最近耳にするようになった「ゴルディロックス相場」という言葉。
ゴルディロックス相場とは、程よい状態の適温相場という意味です。強気すぎず弱気過ぎず、ちょうどいい感じですね。
つまり今後も、程よい感じで相場が上昇していくことをイメージしているってわけです。
経済指標などから見ると、景気が良くなってきている感じが出てきて、今まで異常と思われていた金融緩和が世界的に終わりに近づき、程よい利上げが行われているちょうどいい感じ。
景気の良さに対してインフレ率も低いままで、まさにゴルディロックスって感じですよね。
この後すぐ悪くなることはなさそうだなという感覚になってしまうくらいです。
「悪くなるのは、しばらくはこのゴルディロックス状態が続いてからだろう」そう感じている人も多いかもしれませんね。
個人的には、日経平均株価に限って言えば、中々超えられなかった23,000円を突き抜けた時点で雰囲気が変わったのかなとも感じました。
ここ数日下落が続いてはいますが、23,000円を一気に突き抜けたことによる調整である可能性も否定できず、しばらくしたらまた上昇トレンドが始まるかもという気にもなってきます。
相場を予想することは基本してはいけないことだと思っていますが、そんな緩やかなトレンドを想像してしまうような雰囲気が出てきている感じがまさにゴルディロックス相場なのかもしれないですね。
しかし、一応気を引き締める意味でも、本当に大丈夫かということも考えておきたいです。
まず、相場予想の強弱がはっきりしてきた感じを最近受けています。
強気の人は、「今年は調整があっても上昇し続ける」的なことをいい、とっても強気です。中には将来的には3万円とか4万円まで上がるといった話も見かけます。
対して弱気の人は、「下がる」と言い切り、「今のうちに利益確定を」という態度を取っているというのが、はっきりしているという感じです。
しかも、まったく反対の立場なのに、どちらの意見も間違っていない感覚になるのも不思議な感じです。
「景気がいい、企業業績も順調、景気をよくする政策がどんどん行われている、政策金利も程よく上がる、インフレも抑えられている。」といった言葉を並べられると、「なるほど、下がる様相はなさそうだ」と思ってしまいます。
逆に弱気の場合は、 「上昇相場が長すぎる、サイクルを意識するならそろそろやばい、リスク資産に偏り過ぎている、必要以上に相場が織り込み過ぎ、割安感がなく割高感しかない、長短の金利差が接近している」などと聞くと、「う~ん、警戒したほうがいいか?」と考えます。
どちらの意見も全くその通り、ゴルディロックスなのに警戒警報。
逆に言えば、強弱どちらの意見も出ているというところが、まだ安心ということなのかもしれませんが。
ただ、最近はその意見の方向性が今まで以上に乖離しているように見えてきたところが気になっているという事です。
それでどうなるのかはわかりませんが、今までと違うというのは、いろんな意味で注意するポイントだと考えています。
それと、ゴルディロックス相場という言葉が頻繁に使われていることこそが警戒警報か?という考え。
有名な投資家ジョン・テンプルトンの言葉に、『相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく』という有名な言葉がありますが。
ゴルディロックス相場という言葉が出る時点で、楽観、もしかするとすでに幸福感の中にいるのかもしれないという事です。
という事は、「もうすぐ消えるのか?」。
なんにせよ、投資を行っていくのであればリスクをコントロールするという意識は大切ですよね。
たとえゴルディロックス相場の中でも、リスクへの注意は常に怠るなというわけです。
0コメント