ロボアドバイザーの投資に触れてみた結果?

ロボアドバイザーによる資産運用は人気のようですね?

『THEO[テオ]』というロボアドバイザーサービスを運営している㈱お金のデザインの調べでは、ロボアドバイザーサービスを利用して満足できると答えた人が、87.7%だという事です。すごい満足率です。

個人的にも、『WealthNavi[ウェルスナビ]』を使う機会があったので試してみました。


『WealthNavi[ウェルスナビ]』を使った感想。

一言で言えばラクチンです。入金さえすれば、後は自動で資産配分の決定やそれに合わせた買付及びリバランスまで全部やってくれます。

ポートフォリオ運用でよく言われるのが、資産運用成績の90%は資産配分によるものだという話です。その資産配分を自動ですべてやってくれるのだから、ラクチンとしか言いようがないですね。

さらに、『WealthNavi[ウェルスナビ]』には、税金の最適化機能もあるというので、さらにラクチンです。(『THEO[テオ]』にはその機能はありません)

税金の最適化というのは、ロボアドバイザーでは主にETFを取引しているわけですが、ETFは売却した時に利益が出れば、課税され。売却した時に損失が出れば、課税されず、他の売買で出た利益と相殺されます。

ロボアドバイザーが自動でリバランスを行うと、ETFの売買が行われるわけですが、その時に利益が出れば、課税されることになるわけです。

しかし、リバランス時の売買で利益が出て課税されても、ロボアドバイザーで運用している資産全体では含み損があったらどうでしょう。

含み損と売却益のトータルで損をしているのに、税金を支払っているということになりかねません。

税金の最適化とは、そんなときに、含み損を抱えているものを売却して損失を確定し利益と相殺してしまって、税金の支払いをなくすという機能です。

この取引は、ヘッジファンドや個人投資家などがよく年度末や年末に行っているらしく、年末のマーケットの値動きに影響を与えていると言われています。

とにかく、そういう面倒なことをすべて自動でやってくれるのですから、ラクチンです。

ここで少し気になることがあります。

税金最適化のために売買の回数を増やしてしまうとETFの売買手数料はどうなるの?余分なコストを支払っているのでは?という疑問です。

しかし、『WealthNavi[ウェルスナビ]』も『THEO[テオ]』も、売買手数料は無料となっているようです。つまりリバランスや税金最適化のために何度売買してもらっても、コストはかからないという事のようです。

そうなると、ロボアドバイザーのコストは、ロボアドバイザー使用の手数料1%とETFの信託報酬手数料という事になります。

つまり1.2%程度という事になりそうです。


ロボアドバイザーのコスト。

ラクチン運用のロボアドバイザーですが、資産運用でとても重要なことはコストです。

さらに言えば、ロボアドバイザーのようなリスクを軽減する目的の運用の場合には尚更コストを意識することがとても重要になります。

なぜならリスクを軽減するという事は、リターンを減らす行為だからです。リスクを軽減できたのはいいけれど、リターンも減って、コストでリターンの大部分を食われてしまったのでは意味がないという事です。

その点から言えば、複数の資産を組み合わせるバランス運用に1.2%の手数料というのは高いと思っています。

例えば、低リスク運用を選んで、目標リターンが3%程度とした場合、その3%から運用コストの1.2%を引くという事は、リターンの約半分を手数料として払っているようなものです。

複数の資産に分散したバランス運用が望みであれば、投資信託のバランスファンドから探せば信託報酬手数料が0.数%程度のものがゴロゴロあります。

投資信託のバランスファンドもリバランスなどを自動でやってくれ、かつ税金の最適化を考える必要もない。ラクチン運用です。

個人的な感覚では、ロボアドバイザーを使うのであれば、投資信託のバランスファンドで十分かもしれないと思うところです。

さらに言えば、投資信託ならばNISAや積立NISA、確定拠出型年金といった有利な税制が使えたりするため、もっと有利である可能性さえあります。

ロボアドバイザーの良いところとして、個々人の投資目的や運用期間、リスク許容量などから、その人に合わせた資産配分を考えてくれるという話がありますが。

おそらく投資信託のバランスファンドを使ってもそれほど変わらないものと思っています。例えば、大きな金融ショックがあって資産が大きく下落して、バランスファンドが30%下落した時に、ロボアドバイザーは下落率を10%に抑えたなんていうことにはならないだろうという事です。多分、バランスファンドと同じ30%付近になるのではないかなと思います。

基本的に、投資信託のバランスファンドもロボアドバイザーも投資戦略に大きな違いはありません。

資産運用の成績を決定づけるのは資産配分ではなく、投資戦略にあると私は考えています。つまり、同じ投資戦略を選択すれば同じ成績になるはずということです。

2,3%程度のリスクの違いだとしたら、少しでもコストの低い方を選んだ方が賢い選択になるような気がします。


ロボアドバイザーの満足度って?

ロボアドバイザーを使うと運用してもらっているという感覚があります。

『WealthNavi[ウェルスナビ]』を使うと、今どのETFを買い付けて全体の何割を占めている。また、どのETFを売買している、どのETFから分配金の支払いがあった、というのがわかるようになっているため、なんか誰かが運用してくれているような感覚になります。

これは投資信託にはない感覚かもしれません。投資信託にも月次レポートというのがありますが、それを毎回チェックしているような人はごくごく少数だと思います。

この辺は、運用成績に関係なく、満足感を得られるような気がします。

それとロボアドバイザーの高い満足度、87%ですが、これには市場環境の影響が強い気がします。

正直今は、「何を買ってもなんとなかる。」そんな環境です。株価も上がれば、債券もそこそこ、不動産などのREITもまあまあ、金や原油といったコモディティもとりあえず底割れしそうにない。

つまり、安心してリスク資産を買える環境です。

という事は、ロボアドバイザーが優秀だからリターンが生まれているわけではないのですが、人はリターンさえ目に見えてでていれば、結構満足してしまうものです。

例えば、外貨建て保険などで利益が出たら嬉しいと思うか?と言われて、おそらく8割以上の人がうれしいと思うと思います。

しかし冷静に他の市場を見渡せば、米国債などの外国債券や、外国債券投資信託、といった商品を使っていた人の方がはるかに大きな利益を手にしているはずです。

外国債券の投資信託を購入するなんて、外貨建て保険に入るより簡単にできるぐらいです。つまり決して外貨建て保険以上の利益を手にできなかったわけではないという事です。

その利益を逃したわけですから、果たして満足してもいいものか?という疑問が出てくるわけですが。

もしかするとロボアドバイザーでも同じことが起こる可能性があります。

つまり、ロボアドバイザーに満足するのはまだ早いという事です。

ロボアドバイザーが優れているかどうかは、弱気相場の乗り越え方と、弱気相場から強気相場へ移行する中でどれだけ置いて行かれないかというところを見てから判断するべきだと思います。

それらを経験した上で、同じ投資戦略を使うバランスファンドより高い利回りを叩き出せて初めて、ロボアドバイザーが優秀であると言えるのではないでしょうか?

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