国内に上場しているETF(上場投資信託)が面白くなってきた⁉

ETFの種類が豊富になってきた。

最近、国内に上場しているETFが面白くなってきました。

以前のETFのイメージだと、低コストの『インデックスファンド』というイメージが強く、はっきり言ってしまえば面白みに欠けていました。

しかし、ここ最近は、面白いETFがいろいろと上場してくるようになってきました。


国内のETFには、何らかの指標(インデックス)に連動していることが求められているため、米国のETFのようにアクティブファンドで上場するという事が出来ません。

しかし、一概に指標と言っても様々なものがあるものです。

その様々な指標を基にしたETFがどんどん国内の証券取引所に上場するようになってきました。

そして、このことが国内のETFを面白くしてくれています。


最近出てきた新規上場のETF。

2022年9月の時点で、最近上場してきたETFに、『NF・米国バランス保守型ヘッジ有ETF』があります。

今までのETFのイメージといえば、株式指数のインデックスや債券に連動するインデックスというように、特定のカテゴリーに絞られた投資先を選ぶというイメージが強かった。

しかし今回上場してきたのは、株式と債券でポートフォリオを作るバランス型のETFです。

つまりは、株式などの投資先というよりも、バランス型の運用戦略を用いた『投資戦略』を、ETFを利用して低コストで運用することもできるようになったというわけです。

他にも、米国ETFとして人気があった、カバードコール戦略を採用した『グローバルXNASDAQ100・カバード・コール ETF』が9/30に上場します。


このように今まで、投資先を選択するインデックス型投資信託というイメージのETFが、『運用戦略』に投資をするETFとしての選択が増えてきました。

銀行の窓口で買うような、一般的に良く知られている投資信託でなくても、ETFを取引すれば、十分にそれに近い運用ができるような環境になってくるのかもしれないという期待感もでてきていて、今「ETFが面白い」と感じています。


運用戦略に投資をする。

スマートベータという投資戦略。

最近思うのは、平凡なインデックスよりも、システマティックにアクティブな運用する方が良いのではないかということです。

多くのインデックスが採用している、『時価総額加重平均』という戦略は、証券の売買コストなどを軽減し運用コストを小さくするのには向いています。けれど、運用戦略としては、それほど効果的な方法ではないのではないかと思うようになってきました。

一つの銘柄の時価総額が大きいというのは、それだけその銘柄が割高になっている可能性が高く、また時価総額が小さくなりがちな割安な銘柄は、小さいという理由だけで時価総額加重平均型のインデックスの中では、割安銘柄がおざなりになっている可能性があると思っていました。

同様に、時価総額加重平均型のインデックスでは、小型株にも重きが置かれていない。


しかし、ユージン・ファーマとケネス・フレンチの有名なファーマ=フレンチの研究によれば、株式市場にあるアノマリーの中に、バリュー効果と小型株効果が見られるといっています。

つまりは、時価総額加重平均型のインデックスよりも、バリュー効果や小型株などのファクターに注目した運用戦略の方が効果的な可能性もあるのではないかと思うわけです。

つまりは、スマートベータという運用戦略を、いかに低コストで運用するか。そこにETFでスマートベータ戦略を使えるという事の意味が大きいのではないかと思うのです。

一般的なインデックスである時価総額加重平均型のインデックスから、少しアクティブな要素を取り入れたシステマティックな投資戦略。

そんな投資戦略に投資をするという感覚で使えるETFが増えることは、きっとポートフォリオの多様化に役立つような、そんな気がしています。


国内のETFの世界もどんどん広がり、面白くなってきました。

海外のETFも良いけれど、税効果を考えれば、国内のETFで取引できたほうがいいはず。

国内の証券取引所でも、海外に負けないような、もっといろんな価値あるETFが登場してきてくれることを願っています。


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