黄金サイクルと農耕民族型投資戦略 (浜口準之助)

2007年1月に発行されたちょっと時が経ってしまっている本です。2007年というと、リーマンショックより前、サブプライムショックぐらいの頃です。

当時、なんとなく気になっていたのですが読んでいなかった本を改めて読んでみたという感じです。

この本に興味を持ったのは表紙絵です。昔『豊かさの誕生』という本を読んだことがあって、その本の表紙に雰囲気が似ていることがきっかけでした。

10年近く昔の話なので、なんとなくの記憶でしかないのですが、豊かさが生まれた背景には、「民主主義」と「資本主義」という制度が生まれたことから始まったという話だったと思います。

当時学校の授業などでは、なんとなくでしか教わっていなかったこの2つの言葉に、「こんなに大きな意味があったのか!」という事を気づかされた、という印象を持ったことで、強く印象に残っている本です。

民主主義という制度によって、個々人の財産をその人の者として国からも対外的にも認められることで自分の財産を作るという事が始まり、資本主義によってその財産を増やすという行動が始まり、豊かさというものが誕生したといった内容だったように思います。

言われてみるとその通りかもしれないと。国から与えられた貴族といった立場によるではなく、自分自身の力で豊かさを手に入れようというのが始まったのには、そういう経緯があると説明されると、なるほどなと思ったことが印象に残っています。

日本でいえば、明治維新がイメージに近いですよね。

この「黄金サイクルと農耕民族型投資戦略」は、それとはまったく?関係のない話ですが、一度、目から鱗が落ちるという感覚があったことで、似たような表紙だというだけで興味がわいたという感じです。

そして、読んでみると、「興味が湧いて当たり前だ」と感じました。

今の私が持っている投資に対する考え方に非常に近いんです。

経済にはサイクルがあるという発想。そしてそのサイクルをできる限り自分の投資戦略に絡めていこうという姿勢。

株式投資を行う上で、合理的な投資戦略は絶対に必要だという考え方。「戦略なき株式投資は、やる前から敗北者になることがほぼ必定である」とまで言っています。

そして、低位バリュー株への投資を行おうという点。この投資先が「農耕民族型」投資です。

私の場合、低位という事にはこだわっていませんでしたが、バリュー株という点には重きを置いています。

なんといっても長期投資で考えれば、バリューという戦略を取ることがやっぱり効果的なんですよね。このことはデータなどでバリュー投資が好成績であると説明している本もたくさんあります。

しかも、本書と同じ低PBR銘柄を狙うという点。なぜ低PBRなのか、その考え方もすごくそっくり。

また、高配当を狙うという点。相場はいいときばかりではないですからね。悪いときにも相場に参加し続けるためには、やっぱり相場に参加するだけの意味を見出さないと心が折れそうになったりします。そんな時に配当金が出たりすると、なんか助けられたような気がします。(ほかの人がどうかはわかりませんが。)

実際にNYダウ以上の成績を上げるための投資戦略として「ダウの犬」というものがあります。この「ダウの犬」は、単純に言えばNYダウ銘柄の中で高配当のものを選び出すといった戦略です。

そして、ビジネスの仕組みや業界での立ち位置などを見るといっていますが、それはそんなに重要じゃないと。そこは好みの問題だけだと言っています。

ここにも非常に同意です。

投資の手法や考え方が非常に似ているだけに、また非常に参考になるところもありました。

なぜ読んだのが今なのかと思ってしまいます。

約10年かけて、失敗したり成功したり、いろんな本を読んで勉強したりしながら、やっと今築けてきたものが、すでに10年前に答えがでていた。

10年前にこの本を読んでいれば、今いる地点に、10年前にすでについていたのかもしれない。

と考えたりもしてしまいます。

その反面、10年かけていろんな経験を積んできたからこそ、今この本に書いてあることの意味を受け止められるのかもしれません。

もしかすると、ある意味運命の出会いだったのかな?

0コメント

  • 1000 / 1000