『勝てる投資家は、「これ」しかやらない MBA保有の脳科学者が教える科学的に正しい株式投資術(上岡 正明)』

これといって特徴はない本だった?

読み終わって感じた正直な感想としては、これといって特に特徴のない本というイメージでした。

はっきりと『これ』とわかるようなノウハウが披露されているわけでもないですし、さまざまな投資の考え方は披露されてはいるけれど、今すぐ使えると言えるほど、これまたはっきりしたものがあったわけでもないような気がしています。

「なるほどなぁ」と思うところはあるけれど、具体性があまりない分、全体を通してすぐには使えない話のようにも感じました。


『「これ」しかやらない。』と具体的な話が書かれているかのように思ってしまうタイトルではありますが、実際の内容は、「これ」というほど明確ではなかった気がしています。

投資の考えたかを学びたいなら、他にも色んな本があるし、具体的なノウハウも別の本のほうがより具体的だと感じます。

この本は、本書の中で筆者が「株式投資の勝ち方の大全集」だと言っている通り、いろんなものをこの一冊に詰め込もうとしてしまっているのかもしれません。


読もうと思えば、2,3時間程度で読み切れる量の本の中に、株式投資のすべてを詰め込もうとう筆者の思いもわかりますが、それによってかえって具体性が消えてしまったのかもしれないと感じました。


株式投資の奥の深さ?

筆者も、株式投資のために本を100冊以上読んだというように、本当の株式投資で「勝てる投資家は、これしかやらない」は、とにかく本を読むということなのかもしれないと思いました。

筆者も、わかりやすく、シンプルに、「株式投資で勝てるためのノウハウ」を伝えようとしてくれてはいますが、株式投資の経験のない人が、本書を読んでどこまで理解できるかわからないなと思いました。


株式投資のような、ある意味勝負の世界は、知識だけでは勝てず、またノウハウだけでも勝てない。

必ず、勝ったり負けたりを繰り返すことになるため、できるだけ勝ちやすい自分にあった勝ちパターンを手に入れるまでには、時間と労力と忍耐力、そして失敗したときのコストが求められるのだと思います。

その時間と労力と忍耐力、そして失敗したときのコストを最小化するには、たくさんの人の体験から学ぶということが効果的で、つまりは「たくさんの本を読む」ということが最も効果的なのかもしれません。


その勝ちパターンも自分にあったものでなければ、うまく行かないというのも株式投資の難しさです。これは、同じ勝負の世界でもあるスポーツなどに例えることができます。

自分の体格や性格などにあった戦術、作戦、戦い方、そういうのがわかっていないと中々いいパフォーマンスが出ない。人のモノマネをしている段階では、まだ一流とは言えないところがあると思います。

いろんな有名な選手たちの戦い方や体の使い方を学び、それを実践しながら、少しずつ自分流に仕上げていくことで、最高のパフォーマンスが出せるようになっていくのではないでしょうか?


本書の中でも言っている通り、株式投資は自分流を見つけなければいけないところがある。

つまり「これしか」というタイトルではあるけれど、実際には「これしか」というほど単純に納めることができないという、矛盾したタイトルでもあるのだと思います。

おそらく筆者もそれをわかった上で、できるだけ「これだけ」に絞ろうと頑張っては見たものの、結果的に具体性の見えない、全体的に締まりのないような感じの本になってしまったのかもしれません。

筆者はこの本で、かなり難しい難題に挑戦したんだろうということを感じました。

シンプルにまとめようと思っても、そのシンプルが奥深いものになってしまって、簡単には理解できない世界。それが株式投資なのかもしれません。


筆者自身、本を読むことの大切さを、本書の中で説明していました。

本書で一番肝心なところは、もしかすると、ここにあるのかもしれないと感じました。

実際、株式投資で自分流の勝ちパターンともいえる「投資法」を身につけている人たち、そしてその投資法をより高度に磨いていっているような人たちは、よく本を読んでいると感じています。


0コメント

  • 1000 / 1000