簿記という言葉を聞くと、「めんどくさい」とか「難しい」といったイメージがあるように思います。
マネーフォワードのアプリのコラムの中に、漫画で簿記の勉強ができるという紹介が出てました。(「文字」よりも先に「簿記」が生まれた!?)
ちょっと気になったので読んでみました。
内容的には、ファンタジーの漫画だけど、簿記の教材みたいになっている感じです。ただ、簿記がわからなくても、物語として読めるところがあるので、簿記の勉強のためと目的を絞るほどでもないのかなと思います。
しかし、簿記の話を抜いて物語だけで見たら、ちょっと物足りないのかなという感じも受けました。
簿記って、やっぱりめんどくさいですね。
漫画にしても、やっぱり簿記はめんどくさい。
なんというか、簿記の話になるとどうしても説明がくどくなるんですよね。この漫画でも、簿記の話の部分はやっぱり「くどいなぁ」と思ってしまいます。
今の時代、会計ソフトを活用したりすることで、そんなに簿記に詳しくなくても、複式簿記ができてしまいます。
また、マネーフォワードのような家計簿ソフトやクラウド会計ソフトなんかを使って、銀行口座の取引などを自動で取り込めるようにしたら、自分が複式簿記を使っている感覚すらないのではないかと思います。
つまり、改めて簿記の勉強なんかしなくても、簿記ができてしまうというこになります。
しかし、簿記の基本を知っていると、会計ソフトで出した帳票などを見た時に、理解が深まる部分はあるのかもしれません。
そういう意味では、こういう漫画でなんとなく簿記の雰囲気を感じるだけでも十分有益なのかもしれません。
簿記って結構すごいのかも?
漫画とは違いますが、『「文字」より先に「簿記」が生まれた!?』なんて話を聞くと、簿記ってすごいのかも改めて思います。
コラムの内容では、取引の記録するために文字が生まれたと言っています。
確かに、「文字が必要になるときは?」と考えれば、何かを記録する時ですよね。
そして最も記録に残したいと考えるのは、自分の財産の記録なのかもしれません。つまりそれが簿記になってくるってことですよね。
簿記が生まれたおかげで、徴税が簡単になったという話があります。
いまの日本では、簿記と言えば確定申告のため。つまり税金のため、というイメージが強いような気がします。
ですが、本当は簿記が生まれ、その利用価値を感じて広く普及したころに、それを税金の徴収のために利用されたというのが実際の流れだったそうです。
しかし日本では、税金徴収のために便利だということで、明治時代に簿記が持ち込ちこまれたという時代背景があるようで、その結果、日本では税金のために簿記を使うというイメージになってしまったのかもしれません。
そもそも、簿記があるおかげで。
複雑な商取引が可能になり。
資産負債が明確になることで、個人の財産も把握でき。
資産の把握が可能なため、株式や債券を買うということが可能になり。
株式会社など、たくさんの人がお金を出し合う組織が生まれ。
いろんな技術開発や商品開発、サービスなどが生まれることになった。
そう考えると、簿記という発明は、ものすごく偉大なことなのかもしれないと思えてきます。
複式簿記という仕組みのすごさ。
必ず原因と結果が記載される複式簿記によって、すべての取引が記録される。
これって凄いことですよね。ほんとよく考えたなと感心します。
簿記と言えば、「貸方」と「借方」という言葉が必ず出てきますが、正直なんのことだかわかりません。
なんで「貸方」、「借方」というのか、なぜそういう記帳の仕方(仕訳という作業)をするのかよくわかりません。
しかし、よくはわからないけれど、素直にこのルールに従って記録していけば、財産の把握も、収支の状態もすべて明確にわかるようになる。
すごい発明です。誰かが考え出したというよりも、いろんな人が創意工夫をしながら徐々に今の形に作り上げていったようですが、人間はすごいなと思います。
少しとっかかりづらい簿記の勉強ですが、そもそも、「なぜこうなるの?」「なぜこうするの?」とどうしても思いがちです。ですが、それは考えてはいけないことだと思っています。こうするものなんだと理解するしかないと思います。
おそらく、そこが簿記をわかりにくくしている大きな原因なのではないかとも感じています。
そしたら、物理学で考えてみましょう。
F=mv2乗
高校で習った誰もが知っている、有名な式です。
でも、なんでこの式で運動エネルギーが計算できるのか?と考えた時に、理由はわからないと思います。
でも、この式を発展させたもので、投げたボールの軌道や、惑星の動きなどが計算できてしまう。
不思議ですよね。
つまり、F=mv2乗は、理由が何であれ、自然界の法則だといういうことです。
簿記もきっとこれと同じです。
「貸方」「借方」を使って記録することで、財産と収支が出てしまうという。
人間が作り出した?(発見した?)自然界の法則。ということなのだと思います。
だから、最初に「なんで?」と考えるのは野暮ということなのかもしれません。
改めて、簿記ってすごいですね。
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