金融商品への投資に関しては、コストを掛けないことが一番重要なことだったりします。
そうなると、投資信託を使うぐらいならETFを。ETFを使うぐらいなら先物や証拠金取引をという感じになってきます。
じゃあ、投資信託は全く使う価値ナシってことになってしまうの?
投資信託を使う価値。
投資信託は、ETFや先物取引に比べると、コストが高いです。
なぜなら、投資信託という商品には、運用会社、管理会社、販売会社と3つの組織がかかわっているからです。
その反面、ETFや先物取引などは、関与している組織が投資信託よりも少ないため、低いコストで取引できます。
特に、アクティブファンドと呼ばれる、運用のプロが銘柄の選択とかタイミングを見て売買するなどを行っている投資信託ともなると、さらにコストが高くなる傾向にあります。
さらに言えば、アクティブファンドは、そのコストを吸収するだけの収益力がないことが多く、パッシブ運用のインデックスファンドに勝てない傾向にあります。
そうなると、投資信託を選ぶなら、パッシブ運用のインデックスファンドを選ぶことになるのですが、インデックスファンドを選ぶなら、コストの低いETFを選んだ方がよくなり、ETFを使うなら、レバレッジに対する理解があれば、先物取引やくりっく株365の株価証拠金取引を使った方が効率的になることになります。
つまり、低コストで効率的な運用を行おうと考えると、投資信託の出番はなくなってしまうことになります。
じゃあ投資信託は一切使う価値はないのでしょうか?
投資信託を使う場面
ドルコスト平均法を使う時
ETFなどでもドルコスト平均法を使うことは不可能ではありませんが、難しいうえに面倒です。
投資信託ならば、一回注文すれば、後は自動的に、定期的に一定額づつ購入するドルコスト平均法を使うことができます。
自分で行うことが難しい投資法を実践したいと考えた場合
例えば、ヘッジファンドなどが使うロングショート戦略などです。
ロングショート戦略が有効な戦略なのかどうかはまた別の話ですが、ロングショート戦略をつかうことで、普通にインデックスファンドなどを購入する場合とは違った値動きをすることになるため、分散投資先の一つとして考えることができます。
中には、ロングショート戦略などの戦略を使うヘッジファンドをポートフォリオに組み込むことで、運用効率が上がるという話もありました。
そして、投資信託の中には、ロングショート戦略などのヘッジファンドの運用戦略を使ったものもあります。
ロングショート戦略を個人で行うことも可能ですが、自分でやるには手間と時間がかかり、かつ、そういった投資戦略を身につけるまでにかかる時間もあります。
先ほどのポートフォリオにヘッジファンドを組み込む場合のヘッジファンドは、スパイスのようなものです。そこに時間と手間をかけるのは非効率だとも言えます。
なので、そういった部分を投資信託で補おうというのが一つの使い方になるかと思います。
投資信託を使って投資戦略とポートフォリオの充実
基本的には、低コストのETFや先物取引、株価証拠金取引などを中心に運用し、スパイス的に投資信託を組み込む。
という使い方を一つ提案します。
ポートフォリオの大部分7割~9割は、低コストのパッシブ運用であるETFなどを使います。
さらに、ポートフォリオの安定化を求め、ヘッジファンドの戦略などを取り入れた投資信託を使って分散投資をします。
このとき選ぶ投資信託は、個人で実践が難しい投資戦略を駆使したものから選ぶといいかと思いますが、グローバルマクロ戦略は避けてもいいのかなと思います。
グローバルマクロとは、投資環境に応じて資産割合の配分比率を変更するといった戦略のことです。
なぜ選択肢から外すかというと、低コストのパッシブ運用ETFで同じようなことをやっているからです。
あえて、同じような戦略に分散することはないのではないかということです。
それよりも、ロング(買い)とショート(売り)を組み合わせて運用するロングショート戦略といったものの方がいいように思います。
他には、オプション取引を使っていたり、為替ヘッジ、リスク限定型といったタイプの物、またはETFなどで取り扱いがない投資先へ投資をしている投資信託などから探してみるといいのかなと思います。
しかし、こういった投資信託はほぼ間違いなく高コストです。
金融商品で運用する上では、できる限り低コストというのは絶対条件と言ってもいいぐらい重要なポイントです。
なので、こういった投資信託も使わないという選択肢も間違いではありません。
あくまで、広く分散されたポートフォリオを作りたいという場合の考え方だと思って貰えるといいのかなと考えています。
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