富裕層の資産運用と、資産形成層の資産運用?

良く、「富裕層の資産運用とは」といった話があるかと思います。

最近増えてきたロボアドバイザーのうたい文句にも、「富裕層が向けの資産運用法を取り入れています」と言っていたりします。

確かに、富裕層の使う資産運用と聞くといいもののように感じます。

しかし、富裕層が使う資産運用法と、資産形成層が使う資産運用法は別なのではないかと思っています。


富裕層が使う資産運用戦略?

富裕層が使う資産運用法とは、別に今の富裕層が、その資産運用法で富裕層になったというのとはちょっと違うと思っています。

ロボアドバイザーにしろ、ピクテのような富裕層の資産運用を行うプライベートバンカーのようなものにしろ、基本的な運用方針は、株式や債券、不動産などの数々の資産へ分散投資をするといったものです。

この各種の資産へ分散投資という運用法の一番の目的は、「資産を守る」という点です。

「資産を守る」とは、

・必要以上にリスクをとらない。

・何が起こっても資産をできるだけ減らさない。

・インフレに負けない。(物価基準で資産を減らさない)

といったものです。

つまり、富裕層の資産運用として紹介されている運用法には、すでにある資産を減らさないという目的のための運用法であったりします。

対して、資産形成層は、今ある資産を守ることよりも、今以上の資産を築いていくことが目的であるはずです。

そうなると、

・それなりのリスクは積極的に取っていく必要がある。

・負けることも経験、最終的に勝つことを目指す。

・インフレ以上の運用成績を目指す。

といったことが必要になってくるように思います。

つまり、富裕層という言葉のイメージで、「富裕層の資産運用法」は富裕層になれる資産運用法なのだと勘違いしそうですが、実は本当に自分が求めていることと、富裕層の資産運用法は全く違うものだったということもあるかもしれません。


資産を守る資産運用、分散投資とは?

そもそも分散投資とは、リスクを軽減させるための手法です。そしてリスクとリターンは相互に関係しあっています。リスクを下げればリターンが下がり、リターンを上げたければリスクを大きくしないといけないという関係です。

つまり、分散投資でリスクを軽減させれば、リターンは減少することを意味しています。

このことは、資産形成層が、できる限り高いリターンを求めたいとなれば、過剰な分散投資はかえって逆効果となり、できる限り集中投資を行う方がより臨んだ結果が得られるようになるかもしれないということです。

例えば、株式投資と債券投資に分散投資することで、株式投資に集中するよりもリスクを抑えることができるという話があります。

確かに、単年度で見ていけば株式投資集中よりもリスクは少ないはずです。

ですが、リターンを求めるならば、株式投資集中になるはずです。なぜなら、債券投資よりも株式投資の方が長期投資では収益率は上だという話は過去からずっと言われていることだからです。

過去にさかのぼってデータを調べればほぼ間違いなくそうなっているとも言われています。

過去のデータが未来に通用しないなんて可能性もなくはないですが、それもリスクの一つということなのでしょう。

過去のデータを信じるならば、できる限りリターンが欲しい資産形成層は、株式への集中投資を長期投資で行うということが一番成功の可能性が高いということです。

富裕層の運用法と言われている分散投資は、株式投資や債券投資、不動産、金、ヘッジファンドなどなどいろんな資産に分散しています。さらに株式投資もインデックスファンドなどをつかって、それこそたくさんの銘柄、世界の国々に分散投資されています。債券や不動産なども同じです。

そこまで分散して投資をするのには。

現預金などではインフレに勝てない。

インフレに勝つには基本的に株式投資が最善。

しかし、少数の銘柄では危なっかしいので、市場全体の銘柄を保有してしまおう。

それと、株式投資だけに投資を行えば、時期によっては大きく資産を減らすことになってしまうかもしれない。できれば、一時でも資産は減らしたくない。

だから、株式とは値動きの違う債券や不動産など他の資産を組み合わせて総資産全体の価格変動を抑えようという考えからきています。

つまり、富裕層の資産運用とは、リターンが少なくてもいい。とにかくインフレに負けず、今の資産残高が一時でも減るようなことがないようにするにはどうしたらいいかという発想から出来上がっているわけです。(全部が全部そうではないですが。)


富裕層の資産運用と資産形成層の資産運用。

富裕層の資産運用=今ある資産を守るための運用

資産形成層の資産運用=将来にできるだけ大きな資産を築きたい

という違いがあるように思います。

もしそうであるならば、資産形成層の資産運用は、「将来にできるだけ大きな資産を築くための資産運用」を取り入れなければいけないと思われます。

もし「今ある資産を守るための運用」を行ってしまえば、それは「将来にできるだけ大きな資産を築くための資産運用」にはなっていない可能性もあります。

富裕層という言葉から、なんかとてもいいものだと思いがちですが、その資産運用法そのものがどのような目的でつくられ、どうなることを期待してのものなのかをわかっていないといけないように感じています。

その上で、その運用法を取り入れるべきかどうかを判断する必要があると思います。

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