米国債の利回り上昇?債券投資は控えるべきか?

最近の株価下落の発端とも考えられている米国債券の利回り上昇。

なぜ利回りが上昇すると株価が下落するのか?

一般的には、金利が上昇すると、借入を行うコスト(支払利息)が高まるため、お金を借りて事業を行っている企業の業績悪化や、借入を行って投資する不動産、借入を使って消費する消費者などの負担が高まり、景気に悪影響を与えるためと言われています。

しかし、実際には、金利上昇は経済環境の好調さや、物価の高まりなども意味するため、それほど株価と逆相関の関係にあるとは言えないところがあります。

その時の経済環境によっては、金利の上昇とともに株価が上昇していく傾向もみられます。

ところで金利が上昇していくような局面では、債券投資をしばらく控えようという話も見かけることがあります。

そもそもなんで?と思う人もいるかもしれません。

金利が上昇するということは、債券投資からもらえる利息が増えるという事ですから、あるいみ債券投資の好機と考えるのかもしれません。

そこで債券投資の基本の話に戻ります。

債券金利が上昇すると、債券価格は下落するという傾向があります。

例えば、市場で取引されている債券の金利が3%の時に、金利1%の債券を持っている人が、その債券を誰かに売ろうと考えた場合。

その債券を額面通り(金利1%のままで)の価格で買おうとする人はいないことが考えられます。

その債券を買おうと考えた人は、市場と同じ金利の3%と同じリターンが望める価格でないと買いたくないと考えるはずです。

つまり、1%の債券を持つ人は、自分が購入した額面の価格よりも安い価格で売らないと誰も買い手がいないことになるので、債券価格が下落するという現象が起きるわけです。

これが何を意味するのかというと、金利の上昇が続いているときに、債券を買ってしまうと、その債券の価格が下落し続けることになってしまうので、買いたくないと考えてしまうわけです。

だから、金利の上昇局面では債券投資を控えよう(金利の上昇が止まるまで)という事になるわけですね。

とはいえ、債券投資の良さは、満期になれば、その債券を発行した母体にデフォルトなどの問題が起きなければ、額面通りにお金が返ってくるというものです。

つまり、市場金利が上昇して、債券価格が下落していても、満期まで待てば、額面通りに償還されることになるので、基本的に損をすることがないというわけです。

ということは、債券を購入した時の金利に満足できるのであれば、市場金利がどう動いて、債券価格が上がろうが下がろうが関係ないという事になるわけですね。

ただ、投資信託などを経由して債券に投資をしていると、ちょっと状況が違います。

投資信託が投資してる債券には満期がありますが、投資信託自体には基本満期がありません。

つまり、市場金利が上昇し続け、債券価格の下落が続くようだと、投資信託の下落に救済措置がないという事になってしまうわけですね。

しかし、投資信託が投資してる債券の金利が上昇していくということは、投資信託の基準価格が下落していても、その投資信託からの分配金(債券の金利収入)が上昇していくことが望めるため、分配金も含めれば結果的には、債券へ直接投資しているのとほとんど変わらない結果となるのではないかと考えられるわけですが。

仮にその債券投資信託の投資している債券の満期が10年のものがほとんどだとしたら、最初に投資した時の期待通りの利回りを手にするまでには、10年を要するという事になるわけですよね。

つまり、債券へ投資する投資信託を購入するときも、株式などよりも安全性が高いからという理由だけでなく、金利の動向にも注意を払いながら投資をしたほうのが良いという事なのかもしれません。

低い金利の時に、債券投資信託の組み入れている債券の満期が長くなっているもの(たとえば30年とか?)を購入することは、金利上昇が始まった時にちょっと厄介なことになるかもしれしれません。

「株式投資信託を購入する時には、債券投資信託も一緒に購入した方がいいですよ」と『単純に』言えるものでもないのかもしれません。購入しようとしている債券投資信託の組み入れている債券の償還期間(満期)を見てみることもいい勉強になるのかもしれませんね。

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