『ファイナンシャル・フリーダム 経済的自由と人生の幸せを同時に手に入れる!(ボード・シェーファー)』

経済的自由を手に入れる。

最近は、『FIRE』(「Financial Independence(経済的自立), Retire Early(早期退職)」)という言葉が流行っています。

いつまでもお金のために働くのではなく、早く会社からリタイヤして、自由な時間をすごせるようになろう、といった意味で使われています。

ただ、少し前までは、似たような話を「経済的自由」という言葉を使っていたように感じています。

本書のタイトルは、「ファイナンシャル・フリーダム」。つまり「経済的自由」を目指す人のための本になります。


ところで、経済的自由という話は、ただの理想なのか?それとも現実として叶うものなのか?

本書は、そこそこ厚さもあって、他の本よりも値段も若干高めです。興味本位だけで手に取るのには、おそらく抵抗もあることでしょう。

「そもそも経済的自由なんて不可能だ」と思っていれば、まず手に取ることはないと思います。

そこで、大前提として、才能や生まれに特に恵まれたわけでもない凡人が、「経済的自由」という目標を叶えることはできるのかどうかという疑問に対しての個人的な感想です。

自身の経験と感覚的には、『可能だ』と感じています。


私自身、まだ完全に経済的自由を得ているというわけではないけれど、それなりに手ごたえは感じています。

長く勤めた職場も決して給料などに恵まれた職ではありませんでした。大学卒業時の就職は思うような職につくことができず、フリーターとなった時期もありました。

前の職場に勤めていたころ、不動産投資に挑戦しようと思い金融機関にローンを申請たところ、いくら借りれるかの金額どころか、審査さえ受けさせてもらえなかった。

そんな感じのところからでも、「経済的自由は不可能ではないかも」という手ごたえを感じるところまでくることが出来た。

つまり、経済的自由というのは、思っているほど難しいものではなく、「やって出来ないことではない。」と思っているわけです。「やる気があれば、誰でもできる。」今は、そんな風に感じています。


経済的自由を手に入れるために必要な事?

経済的自由を手に入れるためには、投資に挑戦しなければいけない。これは、当然のことです。

経済的自由というのは、今あるお金を取り崩して生活するのではなく、今ある資産が生み出すキャッシュフロー(現金収入)を使って生活することです。

そして現金を生み出す資産を手に入れる行為というのは、投資です。だから投資をしなければ経済的自由を手に入れることはできません。

本書の中で「裕福」というものの基準をどう考えるかという話がありました。

「裕福」とは、『資産が生み出す利子だけで生活できる状態』だと言っていました。


裕福になるためには、投資が必要。これは誰もがわかっています。

ただ、そう考えた結果、多くのケースで、いきなり投資の手法を勉強しようと考える傾向が見受けられます。

実は、そこが大きな間違い。現にこの本は、投資の手法にはほとんど触れていません。それよりも前に、経済的自由を手に入れるという心構えの方を重視しています。


なぜ、心構えが重要なのか?

多くの人が収入の一部を貯蓄して投資をすれば、経済的自由に近づくことが出来ると知っています。しかし、その中で、本当に経済的自由を手に入れた人というのは、かなりの少数派です。

なぜ、経済的自由を手に入れた人が少数派となっているのか?

理由は単純です。「あきらめたから」という事になります。

経済的自由を手に入れるのは、それなりの忍耐や犠牲も必要になります。浪費は基本してはいけない。欲しいものだって我慢することになることもある。

そうやって、コツコツと努力することが経済的自由を手に入れるためには必要になってくる。その努力を続けるためには、「心構え」がキッチリと整っていなければ、到底できないというわけです。


人は何かをしようと思うと、「これをすればいい」といった方法に気を取られがちです。

ですが、実際には方法よりも、信念のような土台の方がずっと大切であることは多いものです。言われれば誰だって、「分かっている」と思うのですが、信念のようなものって、分かったと考えた次の時には、すでに忘れていることもあるものです。

本書の目的は、間違いなくそこをカバーするためのものであると思いました。

経済的自由を手に入れるための『方法』は、別のところでいろんな情報が出ている。本書ではメンターを見つけろと言っています。

本書は、なんども反復して読むことで、心の中にしっかりと『経済的自由を手に入れるんだ』という目的意識と、なにより『やれるという自信』をつけるためにあるんだろうと思いました。


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