株取引で売買の指標とされるチャート分析。
しかし、ランダムウォーク理論や効率的市場仮説、ファンダメンタル分析などを信じている人の間では、無意味なこととも言われています。
ということは、チャートは見ても仕方がないことなのかな?
しかし、市場では市場参加者の心理、いわゆる「行動経済学」という考え方も当てはまっているともかんがえらている所があります。
チャート分析とは、まさにこの市場心理を把握しようという考え方からきている分析だと言えます。
ただ単純に、レジスタンスライン(抵抗線)をブレイク(抜ける)したからといって、買いか売りかを考えるというよりも、レジスタンスラインは相場参加者がここを抜けることはないと考えているラインであって、そのラインを超えると、一気に楽観または悲観的な気持ちになって、大きなトレンドが発生するかもしれないという見方をする感じです。
たとえば、ある程度その傾向があると思われるアノマリーとして、長期の保ち合い相場が続いていて、そのラインを超えた時に大きなトレンドができるところがあったりします。
これは、長い期間上にも下にもいかずヤキモキしていた投資家が、そのラインを抜けたことで、一気に動き出したという事が想像できるわけです。
ちょっと考えれば、自分自身でも似たような感覚になりますよね。
行動経済学を信用している人からしたら、チャート分析も捨てたものではないってことですね。
他もに、モメンタムというアノマリーがありますが、どうしてそうなるのかわからないところが多いけど、過去のデータから分析すると、市場平均よりもモメンタム銘柄の方がいい成績となっているという事もあるようです。
モメンタムが機能する理由としては、株価が程よい上昇を続けていると、投資家はいい気分になって理由はともかく乗っていってしまうというところがあるのかもしれないという分析でした。
これも自分に置き換えるとなんとなくわかる心境ですよね。
上昇しているものに興味が出る。昨年の仮想通貨も似たようなものだったのではないでしょうか?
ところで、なんとなくいい雰囲気がなくなってきつつある株式投資ですが。
世界の代表的株価指標とされているNYダウを見てみると、きれいな三角保ち合い相場ですね。
(SBI証券より)
三角保ち合いのチャートは、上値をつなげたレジスタンスラインと下値をつなげたトレンドラインのどちらかを株価が抜けた時に、その後はその抜けた方向へトレンドが発生すると考えられています。
チャートを見る感じ、三角保ち合い相場がそろそろ終わりそうにも見えてきますよね。
上に抜ければ、再度上昇相場が続くことも考えられるし、逆に下に抜ければ、本格的な弱気相場が始まるのかもしれないという感じも受けなくもないですね。
上に抜ければ、少なくとも最高値の26,616ドルは上回ってくるのかなというイメージができますが、下に抜けたらどうなるのかな?
仮に200日移動平均線(赤)を下回るようなことになったら、数ヶ月から年単位の長い弱気相場に入ることも想像できそうです。
そんな簡単に相場を予想することはできないし、ランダムウォーク理論と効率的市場仮説から考えたら、相場を予想する必要さえないわけですが。
上に行くにしても下に行くにしても、どっちに転んでも最善となるポジションはどこなのか?
今はどういう感じで相場と対峙するかを考えるうえで、やっぱりチャートというのは役に立つような気もします。
無意味と言われることがあっても、チャート分析はやはり「先人の知恵」であり、それなりの意味を持っているものなのでしょうね。
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