには向いていません。
トレンドと逆にポジションをとっても、トレンドがいつ変わるかはわかりません。
「一定方向に動いている株の勢いは、私たちが思っている以上に長続きする。」といった相場の教訓もあります。
トレンドに逆らうなら、いつ反転するかわからないという時間のリスクを取ることになるという事です。
そこで、どうやってトレンドを確認したらいいのか?、より確実性の高いトレンドを見極めるためにはどうしたらいいのか?
その一つの解が、小次郎講師があげている移動平均線を使った方法です。
それと本書ではあまり詳しく説明されていなかったですが、資金管理もトレードにとっては重要なポイントになります。そういった実践的な内容は、『トレーダーズバイブル』の方で確認するといいのかなと思いました。
トレードのルールも定まっていない、感覚だけでトレードしている人には、とても参考になる本だと思います。
使うテクニカル指標も移動平均線というわかりやすいものであるため、初心者トレーダーでも実践しやすいのではないかと思います。
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