『渋沢栄一『論語と算盤』が教える人生繁栄の道(渡部 昇一)』

論語と算盤って何?

2024年に1万円札になって登場する渋沢栄一。大河ドラマにもなって今話題の人です。

そんな渋沢栄一といえば、『論語と算盤』。

でも、『論語と算盤』って、いったいなんのこっちゃ?という人も少なくないかもしれない。


正直今まで、『論語と算盤』と言われても、全然ピンと来ていなかった。

でも、そんな難しく考えるタイトルというわけでもなく、言葉のまま『論語』と『算盤』の話なんですね。

ただ『論語』という言葉に対して、なんとなく難しいものと思ってしまった、という事なのでしょう。


『論語』といえば、孔子のことです。

論語という言葉には慣れていなくても、孔子という名前を聞いたことがない人は、あまりいないのではないでしょうか?

孔子の教えは、今から2500年よりずっと前のことであるのに、今でも多くの人にとって学ぶことが多い言葉です。

有名なところでは、『温故知新』として4字熟語になって残っているものもあります。

『子曰く、故きを温めて新しきを知る。以て師為る可し。』

古くから学び、現代に応用することで、先生となれる。4字熟語の温故知新の意味としては、「以前学んだことや、昔の事柄を今また調べなおしたり考えなおしたりして、新たに新しい道理や知識を探り当てること。」(学研)


ようは、論語には、身近に言えば倫理や哲学といった意味合いがあるものという事です。

つまり、『論語と算盤』というタイトルには、そういった倫理や哲学というようなものと、経営や経済、お金との関係のことを指していてい、その論語と算盤には、深いつながりがあるものだと渋沢栄一は考えていたということのようです。


経済や経営、お金を稼ぐというのは、身勝手なものではいけない。倫理観などがちゃんとなければいけない。

言われてみれば、その通りとしか言えないものではあるのですが。実際にはそうなっていないものが今の世の中多すぎる。

特にお金の世界はその感覚が欠如しているものが身の回りの至る所にあふれている。FPという業界から見てもそういう傾向は良く見られる。

リスクや価値も伝えずに、保険や投資信託を売る金融業者。

詐欺まがいの金融商品を、平気で売りつける仲介業者。

さらに言えば、私たちの身近にある大手銀行や大手保険会社にだって、そう感じるものは見え隠れしている。

そんな金融業界の「だまし、だまされ」を紹介した「投資家のヨットはどこにある?」。

この本は、投資の神様バフェットが推奨するほどの本として紹介されている。

金融の世界にこそ、渋沢栄一の哲学が必要なのではないだろうかと思う次第です。



渋沢栄一とバフェット?

この本を読んで、渋沢栄一とバフェットが重なる感覚を受けました。

バフェットと言えば、偉大な投資家として有名で、多くの人からも崇拝されていて、本人が本を書かなくても、その人となりや考え方を、周りの多くの人が本にしているほどの人物です。

そこには、単にお金持ちであるという事以上の魅力があるからだという事を、この本を読んで改めて感じました。


バフェットの発言には、それとなく『論語』のようなものが含まれている。

バフェット自身が『論語』を知っているのかどうかは知りませんが、なんとなく似たことを言っているように感じるところがあったため、渋沢栄一とバフェットが自分の中で重なったのかもしれない。

バフェットの投資の考え方には、単にお金が増えるという価値だけではない、もっと付加価値のある投資をしているようなイメージがあります。

単に金儲けをするためでだけではない投資。だから、多くの人をひきつけ、皆が学び、同じようになりたい。と思うようになるのでしょう。

まさに、論語と算盤を両輪でやってきたという事なのかもしれない。

本書を読んで、そのことを感じました。

また、バフェットという投資家の魅力の本当の意味に気づけたような気もしています。


渋沢栄一という人に改めて興味をもつきっかけになりました。

この本は、あくまでこの本の著者 渡部昇一が書いた、渋沢栄一の本なので、渋沢栄一の考え方そのものというよりも、渡部昇一から見た渋沢栄一という感じの内容です。

なので、個人的には、少し疑問に思うところもなくもありませんでした。

渋沢栄一を学ぶなら、もっと渋沢栄一本人に近い本を読んだ方がいいのかもしれません。ただ、第三者から見た渋沢栄一というのも、視点を変えて見えることもあるとおもうので、すべてが間違いだとは思いません。



0コメント

  • 1000 / 1000