う~ん。薄い。あっという間に読み終わってしまう。
そしてシンプル。
いいことなんだろうけど、ちょっと物足りない・・・。
タイトル通り、あまり投資になれていない人が、資産運用を始めようという場合に、どうすればいいのかを実にシンプルに、それでいて非常に有効で高度な運用を実行できるための方法をを示してくれています。
本当は非常に複雑な考えを、すごくシンプルにし、簡単に実行できるようにすることってすごいことだと思うのですが。
いきなりこんな明快な解答をもらってしまって、初めて資産運用を始めようとする人に、この価値が伝わるのかどうか?
資産運用の仕組みを学ぶには、ある程度の段階があると思っています。
まずば、分散投資を学びポートフォリオ運用をすることから始まると思っています。
そこにある原理や理論としては、各資産には得意な時期と不得意な時期があり、それぞれが違う値動きをすることがあります。
そして標準偏差や相関係数などの数学的に証明された、効率的な資産配分があるということを知ることになります。
ただ、実際に運用を始めてみると、マーケットというのは数字だけでは説明しきれない不思議があることに気が付きます。
そこにあるのは、複雑系と言われる物理学の世界で、「想定外が起こる世界」というやつです。
その「想定外」にどう対処するかが、運用の成績にとても大きな影響を与えることもあるわけです。
そこで、いわゆる暴落(「想定外」)への備えというのをポートフォリオに加えることを考えるようになるわけです。
この時点ですでに、普段目にするような投資信託以上のことを実践する段階に入っている感じです。
次に、なぜかはわからないが、なんとなく、必ずあるものとして、サイクルというものがあります。
良いことがあれば、そのうち悪いことがある。でもその後にはきっと良いことがある。
そういう経験は必ずありますよね。
経済や景気、そしてマーケットもそうです。
好景気があれば、いずれ不景気が来る。そしてまた好景気が来る。
といったサイクルを繰り返しています。
いつ来るのか、一つのサイクルが、どのくらい続くのかはわかりませんが、必ずそうなります。
であれば、そのサイクルに合わせて資産配分を変えた方が運用の成績が良くなるんじゃないかと考えるのは当然のことです。
そして、その為にどうしたらいいのかと、自分のポートフォリオに変更を加えることを考えるわけです。
ただ、「景気のサイクルをとらえることが難しい。」「下手に資産配分をいじってしまうと、ポートフォリオ運用に期待してたリスク軽減の効果が薄れる。」「判断を間違えて逆に運用成績を下げてしまった。」といったことになってしまうこともあります。
そのようなことにならないために、いろいろと工夫したり、経験を積みながら方法を形作っていくものなのですが。
そこまでの答えをこの本では教えてくれちゃっています。
しかも、すご~く簡単な方法で。
シンプルだからこそ、これらのいろんな中身が伝わらずに、この解答にどれだけの価値があるのかが伝わらないんじゃないかと思って。
今回、自分なりにそこのところを補強したつもりなのですが・・・。
つまり、利用するしないは別にして、それだけの価値がある内容じゃないかと思ったわけです。
ただ、シンプル過ぎること?、本自体が薄いこと、などで個人的にはなんか物足りなさを感じてしまったというわけです。
でも、難しい話や言葉は極力省いてしまっている感じで、非常に読みやすいです。
資産運用初心者向けの本だと思いますが、やっていることは結構高度なことだと思いますよ。
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