マネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール

以前から気にはなっていたのですが、読んでいなかった本です。

スイスとか銀行家といったタイトルだったので、勝手に分散投資やインデックス、ポートフォリオといった安全重視の投資に関する内容なのかと想像していたのですが、まったく違う内容でした。

お金を掛けるという投機や投資すべてに共通する理の本でした。

この本は、トレーダーとして有名なラリー・ウィリアムズが年に一回は読み返すといったほどの本です。投機をする人にとって非常に需要なことが書いてある本であることは容易に想像できます。

『「失っても大丈夫なお金だけ賭けること」ではお金持ちになれない』

『「お金をリスクにさらせ」、リスクを自ら取りに行かなければ利益は得られない』

『「長期投資を避けよ」、必要な長期資産計画は、お金持ちになろうとする意思だ』

全くその通りだと思いました。

一般的には、この発想と逆に当たることが言われています。

投資は余裕資金でやれ、リスクを軽減するためにインデックス投資やポートフォリオ戦略などでできる限り分散投資を行いなさい、長期的な計画をたて貯蓄や投資に励みなさい。

もっともらしく聞こえますが、この本を読むと、この考え方ではお金持ちになることはできないだろうなと改めて考えさせられます。

失ってもいいお金では、リスクにさらすお金の絶対量が少なくなるため、大きく儲けることはできなくなるし、自ら望んでリスクをとるぐらい、むしろリスクをとることを楽しめるぐらいにならないといけないということは、言われてみればその通りです。リスクをとらずに利益を得ようなんてムシのいい話です。

良くファイナンシャルプランナーや保険の外交員が長期的な計画書を作成したりしますが、資産形成のためにはそういう計画はむしろ害になることもある。長期的な計画を立てたって、リスクをとっているわけだから、計画通りに進むわけがない、同じことをするだけで大きな資産が築けるほど世の中甘くないってことでしょう。投資をしながら、その時その時で考え、判断し、行動していかなければいけないのは当然です。

『長期資産計画は、お金持ちになろうとする意思だけだ』、いい言葉です。

これらの話は投資ではなく、投機の話だと思うかもしれません。

しかし、投資と投機の違いってどこだろう?

大学院教授であり、投資家でもある山崎和邦さんは著書で、投資と投機に違いはないといったことを言っていました。

投機というとギャンブルとか、デイトレードといったことをイメージしがちですが、投機とは機に投じるという意味だと考えれば、チャンスとみて資金を投入するという点では投機も投資も一緒だと言うことです。

その通りだと思います。本書の中でも似たようなことを言っていました。

投資という言葉の方が、投機よりも信用できるし、ちゃんとしたことをしているというイメージがあるためか、投資という言葉を使っているだけ。本当にそうなのかもしれません。

もしかすると、投資とは、投機の一部なのかもしれません。

この本に書いてあるのは、投機についての理です。投機をする上で、押さえておかなければいけいないこと、つまりゲームで勝つためには、そのゲームで負けないようにするための基本を知らなければ話になりません。

本の中ではポーカーなどを例に出していますが、これはポーカーなどのギャンブルに限った話ではないように思います。将棋や囲碁といったゲームはもちろん、サッカーや野球、テニスといったスポーツでも同じことだと思います。

投機というゲームで負けないために、そしていつか来る幸運を確実につかむために、そのために必要なこと、それがマネーの公理なんだなと感じました。

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