低コストで運用できるインデックスファンドの中でも、より低コストで運用できるために、多くのファイナンシャル・プランナーや経済評論家といった有識者たちが投資先として推奨しているETF。
そんなETFの中でも、『NEXT FUNDS 国内債券・NOMURA‐BPI総合連動型上場投信』は、投資対象が国内債券という特徴があります。
ETFで国内債券に投資できる!
『NEXT FUNDS 国内債券・NOMURA‐BPI総合連動型上場投信』(2510)は、国内債券に投資するETFです。
ETFとは、銀行や証券会社等で購入することができる投資信託を、より低コストで運用できるようにした仕組みの金融商品です。
具体的には、投資信託を証券取引所に上場させることで、銀行などの販売窓口を必要としないため、投資信託で最も高い手数料となっている販売会社の手数料を省き、低コストで投資信託に投資ができるようにした商品です。
さらにETFのほとんどは、インデックスファンドという投資スタイルを採用していることも、低コストで運用できるポイントとなっています。
ETFの主な使い方としては、複数のETFを組み合わせてポートフォリオ運用を行うことが主な目的となっています。
国内株式や外国株式、外国債券など複数の資産に投資するETFを組み合わせることで、リスクを減らしながらリターンをあげるような運用を目指すことになります。
そんなポートフォリオ運用を行う上で、もっともリスクを小さくできる機能を持っていると期待されているのが、国内債券です。
そのため、ETFに、国内債券に投資ができるETFが登場することは、より安定したポートフォリオを作るために、重要な役割を果たすことになるのかもしません。
『NEXT FUNDS 国内債券・NOMURA‐BPI総合連動型上場投信』
ETFの最大のポイントといえば、信託報酬手数料が引くことです。
『NEXT FUNDS 国内債券・NOMURA‐BPI総合連動型上場投信』(国内債券ETF)の信託報酬手数料は、どうなっているのでしょうか?
調べてみると国内債券ETFの信託報酬手数料は0.07%以内となっています。
確かに低く設定されているようです。
しかし、ETFではない、同じ国内債券のインデックスを対象とした普通の投資信託の『ニッセイ国内債券インデックスファンド』の信託報酬手数料と確認すると、0.132%ということですから、国内債券ETFとそれほど大きく違いません。
投資信託の方は買付時に手数料が発生しないことを考えると、証券会社によっては、投資信託の方がETFよりも低コストで運用できる可能性もあります。
(最近では、ETFの買付手数料を無料としてるネット証券が増えてきている。)
つまり、国内債券ETFで投資をするのも、普通の投資信託で投資するのも、それほど大きな差にはならないかもしれないというわけです。
低コストである以外に、ETFのメリットには、注文時の価格で取引できるというところがあります。
国内債券ETFを使うメリットとしては、こちらの方が大きいのかもしません。
時価で取引できるために、購入する価格は、買った時にわかり、売った価格も売るときにわかる、なおかつ指値注文や逆指値注文などもつかえます。
国内債券ETFの利用価値?
正直、国内債券ETFを使うくらいなら、為替ヘッジを行っている外国債券ETFを使った方がましな気もしなくもないです。
外国債券のデメリットは、為替リスクが大きいために、リスクとリターンのバランスが悪くなっているところです。
外国債券のリターンのほとんどは、利息リターンであるのに、その利息リターンよりも為替リスクの方が大きくなってしまっているわけです。
確かに、為替ヘッジを行うことで、コストが上がることにはなってはしまいますが、日本の国債に比べれば、まだ外国債券の方がリターンは上になる期待は持てます。
そうはいっても、ETFでポートフォリオ運用を行っている人にとっては、国内債券という資産クラスがあることは、とてもありがたいのかもしれません。
実際、国内債券ETFを運用する野村アセットマネジメントも「単独で大ヒットするとまでは期待していないが、」と国内債券ETFは売れる商品だとは考えていないようで、それよりも「分散投資のポートフォリオを組むには当然必要な部品だ」という認識を持っているようです。
単純に国内債券に投資をするだけならば、ETFや投資信託などを利用するのではなく、証券会社で時々発売される社債や、個人向け国債などに投資をしたほうのが、効率的だと思います。
これらの債券は、満期まで保有していれば、損失となることがほとんどありませんし、少ないかもしれませんが、ほぼ確実に利息という収入もあります。
ところが、ETFや投資信託という形になると、満期まで保有するという考えがなくなるため、現金化するときに、損失となる可能性が生まれます。
いわゆる基準価格の変動によるものです。
つまりは、単純に国内の債券に投資をするという目的には、ETFや投資信託といった商品を利用して投資することは使い勝手が良くないわけです。
しかし、ポートフォリオ運用となると話が違ってきます。
ポートフォリオ運用をする中では、基準価格の変動は、むしろあった方がいいのです。
例えば、先進国の株式が下落しているときに、国内債券のETFの基準価格が上昇してくれれば、資産全体としての値動きをマイルドにしてくれることが期待できるからです。
そういう意味で、国内債券ETFという存在は、ポートフォリオ運用に欠かせない部品と考えられているわけです。
この国内債券ETFは、収益を求めるというたぐいのものではなく、ポートフォリオ運用をするための、『部品』という役割を持っているわけですね。
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