野村のETN『NEXT NOTES S&P500VIXインバースETN 』が早期償還!?

野村証券のETNが早期償還?「いったい何が起きたんだ?」と思ったりしませんでしたか。

金融に関する知識があまりない人が見ると、コインチェックの事件などがあったばかりということもあり、また不祥事でもあったのかと思ってしまった人もいるかもしれませんね。

今回のETNの早期償還では、結果としては損失で終わる人が多いことになるかと思いますが、その損失は不祥事というよりも、投資していた商品自体が引き起こした損失という感じのものなので、野村の不祥事というわけではありません。

今回のETNの早期償還事項とは、

『当該ETNの対象指数である「S&P500 VIX 短期先物インバース日次指数」(以下、「当該指数」)の米国市場における日中の値(終値を含む)が、その前日の当該指数値の終値の20%以下となった場合、当該ETNはそれが実現した日(「早期終了日」)の10営業日後の日に早期償還されます。2月5日に当該指数値が、2月2日の当該指数の終値1,342,587.30の20%に相当する268,517.46 以下に下落したため、早期償還されることとなりました。』

とあります。

つまり、『NEXT NOTES S&P500VIXインバースETN』た連動対象としてる、S&P500のVIX(ボラリティインデックス)と逆の動きをする「S&P500 VIX 短期先物インバース日次指数」が想定外に下落したため、ETNの上場を維持する基準を満たさなくなったため、ETNを解散し早期償還しますといった意味になっています。

ある程度金融知識に明るい人は、そういう事もあり得るかもしれないと想定することもできたのかもしれません。

VIX指数は、時間の経過とともに価格が減価する性質があるという事は、以前紹介しました。

つまり、VIX指数と逆の動きをするという事は、ただその指数を保持しているだけで、特に理由も必要なく価格が上昇していくことになるわけで、ある意味「おいしい投資先」と言えるわけです。

しかし、今回のことで「世の中そんなおいしい話はないよ」ということを改めて実感したという事なのかもしれません。

今回早期償還となる、『NEXT NOTES S&P500VIXインバースETN』のチャートを見るとこんな感じになっています。

ホントおいしい投資になっていたみたいですね。

暴落するまでは、きれいな右肩上がり、2016年初めころに5,000円で買っていれば、2018年2月までの約2年間で、40,000円にまで上昇。その上昇率は、約8倍!、まるでビットコインみたいですね。

しかし、最後に一気に96%下落。さすがにすごい値動きですね。

『NEXT NOTES S&P500VIXインバースETN』がこれほどの暴落を起こした原因は、史上最大の下げ幅と言われた2月5日のNYダウの暴落です。

VIX指数は、株式市場が暴落すると一気に上昇するという性質もあるので、その逆に動く「S&P500 VIX 短期先物インバース日次指数」は一気に暴落したという事です。

NYダウが史上最大の下げ幅だっただけに、まさに想定外だったといことでしょうか?

怖い話ですが、他人事とは言えません。

今、自動で資産配分を変更するバランス型投資信託やロボアドバイザーといった金融工学に基づいた現代ポートフォリオ運用などを行っている人が増えてきています。

しかし、その現代ポートフォリオ運用も所詮、想定内での計算の上に成り立っているという事を忘れてはいけません。

『NEXT NOTES S&P500VIXインバースETN』は、さすがにリスキー過ぎたのかもしれませんが、『NEXT NOTES S&P500VIXインバースETN』よりもリスクが少ないとは言っても、現代ポートフォリオ運用が想定外が起こることを想定して運用していないという点は忘れてはいけないと思っています。

ロボアドバイザーなどを使うと、予測シミュレーションといったものがでてきますが、それもあてにならないと考えるべきだと思っています。

金融市場では常に想定外と背中合わせだという事を忘れてはいけないと思っています。

よく想定外のことを「万が一」と言ったりしますが、金融市場での想定外は、万もありません。個人的には百ぐらいで起こっているのではと思ってもいます。

その辺の詳しい話を学びたいと思う時には下の本を読むことをお勧めしたいと思います。

個人的にも非常に面白いと思った本です。

なので、「想定外を想定する」という少し矛盾した話になってしまいますが、金融市場では常に想定外の損失を警戒して投資と向き合うべきなのかもしれないと思うところです。


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