「資産運用は、しないといけないの」 いいえ。別にしなくたっていいんです!

老後が心配、長生きしたら生活が破たんする、日本の財政は危険域。

そんな不安な言葉とともに、株式市場の好調な流れもあって、資産運用に取り組まなければいけないかのような雰囲気になっています。

しかし、そうはいっても「元本割れするのは怖い。」そして何より「今まで株式などに投資をしてきた経験も知識もないので、資産運用といっても不安しかない。」そんな気持ちになっている人も少なくないことでしょう。

「資産運用をしなければいけない」、その話は本当にその通りなのだろうか?

資産運用が必要というのは、金融機関の都合?

「日本はいつ財政破たんしてもおかしくない?」

「資産運用をしないとインフレが来た時とんでもないことになる?」

「資産運用をしないと、老後の生活が大変なことになる?」

「貯蓄から投資へ」

といった不安が言葉が、私たちの身の回りに蔓延しています。

そして、その不安を利用しているかのように、「投資をしましょう。」「資産運用に取り組みましょう。」「投資信託を積立しましょう。」「株式投資を始めましょう。」などといったスローガンを不安な言葉と同じくらい、見かけることがあります。

でも実は、これらの言葉は、『銀行や証券会社といった金融機関の人たちが、自分たちの商品を売りたくてやっている販促活動でしかない』のかもしれません。

実際、投資信託を勧めてくる人に、「あなたは何に投資をして、どのくらいの資産を築いていますか?」と聞いてみたらどうなるでしょう?

案外、「私は、まだ投資信託を買っていません。」とか「私も、つい最近、投資信託の積立を始めました。」などといった、資産運用初心者とたいして変わらない程度の経歴しか持っていないかもしれません。

中には、「もう十数年前から投資信託に投資していますが、運用益なんてほとんど出ていないです。」なんて人もいるかもしれません。

このぐらいの成績と認識で、本当に資産運用が必要だと、彼らは思っているのでしょうか?

彼らの収入は、運用益を出すことではなく、運用商品を売ることです。

そして、売るために不安を煽るというのは、常套手段です。

資産運用をしなければいけない理由としている『不安』は、案外なんの根拠もないことなのかもしれません。

商品を販売している金融機関の窓口の人自体、その『不安』の根拠をちゃんと理解していない可能性さえあると感じています。

人は不安を簡単に感じてしまうものです。

銀行や保険会社などの組織の中に、不安を感じさせる雰囲気を作れば、その組織にいる人は、ちゃんとした根拠もなく、ただ不安だけを感じとって、まじめな顔して人に話すようになるものです。

資産運用の目的は、資産を増やすことではなかった?

まずは、資産運用の目的をちゃんと認識しましょう!

資産運用の本当の目的とは、『資産をインフレなどの危険から守る』ことです。

つまり、資産を増やすことが資産運用の目的なのではなく、あくまで『守る』という発想から生まれたのが本来(昔から)の資産運用なのです。

ただ、確かに投資で一財産を築いた人たちもたくさんいます。

でも、そういう人たちが誰か、名前を挙げてみようとすると、意外にも長い長い人類の歴史の中で、比較的最近の人たちだという事に気づきます。

たえば、お金持ちとして有名なロスチャルドやロックフェラーといった一族は、だいたい西暦18世紀ぐらい。

そして今、世界一の資産家と言われている人たちは、一代で財産を築いた今の人達です。

例えば、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ、アマゾンのCEOジェフ・ベゾス、そして投資で世界トップクラスの資産家になった、ウォーレン・バフェット。

つまり、投資で稼ぐなんて言うのは、民主主義が生まれ、個々人の権利が確立され、資本主義が始まり、金融が発達してきた、人類の歴史から言えば、ごくごく最近の話なのです。

それまでの資産運用は、あくまで事業や労働で稼いだ財産を、失ったり奪われたりすることがないように、『守る』ということにあったわけです。

もっと言えば、投資で資産を派手に築くことができるようになったのは、通貨(お金)を金(ゴールド)の裏付けを必要とすることなく、どんどんお札を刷ること(作れる)ができるようになった(1971年のニクソンショック)後からが本番だった、という話もあります。

つまり、もし資産運用の本来の目的が資産を『守る』ことにあるのだとしたら。

日本人はその方法を十分に熟知していると言えるのかもしれません。

今、資産を守る一番簡単で効果的な方法は、預金することですからね。

預貯金は、金融機関が倒産しても1,000万円までは保障するという『法律』があり、元本毀損の機能に関してはかなり高いものが期待できそうです。

また、ほとんど手数料をかけることなく、空き巣などから資産を守るのにも適しています。

さらに、いろいろ危険だと騒いでいる人もいますが、現実がデフレである以上、円という通貨の価値は下がっていない上に、リーマンショックといった大きな経済危機が来ても、円の価値は下がるどころか、他国の通貨よりも価値が上がっていたぐらいです。

(当時、スイスフランと日本円が、世界的に上昇していた。)

つまり、少なくとも今現在は、日本国内でなんと言われようとも、世界的には、円という通貨には価値を担保できるだけの力があるとみられているわけです。

資産運用が、資産を守るためなのだとしたら、日本円での預貯金というのは、かなり効果的な方法なのかもしれません。

「すでに、資産を預貯金という、財産を『がっちり守る』方法が確立されているのに、あえて株式などに投資をして、リスクにさらすことに意味はあるのでしょうか?」

そう考えると、「世間で言われている株式や投資信託に投資をする資産運用は、本当に意味のあることなのだろうか?」と疑問にも感じてきます。

ただ、気になるのは、預貯金という安全な方法が確立されているばかりに、その安全な世界につかり過ぎて『ゆでガエル』になっていないでしょうか?ということです。

今までの話のような内容をわかっていて預貯金で保管しているのと、ただ漠然と預貯金に保管しているのでは、ちょっと話が違う気もします。

資産運用は、2の次、まずは稼ぐことが基本のようです。

そもそも、投資だ、資産運用だと言えるようになったのは、働いて現金を稼ぎ、貯蓄が出来るようになってきたらからです。

人々に貯蓄ができてきて、はじめて、投資だ、資産運用だ、と言えるようになったわけです。

つまり、必要なことは、十分に稼ぐという事なのでしょう。

まずは稼いで、それ以上に儲けたい、となった時に投資が出てくるというのが本来の流れなのかもしれません。

生涯現役のように、いつまでも稼ぐことが出来たら、投資も資産運用の必要ないですよね。

公的年金で十分な生活の糧が得られれる場合も、投資をしてあえて資産をリスクにさらす必要はないかもしれません。

最近は副業や、ちょっとした個人事業的なものが注目されています。

定年退職後は、自分のいままで培ったノウハウや知識、技術をつかって、新しく事業を始めたいといった話も増えてきているように感じます。

70、80過ぎても元気な人は結構多いものです。

そして彼らは、元気なうちは何らかの形で社会とかかわっていたいと考えている、そしてその中で多少の収入を得ている。

資産運用はしなければいけないものではないのかもしれません。

それよりもなによりも、「元気があれば何でもできる」ぐらいの、生きる力のようなものの方が私達には大切なのかもしれません。

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